佐川美術館・楽吉左右衛門館 | とんとん・にっき

佐川美術館・楽吉左右衛門館



今日のNHK「新日曜美術館」で、佐川美術館の「楽吉左衛門館」を紹介していました。楽家15代当主吉左衛門の設計から完成に至までを詳細に映像化されていました。コンクリートでつくる現代の「市中の山居」であるこの建物、アプローチと展示室は地下に、茶室は水に囲まれた地上につくられています。特に材料へのこだわりについては、単に決められた様式を模倣するのではなく、茶室の本来持っている本質的な意識をくみ取りながら、自分なりに分解して取捨選択したと述べていました。例えば、コンクリート、天井の竹、大きく漉いた和紙、そして木材、等々、懐古趣味ではなく、現代の数寄を目指していました。また、光の取り入れ方については、実物大の模型で検討を重ねていました。


この建物は、「光と影を展示する 地下の美術館、地上の茶室」として、日経アーキテクチュアの2007-12-24新年号に掲載されていたので、得られる画像を参考として下に載せておきます。


佐川美術館は、佐川急便の創業40周年記念事業として、1998年に開館。「平山郁夫館」と「佐藤忠良館」の2棟を竹中工務店の設計施工で建設しました。本館の建つ敷地をさらに広げて、新に50周年記念事業として建設したのが「楽吉左衛門」です。設計施工は竹中工務店、楽氏は自ら設計も含めた総合プロデュースを担っています。「茶碗は使ってこそ生きる。単に作品を展示するだけでなく、茶室もつくってほしいという依頼だったので引き受けた」と語っています。(日経アーキテクチュアの2007-12-24新年号)













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raku1 「日経アーキテクチュア」

2007-12-24新年号