FUJI Feather CX+で最強の街乗り車を作る (4)大荷物を運べる仕様にする | iven works

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ないなら作ればいいじゃない。



フジ フェザーCX+の街乗り仕様化。
今回は最も困難が予想されるリアキャリア周辺です。


この自転車を組むにあたり、依頼者さんと相談する中で出てきた重要な要求性能があります。

「けっこうな量の荷物を楽に運べること」

依頼者さん、お仕事の移動にも自転車を使われているそう。
普段は会社の電動アシストママチャリに乗ってお仕事をこなされているそうなのですが、この自転車はその用途でも使われます。

で、そのお仕事で持ち運ぶ荷物も結構な量。
でっかいショルダーバックがパンパンになるくらい。

また、これまたお仕事の都合でなかなか買い物に行けないので、休みの日に一気にまとめ買いしたいとのこと。

というわけで、しっかりした積載量確保は至上命題でした。



自転車でたくさんの荷物を運ぶ。
考えた解決策は概ね下の3つでした。

・バックパック、メッセンジャーバッグ等で人間に載せる
・自転車にカゴをつける
・キャリアとサイドバッグなどを使って自転車側にバッグをつける

この中で最も気軽で汎用性が高く、かつ確実な方法は「自転車にカゴをつける」かなと。

バックパック、メッセンジャーバッグは自転車を降りても使えるので汎用性が高いですが、如何せん長距離乗ったりするとどっか痛くなったり、身体にトラブルが出がち。
夏場は背中が汗でぐっしょりなんてことになりがち。
訪問のお仕事な都合上、それはあんまりよろしくないかと。

キャリアにサイドバッグなどを使って自転車に荷物を積むのは確実です。
サイドバッグにすれば重心も低いから乗りやすくもあるでしょう。

でも依頼者さんが今まで使ってたショルダーバッグの化け物みたいなのが使えない。
加えてバッグとキャリアが両方必要なので初期投資が高くなりがち。
また、適度な価格でお仕事と買い物に両方使えそうなバッグをいまいち見つけられませんでした。




というわけで、依頼者さんもママチャリで慣れ親しんだ?であろう「カゴ」に戻ってまいります。
普段使われているバッグを自転車に積んでしまえと。

ただ、荷台つけてママチャリのカゴつけりゃ良いかって言うと、それももったいない。



最初はバッグがでかいってんで、新聞配達用の網カゴをつけようかと考えておりました。
丈夫そうだし、あれ。
すーげーでかいし、あれ。


ママチャリのカゴなんか基本的にキャリアにステーで挟んでネジ止めしてるだけで、取り付け簡単なので、見た目に拘らなきゃなんでもアリです。

かつて私は通学プジョーに大学のゴミ捨て場で拾った「食器乾燥用のステンレスカゴ」をつけておりました。

見た目はよく見るとお台所ですが、意外にも十分役目をはたしておりました。
駅前のスーパーで売ってる300円の弁当がぴったり収まるんです。
ドン・キホーテで1200円でしたよ、このカゴ。

ただ、せっかくなので今回はこれ。



ガモーのキングリアキャリア、KCL-1R。

図太い鉄パイプ組の本体に、ウッドの板が貼ってあって、まず雰囲気が素敵。
そして耐荷重18kgの頑丈さ。
私が使ってるノースフェイス最大のメッセンジャーバッグをまるごと飲み込む大容積。
クロモリフレームのフェザーにもよく似合いそう。

本体重量が2.5kg近くありますが、重さは今回は無視。
だって素敵じゃんコレ。
そもそもが「キャリア」でもあり「カゴ」でもあるので、キャリアとカゴを別に買ってくる必要もありません。

というわけで、荷台はコレにしました。


で、戻ってまいりますが、フェザーCX+にはリアエンドにキャリアを積んだりできるダボがありません。

■2016年6月追記
フェザーCX+、2016年モデルはキャリア用のエンドダボがついたっぽいです。



こういう自転車にリアキャリアやフェンダーを組むにはいくつか方法があります。

ロードバイクなど、もともとリアエンドダボを使わずとも装着できるキャリアを使う方法。
シートステイに乗っかるとか。シートポストだけで固定するとか。
ボントレガーのバックトラックライトウェイトなんかはクイックリリースに共締めしてますね。
加工屋さんに出してフレームにダボをつけちゃうって手もあり得ます。

で、今回は使いたいキャリアが決まっているので、クイックリリースに共締めできるキャリア台座を使ってみることにしました。

ただ、頑丈に作りたかったんで、ありもん使うのがちょっと不安で…。



ちょっくらこう、作っちゃおうかとか考えてました。
業者さんに頼んで2mm厚のSUS304をレーザーカット、ヘアライン仕上げ。

んでまあ、簡単に図面起こして実験したりもしたんですが、そうこうしてる間にコレが手に入ったので、とりあえず組み立ててみることに。

ビバ VIVA クイックエンド アダプター 後用/ビバ(VIVA)


もともとコレの存在は知ってましたが、果たしてフェザーCX+のエンドにつくのか不安だったので買ってみた次第。

結論から言うとつきました。



この状態で試走。

ちなみにガモーのキングキャリアですが、エンドダボ取り付けネジにスペーサー的な部品が溶接されていて、キャリアのステー自体は外側に逃げています。
ダボ穴がちゃんとあるフレームならディスクブレーキ搭載車でも取り付けしやすいと思います。

試走の結果、大丈夫そう。
ママチャリなんかより全然マシですけど、ダンシングするとフレームごとよじれる感じがする。
VIVAのステーが剛性不足なのか、フェザーのフレームがしなってるのか。
その他に気になるのは、シートステー集合部のダボの位置が低く、キャリア本体が水平にならないこと。

なんかこう、ずっこんばったんした見た目に。
キャリア側のステー調整幅も余裕がなく、何とかしたいのでシートポストにキャリアダボが増やせる部品を発注済み。


ミノウラのMT-800用の台座。
本当はシートクランプ直後にダボ穴が生やせるこれが欲しかったんです。


が、適合サイズがありませんでした。

シートポストはごくごく一般的な27.2mm径。

ピストのフェザーはシートクランプ径28.6mmらしいのですが、フェザーCX+は少し肉厚のパイプを使っているのか、実測30mm弱で半端なサイズをしています。

31.8mm用の買ってきてステンレス板でスペーサー作っても良いんですけど…。

あと、完全に余談ですがシートチューブの上の方にうっすら段差があって、ここより下にはシートポストが落ちません。

つづきます。