ああ、みなさん、どうも。
うちはこういうものどす。
温泉の評論をして早数年。
温泉に関してはうちの右に出る者はなしと自負している。
良い温泉とはどんな温泉なのか?
今日はそれをご紹介しよう。
日本には有名な温泉地が数多くある。
有馬、草津、下呂という三大温泉地が有名であるけども、湯量でいえば別府、野別も三大温泉に数えられる。
湯の山や伊豆という高い場所にある温泉はそこから見る風景が絶景だったりする。
高級旅館に泊まれば、確かに満足のいくサービスが得られるかもしれない。
しかし、うちが今回ご紹介する温泉は、そんな豪華な温泉ではなく、ひっそりとした自然の中にある風流豊かな温泉や。
それは値段の安い高いで決まる温泉ではない。
そもそも人は何故、温泉に行くのか?
美容や健康のためという理由もあるやろう。
しかし、温泉に求めるものは「癒し」。
これこそが最も優先して考えられなければないことや。
温泉にまで行って、あちこち観光とか周ってたら忙しくて堪らんわ。
疲れを取りに行って、疲れて帰ってきたら意味がない。
朝起きれば鳥のさえずりが聞こえ、夜ともなれば川のせせらぎが聞こえる。
露天風呂から見る風景は大自然そのもの。
都会の喧騒とはかけ離れた環境にあるのが良い温泉や。
おみやげ売り場がずらりと並ぶような有名な温泉街にそんな風情はない。
秘境とも言われるような田舎にこそ、そうした風情があるんや。
日本温泉100名湯にも選ばれている湯谷温泉。
愛知県の新城市にあるこの温泉街はど田舎。
街はどことなく寂れ、一体この街に住む若者はどこで遊ぶんだろう?と思うほど何もない。
飲み屋街があるわけでもなく、パチンコ屋やカラオケ屋もない。
小さなスーパーに置いてある商品も品揃えがどことなく侘しい。
三日もいればやることがなくなってしまう街。
それが湯谷温泉街や。
そんなところで何をやるんですか?と聞く奴は野暮。
何もしないんや。
何もせずに優雅な時間を過ごす。
こんな贅沢があるであろうか?
忌野清志郎も実は密かにこの湯谷温泉に幾度と逗留していた。
温泉とは本来、そのような時間の過ごし方が正しい。
何もせずにゴロンとしていたり、散歩がてらに山や森、滝、鍾乳洞を訪ねてみたり。
本当に何もないのが湯谷温泉や。→湯谷温泉松風苑
いや、最初に行った時はあまりに何もなくてびっくりした。
二日もおったら、やることがなくなるんや。
しかし、帰ってきてみると、その何もやることがない時間というのが貴重な時間のように感じる。
松風苑というのはその中でもお気に入りのお宿やけど、川に近いHAZUというところも良かったな。→HAZU
目の前が川でな、温泉も貸し切りに出来るんや。
温泉を選ぶ要素に露天風呂から見る風景というのもあるからな、そういう意味ではひさごも良かったな。→ひさご
一大観光地になってるようなところの温泉宿は高いやろ?
でも、そんな高いお金を払わなくても、十分温泉を堪能できる宿はいくらでもある。
そういう穴場を知ってる人こそ温泉評論家になれるんや。
ほなな。