リーマン破綻、金融の世界は「一瞬先は闇」 | ホーチミン市(旧サイゴン)在住・証券アナリストのタイ株、ベトナム株、日本株ブログ

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ホーチミン市(旧サイゴン)在住の証券アナリスト・竹内浩一が、ベトナムを中心に世界の金融市場を見渡すブログです。

 米証券大手リーマン・ブラザーズが経営破綻しましたね。それを受けて、月曜日のNY市場は504.48ドル安、続く東京市場は605.04円安、タイのSET指数も17.83ポイント安と3%弱の大幅安。まさに世界同時株安。東京市場は3年ぶりの安値となりました。


 タイへの影響については、タイ中央銀行(BOT)のバンディット副総裁は「タイの銀行の外国投資は総資産の1.3%(1020億バーツ、約3111億円)にすぎず、影響はわずか」との見解を示しています。


 SET指数でみると、チャート上では「グランビルの法則」にいう200日移動平均線が610~620ポイント近辺にあって、強いサポート線になっています。610~620ポイント近辺まで突っ込み安値があれば、長期投資では買いの良い機会かもしれません。また、今後の反騰局面で主役となって上昇する銘柄は、PTT、PTTエクスプロレーションなどの資源株ではないかと見ています。あくまで私見ですが。


 10年以上前になりますが、当時六本木アークヒルズにあったリーマン・ブラザーズ証券のストラクチャードファイナンス部を訪問したことがあります。金融の世界は一瞬先は闇。ただ、米国政府が同社に公的支援を実施しなかったのは、相場に対しては長い目でみれば良い影響を与えると思います。


 バブル崩壊後、日本政府が単発で何度も公的支援を実施したことが、いわゆる90年代日本の「失われた10年」の原因となりました。米国政府が日本政府の失敗から学んでいたらよいのですが・・・・・・。