88話 大将の条件 | ノラ猫太平記

ノラ猫太平記

最近野良犬は見かけない、今身近にいる半野生動物といえば猫である。人を警戒しながらも、人を利用し共生し、その空間の中でたくましく生きている。ノラ猫の目を通じて人と人との関わり猫との関わり生き方を描いていこうと思う

困った困った実に困った。以前オイラが倒したことになってるクマ五郎が復活して、


仲間を大勢連れ、いきなり襲い掛かって来たってことだ。その数が何と200匹。


そんな中、ムサ猫航空隊が豆鉄砲で応戦して多少は押し返したようだがクウが、いい気になって、


低空飛行で連射しているところを屋根から飛び掛られて一環の終わり。


オチビたちに怪我がなかっただけ良かったと言うもんだ。一方、地上では次郎とピースケも善戦したらしいが、


いかんせん相手が多すぎる上、クウを助けるだけで精一杯ということだった。


クウも次郎も、ただ力任せに押し捲るだけで、戦略というものがない。勢力が拮抗しているならいざ知らず。


多勢に無勢では、勝てるはずもない。と、演説をぶったもんだから、いきなりオイラが大将って事になってしまった。


オイラだって、知識はあっても実戦などしたことも無いし暴力は嫌いだし喧嘩など弱っちいし~


何が出来るんだ~って思うんだが今更、逃げるわけにもいかないし、だから困ってるんだよな~


今は皆、オイラの家、つまり、お化け屋敷の地下通路っていうか下水道に身を寄せて隠れているんだ。


ただ都合の良い事に相変わらず、お化けが出ているようでクマ五郎たちも怖がって近づかないようだ。


お化けさま様って所だね。それに食い物もカケルの作った最新式ネズミ捕り器でまかなえているって事だ。


奴の工作も多少は役にたつもんだね。って関心している場合でもねぇやな。


それで最後に何でオイラを呼んだんだ?って聞いたらクマ五郎がトラはどこだ~って探しているから、


ムニャムニャってはっきり言わないんだな。でも察するところ、


つまり、やばくなったらいつでも、こいつが悪いって、さし出せるって思ったんだろう。


なんちゅう奴らだ((( ̄へ ̄井) フンッ