『「リク魔人」の妄想宝物庫
』のseiさんよりお預かりした、罠お題です。
長らくお待たせしてしまい、申し訳ありません…。
魔人さんの書かれた一話の続きを、書いて行きたいと思います~
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「セツ・・・・・・・・・・・お前の男は俺がちゃんと選んでやるから安心しろ・・・・・・・・・」
カインとセツとしてのホテルでの同居生活も残すところあと数日。その僅かしか残されていない二人だけの時間を惜しむ私の心に、兄さんは・・・・・・・・敦賀さんは冷たい刃を振り下ろしてくれた。
「先にいくぞ」
刃を私の心に埋めたまま、彼は「敦賀蓮」としての仕事に向った。
部屋に取り残された私の中では、セツと最上キョーコが恐慌状態に陥っていた。
兄さんは何を言っていたの?
(セツの男ってなに?セツはもうじき消えてしまうのに。
もしかしてあれは私に言っていたの?
私の気持ちを気づかれてしまった?
私の気持ちが迷惑だからっ、だ・・・・・・から・・・・・・他の男にしろと貴方は言うの??
そして、その相手を私は選ぶことさえできないの?
私に任せていたら・・・・・・・・・・・
ずっと貴方を好きなままでいてしまうから?)
アタシが好きなのは兄さんだけなのに。
(私は告白なんて絶対しないのに。
この胸にずっとしまっておこうと思っていたのに。
それさえも、許されないのですか?
それさえも、我慢できないほど、私は迷惑な存在?)
兄さんは、アタシのことなんて’嫌いになったんだ?
(私は貴方の側にいてはいけない人間なんですか?)
そうなんだ。
(そう・・・・・・・・・・・ですか)
突然振り下ろされた冷たい刃によりパニックに陥っていた頭の中でその答えに行き着いた瞬間、私の中で何かが弾けた。
「ふ~ん。兄さんが選んでくれるんだ?私のオ、ト、コを」
「男を選ぶ?私に?」
「でも、あたしを押し付ける相手なんて用意してくれなくていいわよ?捨てたいなら、さっさと捨てればいいのよ」
「貴方にとっては、ただ迷惑なだけの後輩でしたものね。でも、押しつけ先なんて用意してくださらなくてもいいですよ」
「ふふ。大体選びようがないのよ。アタシを欲しがる人なんて、この世には一人もいないんだから。兄さんでさえ、いらないアタシなんて」
「でも、もういいの。私も兄さんなんかいらないから」
「ああ、もう兄さんじゃないのかしら?」
「敦賀さんもいらない」
「男を選ぶ?余計なお世話よ」
「誰も私のことなんていらないけど、選ぶのはアタシ(私)。選んでなんていらない」
ああ、なんだか気分はいいわ。
ナッちゃんとセッちゃんが私と融合しちゃったような感じで。
もう私には怖いものなんて、何もないかも。
「クスクスクス」
「ああ、いけない、私も仕事にいかなくちゃ」
表面上はセツカだけを纏い、私は京子としての仕事に向かった。
そして、ミューズの移動車でセツカを脱ぎ落としたあとは・・・・・・・・
続く
いろんな意味でストッパーを外してしまったキョーコさんを、もの凄く魅力的な小悪魔美女として降臨させちゃってください。(お化粧やお洒落も普段からバッチリな)
蓮さんが「男を査定」する予定など奇麗さっぱり忘れるほどの。