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原作を読んでいないので、作品そのものに愛着はない。ロードショーで観た時の印象も薄かったので、15年経って再観賞しても、ほとんど以前に観た記憶はないほどだった。
原作は文庫本にして10冊の超大作。それを3時間x3の映画の尺に収めるのだから、どうしても盛り込み過ぎになることは予想される。
持つ者に絶大な力を与える指輪を破壊する唯一の方法は、それが作られた滅びの山の火口に投げ込むしかない。そのため、その指輪を託されたホビット族のフロド・バギンズは、ほかの8人の仲間と共に旅立つ。
細かな紆余曲折はあるものの、基本的にストーリーは旅をする一行と、彼らから指輪を奪おうと旅の途中で襲いかかる闇の軍勢との戦い。アクションの連続で息をつく暇もないほどだが、さすがにこれはトゥーマッチか。
あれだけ常に襲われていれば、それをかわすのに精一杯だろうが、もう少し仲間同士の心情的なつながりが描かれていないと、単なるアクション映画でしかないだろう。
その中でよかったのは、フロドの親友のサムのキャラクター。彼の存在は、殺伐としがちな状況にほっとしたものを与える。
旅の仲間の人間のうちアラゴルンではない方のボロミアは、人間の弱さを出していて、ストーリーとしていい存在なのだが、あまりに露骨で面白みに欠けた。
続編以降に期待。それらが単なるアクション映画ではないことを。
★★★★★ (5/10)
『ロード・オブ・ザ・リング』予告編