250万人のデモ | 雷神トールのブログ

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トリウム発電について考える

レピュブリック(共和国)広場を埋め尽くした数十万人の群集、ナシオン広場にも数十万人、これほどの群集を、フランスに滞在した40年の間に、見たことがない。パリだけで150万人がデモに参加した、と警察の公式発表があった。パリだけでなく、リヨン、ボルドー、トウールーズ、フランスの主要都市でもそれぞれ十万を超える民衆が集まった。


れぴゅ

フランス全土で、250万人の民衆が集まった、と公式発表。しかも、これらの人々はすべて自発的に広場に出て来て集まったのである。
1945年のパリ解放以来だという。だけではない。加えて47ヶ国もからの外国首脳がいちどに集まった。前代未聞のことと言わねばならない。

11日午後3時から、エリゼ宮をバスに分乗して出発。レピュブリック広場からナシオンへ向かうデモに加わった、47か国の首脳。まずフランス人の政治家、保守も革新も、与党も野党も区別なく入り混じって、フランスを代表する政治家たち。ついで外国首脳、ドイツからアンゲラ・メルケル首相、英国のデヴィッド・キャメロン首相、イタリーのマテオ・レンジ首相、ベンヤミン・ネタニヤフ・イスラエル首相、パレスチナ大統領、ポロチェンコ・ウクライナ大統領……。


デレゲ

7日に起きた風刺雑誌「シャルリ・エブド」襲撃と12人の漫画家、ジャーナリストの暗殺。
9日、暗殺犯が立て籠もったセーヌ・エ・マルヌ県の印刷会社とパリ東端のポルト・ド・ヴァンセンヌで同時に起こったユダヤ人経営の食料品店襲撃と4人の人質殺害。その後、治安部隊が二か所で同時に突入、自動小銃などで重武装した容疑者を撃ち倒した。

オランド大統領は、テロを「共和国に対する攻撃」と位置づけた。「自由と寛容、ライック(無宗教)原理を守るために一致団結しなければならない」。こうした呼びかけに、行動しなければと感じた市民が自発的に街頭に出て行進した。

最初は、政権党である社会党がイニシアチヴをとったため、極右翼のフロン・ナショナル(FN)は招かれなかった。アンチ・セミチスムとアラブを中心とする移民への感情的な反発を常時表明して、憎悪を煽り「共和国の政党ではない」と敬遠された。しかし、昨日からは、すべての市民に参加を呼びかけた。

警備は大変だったろう。G20どころではない。その倍以上の外国首脳がデモに参加するためパリに来たのだった。

各国首脳の歩いた距離は200mと限定された。その間の通りは厳戒態勢、屋根にはスナイパー(tireur d'elite)がライフルを構え、上空にはヘリが舞っている。

与党も野党も、フランスの各政党の代表、歴代の首相、オランド大統領のすぐ後ろにはサルコジ元大統領が、国会では敵対して言論戦を張る、与党と野党は、「共和国」という同じ価値、――「基本的価値」と中道の代表バイユー氏が表明していたが、「言論の自由」のみならず、パリ・コミューン以来打ち立てられた「宗教と政治の分離(ライック laique )の原則」を守るために、同じデモの隊列に入り混じって歩いた。


レップ



テロリストが狙った「恐怖を民主主義社会に伝搬させる
ことが逆にかくも広範な、偉大な人の集まりによって無意味な犠牲を出した卑劣な行為と断罪された。

民主主義に対する攻撃に危機感を抱いた市民が自発的に意思表示を
広範に行うことによって、テロの無意味で野蛮で卑劣な行為に比して、より高い人間的で文明的な価値が存在することを無言の意思表示によって示したのだった。

この価値が西洋だけのものでないことは、中東のアラブの国々からも、アジア各国からもデモに加わった人々が沢山いたことが証明している。

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