「INAX ギャラリー」で、「一畳敷展」、「下平千夏展」、「杉本ひとみ展」を観た! | とんとん・にっき

「INAX ギャラリー」で、「一畳敷展」、「下平千夏展」、「杉本ひとみ展」を観た!


京橋のINAXへは、伊奈製陶と呼んでいた頃からよく行ってました。なにしろタイルは伊奈、便器は東陶と決めていましたから。従って、京橋にはタイルの見本を取りに行ってました。それが今では伊奈はINAX、東陶はTOTOと呼ばれるようになりました。名称が変わったのはいつ頃からだったのか? 時代は急速に変化しています。タイルのショールームが今ではINAXギャラリーです。


「INAXギャラリー」になってからは、あまり行ってません。なかなかブログに書くような展覧会は少なかったように思います。というか、INAXで開催される展覧会が、僕の好きな分野でなかった、と言った方が正確かもしれません。先日、3つの展覧会を観てきました。「一畳敷展」、「下平千夏展」、そして「杉本ひとみ展」です。それぞれの展覧会はお互いにはまったく関連なく、それぞれ独自の展覧会です。


「幕末の探検家松浦武四郎と一畳敷展」は、こういう人がいたのかという、まったく予想が付かない展覧会でした。松浦武四郎(1818-1888)は「北海道の名付け親」だというから驚きです。旅行家・探検家・作家・出版者・学者・・・たぐいまれなる知識欲と冒険心で、多芸多才ぶりを発揮したという。。松浦の生涯は「諸国を遊歴」、「蝦夷地の探査」、「明治政府開拓使」、そして「趣味に生きた晩年」とあります。全国から贈られた古材で組み立てられた畳一畳の書斎で、旅に生きた生涯を振り返ったという。「一畳敷の書斎」が原寸大模型が展示してありました。正確には畳一畳と、その両脇に板敷きがあります。茶室よりも小さい。しかし床の間もあり、明かり取りの窓もあります。実物は、国際基督教大学に現存しているそうです。


「下平千夏展」は、大量の輪ゴムだけで放射状に張り詰めた緊張感のある作品です。奥の方がすべての輪ゴムを束ねています。照明は輪ゴムの束の上に見る人の方に向けて一カ所あるだけです。最初入室して、アッと驚き、それが輪ゴムだけで出来ていることを知って、またアッと驚きました。たまたま下平さんが会場にいたので、お話が聞けました。1983年、長野県生まれ。1985年、家族でシンガポールに転宅。1990年、日本に帰国。2007年、武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。2010年、東京芸術大学大学院美術研究科先端芸術表現選考終了。


「杉本ひとみ展」、今回は小さな展示室に、「楽園の実」という作品だけが出ていました。なにしろカラフルで楽しい作品で、まさか陶で出来ているとはすぐにはわかりませんでした。壁に掛かっている作品をよく見るとなんと「お尻」でした。いただいたパンフレットを見ると、過去の作品も「笑うおしり」や「欲張りなおしり」というタイトルでした。1986年、大阪生まれ。2008年、大阪芸術大学工芸学科陶芸コース卒業。2010年、大阪芸術大学大学院芸術研究科修士課程修了。大阪芸術大学非常勤副手。


幕末の探検家松浦武四郎と一畳敷展


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下平千夏展―IMPLOSION POINT―



杉本ひとみ展―陶 楽園の実―




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