冷やし京子は如何ですか? -敦賀蓮の苦悩- | 妄想★village跡地

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いつもお世話になっている『リク魔人の妄想宝物庫 』さんからお預かりした罠です。

1.5周年のお祝いと、頂いていたリクエストが上手くこなせないお詫びを兼ねてのドボンです。


小ネタです。

そして、恰好よくない蓮様がいます。

苦手な方は、バックプリーズ。


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(どうしたものかな…)


紙袋の中には、世界で唯一の『キョーコグッズ』

こんなセクシーな物は、もう二度と作られることがないだろう。

まさに、『唯一無二』の宝物だ。

紙袋から丁寧に取りだして、テーブルの上に並べたそれら。


「………」


何分の一かになったキョーコは、それは愛らしい笑顔で蓮を見上げてくれていた。

白い肌と水色の水着のコントラストも、まぶしい。


「飾る?」


どうせならずっと見ていたいし、ずっと見られていたい。

もじついているような、絶妙な角度に開かれた足。

団扇の中から手を伸ばしているキョーコ。


「でも駄目だ…」


飾っておいて、日焼けしたら最悪だ。

使っているうちに、破れたりしたらもっと最悪だ。


「団扇は仕舞っておこう…」


そう結論図けて、今度はタオルを手に取る。

バスタオルサイズのそれには、CMの商品の上に寝そべるキョーコが刷り込まれている。

これを使ったら、抱きしめられているような気分になるかもしれない。


「でも駄目だ…」


またしても蓮は、このキョーコを仕舞っておくことに決めた。

洗濯をしたら布が傷んでしまう。

万が一色落ちでもしたら、最悪だ。


「バスタオルも、ダメだな」


次に手に取ったのは、モバイルクリーナとストラップ。

どちらも、『キョーコ型』にくり貫かれている。

手のひらに収まってしまう、小さなキョーコ。

それを握りしめているだけで、笑顔がこぼれる。


「これは使えないな…」


万が一落としたら大変だし、盗まれたら大変だ。


「すっごく可愛いのに…」


抜群のプロポーションを披露してくれている、それ。

ずっと見ていられないのは残念だが、紛失するというリスクは負いたくない。

これも使うのを諦めて、缶バッジを手に取った。


「これは、普通なんだな…」


特にセクシーな格好でもなければ、過激なポーズもしていない。

正式に採用された、『冷やしキョーコ特選グッズ』のパッケージに使われているのと同じ笑顔だ。

けれど、


「雨に当たって錆びたりしたら大変だもんな…」


そう思うと、これも使えない。

残るは、キョーコが普段使いしている鞄を模した『ポーチ』だ。


「これは…」


キョーコはプリントされていない。

けれど、別の意味で使えなかった。


「鞄なんて普段持ち歩かないもんな…」


これだけを持ち歩くことなんて、中々出来ない。


「これも仕舞っておくしかないのか…」


広げたそれをもう一度紙袋に仕舞い、寝室に持ち込んだ。

収納場所に選んだのは、ベッド下の収納スペース。

ガラクタが詰め込んであったのを全部取り出して、丁寧にキョーコグッズを並べる。


「…これで…」


寝る時も一緒だ、なんていうどうしようもないセリフを聞く人がいなかったのは、蓮にとっても救いだった。

蓮のイメージもがたがたに崩れているし、何より…。

キョーコが嫌がっている『恋する愚者』そのもののセリフだったから。




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このお話は、コメディ路線なんです。



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