●天才を育てた20人!子育て極意を見て
昨日、TV朝日の「成功の極意・天才を育てた20人 子育て極意」という番組を見たのですが、なんとも違和感の残る番組でした。
この番組に出演されているのは、サッカーの長友選手のお母さん、向井千秋さんのお母さんをはじめプロサーファー、プロマジシャン等のその道のプロのお母さん方で、この番組は、それぞれのお母さん達の子育て哲学をQ&Aを通して探っていくという趣旨です。
向井さんのお母さんは、とても気さくな方でした。お話しを聞いてみて、子育てを頑張り過ぎていた肩の力が抜けたと、感じる方も多かったと思います。私自身も楽しく拝聴させていただきました。
でも、なぜ私が違和感を感じたかと言うと、その中に、子育て成功者として東大生のお母さんが3人加わっていたからです。
その3人のお母さんは、お子さん2人が東大医学部・文学部に入学したお母さん、男の子3人が東大に入学したお母さん、一人息子が東大に塾なしで合格したことを謳いにしているお母さんでした。
この番組を見ながらどんどん湧き上がる疑問、それは、「子供を東大に入れたことは、はたして子育てとして成功なのか。」ということでした。
東大生以外は、それぞれの道でプロとして活躍しているお子さんを持っていらっしゃるお母さんです。それは、実績から考えても評価されるべきことで、そんな子育ての極意を知りたいと思う人も多いと思います。
でも、それと同列に子供が東大生であることを扱うことができるのでしょうか。
毎年、東大には、3000人以上も合格するのです。珍しくもなんともありません。
そして、東大に合格したということは、単に入学試験で一定の点数を上回ることができたということ、つまり、点取りゲームが得意だったことに過ぎません。
これを成功ととらえることができるのでしょうか。
本当の成功とは、「東大卒業後の人生で何をなし得たか。」ということなのではないでしょうか。
また、子供が東大に合格できなかった場合は、子育ての失敗なのでしょうか。
私は、子供が東大生になったからといって、どうしても自分の子育てが正解だったと言い切ることができません。それほど、自分の子育てに自信はないのです。
子供が東大になることを子育ての成功として讃えられてしまうと、子供が東大受験に失敗した母親がどんなに傷つくことか。
子育ての成功とは、よりよい大人に育て上げること、つまり、心豊かで、家族を愛し、友に囲まれ、国家のために尽くせる人間を育てることなのではないでしょうか。
子供の学力と子育ての成功とは、別の軸でとらえるべきだと、私は思います。
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