| 連載中作品 | |
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ストリートで出会った彼女は、憧れのミュージシャンの恋人。 スピッツの「楓」をモチーフにした、ソングノベルズ。 |
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| 完結済作品 | |
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ニューヨークの地で出会った、盲導犬アレックスと喋るクローン犬、クロ。 ちょっぴり笑えてホロリと泣ける、ファンタジー小説。 *この作品は「クローン」「NoNameEyes~名もなき瞳」のスピンオフ作品です。 |
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突然告げられた父の死。 現れた父の恋人は、私と同じ「鍵」を持つ、 美しい青年だった──。 |
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| 俺の分身であるはずの、クロ。でもそいつは俺には似ても似つかない、自信たっぷりのイヤなやつなんだ・・・。 | |
盲目の青年、柊と出会ったアキは、彼の純粋な想いに、次第に惹かれてゆく。 不思議な能力とトラウマに翻弄されながら、愛を貫こうとする柊とアキの純愛物語。 |
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リョーコの前に突然現れた、謎のハーフ青年リオ。 ふたりの出会いは、過去と未来を繋ぐ、運命の出会いだった・・・。 ★電子コミック配信中! |
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【小説】TimeShare~タイムシェアが、携帯コミックになりました。
テーブルの上のCDを手に取ると、フォンはそれをじっと見つめた。
まだジャケットもない、さらのCD。
フォンはケースからそれを取り出してプレイヤーにセットした。
プレイボタンを押すと、ハードなギターのリフが飛び込んできた。
そして間髪入れずにリョウの甘い声がハードなリズムと絡み合う。
リョウらしいな、とフォンは思った。
曲はミストレスの真骨頂、ハードなラブバラードで、フォンが今まで聴いた中では最高の仕上がりだった。
──やっとリョウの夢が叶うんだ。
ずっとふたりで追いかけてきた夢だった、ミストレスのメジャーデビュー。
リョウの夢物語を幾晩聞いて過ごしただろうか。
その夢が現実になろうとしている今、自分は彼から離れようとしている。
皮肉なものだと思いながら、フォンはCDケースをパタンと閉じた。
「おまえとふたり 描いた夢が
旋律となって あの空へ届くだろう」
最後の歌詞がフォンの心に悲しい染みを残した。
フォンはプレイヤーのスイッチをオフにして、頬を伝う涙を拭った。
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「ああ、フォン?今から帰るから。」
航は携帯を切ると、自転車に跨った。
あの夜から数日後、フォンは航のアパートへ荷物を持って現れた。
それ以来、ふたりは航の部屋で暮らしている。
「彼とはもう、別れたから。」
フォンは携帯の番号もメールアドレスも変え、完全にリョウとの繋がりを切っていた。
本当にそれでいいのかと、航は何度もフォンに問いただした。
フォンが自分のものになった。航は信じられないくらいの喜びで、体中がはちきれそうだった。
けれどそれと同じくらいの不安がいつも航の心に棲みついていた。
リョウと自分を比べた時、自分がリョウに勝っていることなんて、なにひとつない気がしたからだ。
容姿も才能も収入も、リョウの方がはるかに勝っているのは誰の目から見ても明らかだ。
けれどそれを口に出して認めてしまったら、フォンは自分の前から消えてしまうんじゃないか…航は時折そんな不安に押し潰されそうだった。
アパートへ戻るとドアの擦りガラスから灯りが漏れている。航はそれを見てほっと胸をなで下ろした。
「お帰りなさい。ごはん、出来てるよ。」
ドアを開けると狭いキッチンに立つフォンが航を迎え入れてくれる。
鍋から漏れるシチューの匂いが、航を優しい安堵感で包み込んだ。
「ただいま。おっ、うまそうな匂い。」
「ちょっと、味見てみる?」
そう言ってにっこり笑うフォンを、航は思わず抱きしめた。
「ふふ、どうしたの?」
「いや、なんか、夢みたいだな。家に帰るとフォンがいて、うまい晩飯用意してくれてるなんてさ。」
「私も、夢みたい。」
「ホント?」
「こんなあったかい幸せが、いつも身近にあるんだもの。航といるだけで、こんなに安心できる。」
ふたりはしばらくの間、キッチンで抱き合った。
やっと見つけた小さな幸せ。
フォンはそれを永遠に続くものだと信じ、航はそれを絶対に放したくないと思っていた。
けれど、そのぬくもりが、とても儚いものであることに、
ふたりはまだ気づいてはいなかった。
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