チャーリーとパパの飛行機(2004仏) | CINEPHILIA~映画愛好症~

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気づいたら11月。もうすぐ1年終わっちゃいますねー。今月はフィルメックス見に行かれたらと思ってます。

チャーリー1 チャーリー2

フランス映画祭で上映されていた作品。これは子供向けなのか?子供だましなのか?

パパ(ヴァンサン・ランドン)からのクリスマスプレゼントを楽しみにしていたチャーリー(ロメオ・ボツァリス)だが、期待していた自転車ではなく、手作りの白い模型飛行機をプレゼントされてがっかりする。そんな中、パパが突然の事故で死んでしまい、ママ(イザベル・カレ)とチャーリーは途方に暮れる。 (シネマトゥデイ)

身近な者の死を受け入れられない少年。この手のストーリーがヨーロッパ人は好きなようで、デジャブのように思い起こされます。それぞれ違う国の作品ですが、見るたびに期待を下回っていくような気がします

チラシから、模型の飛行機が空を飛ぶ飛行機ことは予想できると思いますが。それはファンタジー部分だから、例え父親の思いで飛ぶことになったのでも、少年の内面的閉鎖・現実逃避が生み出した想像の世界だとしても、そんなの構いません。むしろ、ラストの纏め方も可愛いファンタジーだと認めます。

でも…現実がうそ臭いと、ファンタジーの部分がちっとも映えないんです。登場人物の行動のあれこれが「そんなこと、しないだろー」と不可解なことばかり。ファンタジーは子供の目線で大人が作るからいいのであって、子供の世界に入って一緒に大騒ぎしている大人(作り手)を見ても…ちっとも楽しくないんです。作ったのは巨匠と言われる(らしい)セドリック・カーン監督ですが、ティーン向けコミックを、少し子供テイストにしようという方向が間違っていたと思われます。もう少しの気遣い(不自然な動作を説明するもの)があったら、印象がガラッと変わったと思うのに。

唯一の救いは主演の少年・ロメオ・ボツァリス君。媚びない可愛さがグサッときました。

* 単に対象が違ったという言い方もできます。果たして単館系フランス映画を日本の子供が観にいくかというと、疑問ですが。

9月1日(土)よりシネリーブル池袋他にて公開予定
満足度:★★★★★☆☆☆☆☆