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当ブログのメインコンテンツの4コママンガは「カナエとムジャ子」の過去の出来事を描いた「ヨシノとミコト編」をお送りしています。
今回は第3幕「動員学徒の日常」の2回めです。
「ヨシノとミコト編」は4コママンガというよりも、4コマ単位で描いたストーリーマンガだと割り切っているところはあるのですが、前回に続いて今回も4コママンガ的なオチがつけられました。
前回にキャラクターの名前は作中で紹介していますが、おさらいも兼ねて紹介させて頂きます。
左:アツコ、 中央:ヨシノ、 右:サヨ
作中の舞台は昭和20年の春の広島。
3人は軍に衣料品を供給するための作業所に動員されています。
それぞれどんなキャラクターなのか?ということについては、本作から感じ取って頂ければと思います。
<雑談1>
1コマ目に強面の「現場監督」が登場します。
特にこれから重要なキャラになるわけではなく、ほとんど背景みたいな存在です。
よく、この時代を描いたマンガなどでは動員先の現場監督は「鬼」みたいに描かれますが、本当にそうだったのかな?と疑問を抱きながら造形しました。
と言うのは、実際の女子挺身隊の作業の資料写真を見た時、現場監督は(少なくとも見た目は)かなり人の良さそうな初老のおじさんだったからです。
時代の空気や立場は人の振る舞いを左右してしまうことはあると思うのですが、人間ってのは決してステレオタイプな性格の分類ができるようなものではないと考えています。
裏設定ですけど、1コマ目の現場監督さんは顔こそ怖いし威嚇する音を立ててますけど、立場上そうしてるだけで内心では別に怒っていません。
それどころか自分の娘よりも若い子達を思いやりの目線で見守っているのです。
<雑談2>
3コマ目の「ぐぅぅ~」って腹の音・・・これには別案もありました。
それは言うまでもありません・・・「屁(へ)」でございます。
女の子にその仕打ちは無かろうよ・・・とも思いますけど、忌避すべきとも思ってはいませんでした。
むしろ当時の食糧事情を表現するには「屁」は好適なモチーフでもあります。
当時は100%米の飯が食える状況ではなくて芋や雑穀が混ざった状態で食していました。
資料には米の割合は3割とも1割とも書かれています。
芋ばっかり食えば「屁」も余計に出ます。
人間だもの・・・恥ずかしがることでもありません。
ただし、こういう食糧事情は笑い話では済まなかったようです。
人によっては「屁」を通り越して慢性的な下痢の症状を訴えていた記録もありますし、栄養失調状態だったという記録もあります。
さて、「屁」ではなくて「腹の音」にした理由は可哀想だから・・・ということだけではありません。
最大の事情は「次回の4コマに繋がるから」なのでした。
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