これは私の個人的な予想です。当たるか外れるかわかりません。
黒木さんが訴え続けている宮崎県日向市西川内の第1工区、第2工区、第3工区に使われた物が、『宮崎県だけ廃棄物でない』とされ、他県は廃棄物とされているなら、宮崎県日向市がどうなるか予想してみます。
まず、廃棄物処理法の解説動画を見てみてください。
産業廃棄物行政は法定受託事務(2分32秒)
動画で話があった通り、廃棄物処理法は行政受託事務で国に代わって行っている事務なので、地方自治体が独自に基準を決めたり解釈することはできません。また、各県で判断が異なると各県毎に手続きが異なるので、企業はどのように扱ったら良いかが困ります。
宮崎県循環社会推進課の判断は「現時点で造成工事に使用されるグリーンサンドが廃棄物に該当するとは言えない」とされています。
製錬所から排出されるグリーンサンドの廃棄物の該当性について、廃棄物には当たらない理由がまっ黒です。やっぱり廃棄物? 黒塗を開示するよう異議があり公文書開示審査会に諮問した
さて、「宮崎県以外では廃棄物」とされていたらどうなるでしょう。
企業の目的は何でしょうか。
当たり前だが、企業の目的は利益ではない。
と解説しているホームページがあります。
---引用します---
わかりやすく言うと、「利益のために会社がある」のではない。「社会的な役割を果たす」ために会社がある。しかし、利益が出なければ企業活動を継続できない。
---引用終わり---
社会的な役割を果たした結果、利益が出ていれば問題ないのですが、そのような企業は一握りの優良企業だけかもしれません。
仮に宮崎県以外の企業で、主製品を作る際に黒木さんが主張する土地に使われた物とよく似た副産物が発生する工場があり、それを原料にして再生資源を生産して販売している会社があったとします。
再生資源を全量販売できていれば問題無いのですが、主製品の生産量が変わらず、再生資源の需要が減って供給が上回り、会社内の敷地に置ききれなくなったらどうしましょう。主製品の販売が順調で収入が十分にあれば、お金を払って産業廃棄物として処分するしかありません。鉱さいなら1トン当たり2万円(エコクリーンプラザみやざきの処理料金)です。1万トン処分するとすれば2億円かかります。
主製品の販売価格が下がって収入が減ってしまった、このままでは赤字転落、会社が倒産するかもしれない、何か良い解決方法は無いか考えていて「宮崎県日向市なら製品として100万円で買ってくれる」と知ったらどうするでしょう。2億円支払わなければならない物を100万円で買ってくれるのです。会社が倒産すれば経営者は大変ですし、従業員も生活に困ります。私が経営者なら100万円で買ってくれる所に販売します。2億円のコストダウンです。
ただし、宮崎県以外では運送費が100万円を超えれば逆有償で廃棄物、運送費を分けて払っても廃棄物です。(h-23廃棄物の処理および清掃に関する法律適用上の疑義照会。また、前記の場合において・・・以降)
非鉄金属スラグで有害物質の溶出試験で問題がないとされている物は、国土交通省の資料「港湾・空港等整備におけるリサイクル技術指針のとりまとめ」の2.8非鉄金属スラグによると銅スラグもあります。銅スラグも宮崎県では「廃棄物に該当するとは言えない」かもしれません。
宮崎県日向市には廃棄物に該当するとは言えないと判断されたものが他県から大量に持ち込まれるでしょう。そして、土地を造成しやすい場所の木々は切り倒され、谷間は埋められて大量の土地が作られるでしょう。
これからは高齢化社会ですので、造成した土地に宅老所を作るのも良いでしょう。茶畑を作っても良いし、造成した土地をどのように使うかは、土地所有者の自由です。他にもっと良い使い方もあるでしょう。
経済成長すれば税収もアップし、経済的に豊かな宮崎県日向市になるでしょう。ただし、豊かな自然環境は失われます。どちらを取るかは日向市民の判断です。
先行事例を紹介しておきます。高度経済成長前、50年~60年前の瀬戸内海は自然豊かな海でした。それが高度経済成長で砂浜は埋め立てられ大規模工場が立地しました。経済的には豊かになりましたが、多くの物を失いました。(環瀬戸内海会議HP)
---引用終わり---
社会的な役割を果たした結果、利益が出ていれば問題ないのですが、そのような企業は一握りの優良企業だけかもしれません。
仮に宮崎県以外の企業で、主製品を作る際に黒木さんが主張する土地に使われた物とよく似た副産物が発生する工場があり、それを原料にして再生資源を生産して販売している会社があったとします。
再生資源を全量販売できていれば問題無いのですが、主製品の生産量が変わらず、再生資源の需要が減って供給が上回り、会社内の敷地に置ききれなくなったらどうしましょう。主製品の販売が順調で収入が十分にあれば、お金を払って産業廃棄物として処分するしかありません。鉱さいなら1トン当たり2万円(エコクリーンプラザみやざきの処理料金)です。1万トン処分するとすれば2億円かかります。
主製品の販売価格が下がって収入が減ってしまった、このままでは赤字転落、会社が倒産するかもしれない、何か良い解決方法は無いか考えていて「宮崎県日向市なら製品として100万円で買ってくれる」と知ったらどうするでしょう。2億円支払わなければならない物を100万円で買ってくれるのです。会社が倒産すれば経営者は大変ですし、従業員も生活に困ります。私が経営者なら100万円で買ってくれる所に販売します。2億円のコストダウンです。
ただし、宮崎県以外では運送費が100万円を超えれば逆有償で廃棄物、運送費を分けて払っても廃棄物です。(h-23廃棄物の処理および清掃に関する法律適用上の疑義照会。また、前記の場合において・・・以降)
非鉄金属スラグで有害物質の溶出試験で問題がないとされている物は、国土交通省の資料「港湾・空港等整備におけるリサイクル技術指針のとりまとめ」の2.8非鉄金属スラグによると銅スラグもあります。銅スラグも宮崎県では「廃棄物に該当するとは言えない」かもしれません。
宮崎県日向市には廃棄物に該当するとは言えないと判断されたものが他県から大量に持ち込まれるでしょう。そして、土地を造成しやすい場所の木々は切り倒され、谷間は埋められて大量の土地が作られるでしょう。
これからは高齢化社会ですので、造成した土地に宅老所を作るのも良いでしょう。茶畑を作っても良いし、造成した土地をどのように使うかは、土地所有者の自由です。他にもっと良い使い方もあるでしょう。
経済成長すれば税収もアップし、経済的に豊かな宮崎県日向市になるでしょう。ただし、豊かな自然環境は失われます。どちらを取るかは日向市民の判断です。
先行事例を紹介しておきます。高度経済成長前、50年~60年前の瀬戸内海は自然豊かな海でした。それが高度経済成長で砂浜は埋め立てられ大規模工場が立地しました。経済的には豊かになりましたが、多くの物を失いました。(環瀬戸内海会議HP)
今、瀬戸内海の島々では瀬戸内国際芸術祭を開催して観光客を呼び込んでます。しかし、もう一方で、全国的に有名な豊島に不法投棄された産廃処理は終わっていません。(2015年11月14日現在)
豊島に立ち寄るなら、観光地のすぐ近くにある負の部分も見て帰って頂きたいと思います。
最後に、国土交通省のリサイクル材料を利用する際の法令上の留意事項です。
グリーンサンドはフェロニッケルスラグを加工して作った製品です。コンクリート細骨材はグリーン購入法の対象製品ですが、それ以外は廃棄物処理法の産業廃棄物 (鉱さい) と書いてあります。
次回のブログ更新では、宮崎県循環社会推進課に情報公開請求して入手した資料を公開できると思います。
つづく