浜松にドイツ風デザインマンホール蓋??? | 東京蓋散歩 ~マンホール巡り~

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マンホールや消火栓などの蓋、特に地味蓋を中心に観察しながら歩きまわります。タイトルとは裏腹に都外出没頻度も高いです。

浜松市の市役所付近で出会った不思議な蓋。
縁石付きの古そうな蓋ですが、デザインが日本離れしています。


もともとあった古い蓋を業者の汎用品に取り換えたということも考えられますが、中央の紋章は浜松市の旧市章に似ています。(実は、上下逆に撮影していたのですが画像処理で逆向きにしています。)
別の蓋の紋章と並べてみるとこんな感じ。


不思議に思いネットで調べたところ2001年の建設業界という雑誌の2001年10月号に記事がありました。(記事はコチラ→「銀ちゃんの考古学2」) この記事の写真の蓋の紋章は明瞭な下水紋章で今回出会った蓋とは違いますがその周りのデザインは同一です。

あの、林氏とも相談されたという著者 栗原 岳氏の推論では、このデザインは中国のチンタオ(青島)にあった旧ドイツ租界の蓋の図面が日本に持ち込まれたものではないかとのこと。この記事の執筆時点では検証はされていないようですがロマンあふれる話ですね。

ちなみに、栗原氏のこの記事には他のマンホールについての記述もあります。中でも名古屋の下水道紋章のねじれについて、つまり当ブログの以前の記事「尾張ウニ図鑑」で”ねじれ尾張ウニ”となずけた紋章についての記述が笑えました。10年以上前からこのようなことに興味を持っている方がいらっしゃったんだと。しかも業界専門誌の記事にもなっていることに敬意。


(2013.7.13追記)

林丈二氏からこの蓋に類似の蓋の写真をいただきました。この記事に銀さんこと栗原氏がつけてくださったコメントに出てくる蓋でしょう。松城町「中央図書館」前で見つけられたそうです。(1994年2月23日撮影)
当ブログ管理人は、上の蓋に出会ったとき、中央図書館あたりも歩いていますが、この蓋には気づきませんでした。おそらく、もう撤去されているのではないでしょうか?「ガス抜きの穴があいていないので、マンホールではないような気がしますが…とのことでした。