あの娘、早くババアになればいいのに
6月17日(火) 21:20~ テアトル新宿
好き度: ★★★☆☆ 3/5点
「リラックスと興奮が交互にやってくる場所に行きませんかっ!??」
もう公開は終わっていしまいましたが、メモ程度に感想を残しておきます。好評を聞いていて、我らがBaseBallBearこいちゃんとか、我らが竹中夏海先生が推していたので観てきました。おもしろかったです!
ジャンルでいうとコメディになると思うんですが、どのキャラクターもものすごくキャラがたっていて、気になるところはあってもキャラクターの魅力でカバーしていてとてもよかったです。コメディはキャスティングが8割というのはトッド・フェリップスさんの言ですが、そこがものすごく成功していると思いましたよ~
ひょんなことから赤ちゃんを預かることになったアイドルヲタクが、義娘をアイドルに育てようとするお話。とういうより娘を育てるというのはアイドルを育てるのと同じ!という感じ。
アイドルヲタ平田
夜は毎日、父と娘でアイドルレッスンをしているというまさにアイドル版巨人の星。
古本屋を営んでる平田なわけですが、そこにバイト募集でやってきた小西という自称元女優がいろいろとかき回すことでこの疑似親子の関係が揺らぎつつ、いろんな面が見えてくるのです。
この元女優、小西という女が超強烈なキャラクターなんですよwグイグイくるサブカルユルフワ感覚でそのめんどくささとウザさ、どっから声出してるんだ!?というような独特の声でものすごくいいキャラクターでした。この小西が平田を狙って…娘がヤキモチを焼き…物語が加速していきます。
もうひとり強烈なキャラクターであるのが清水という男の子。アンナに一目ぼれしてグイッグイ追いかけていく童貞男子!このキャラクターがいちいち最高なんですよ。なんというか経験がないぶん距離感とかいろいろわかんなくなってる系の男子で最高でした。いきなりラブホテルに誘うんですがそこの名言が「リラックスと興奮が交互にやってくる場所に行きませんかっっ!!???」という名言が飛び出し、アンナもやけっぱちでホテルに行くはいいけど…というあたりはマジ爆笑でしたw
清水。最高。
アイドルは性的対象ではない、太陽のように万人を照らす存在なのだ!といいつつも性的な目で実は見てしまっている、というアイドルファンのジレンマみたいなものがテーマだと思います。義理の父平田も娘のアンナもお互いを性的な目で見てしまっているけど、それを認めるわけにはいかないという超気まずいテーマなんですよね。アイドルファンが根底で持ってる気まずさがとてもおもしろかったです。
名シーン
カラオケボックス、ラブホテルのシーンは名シーンでしょう。清水はほんと最高だったなぁ。この映画「私の男」とハシゴで観たのですが、はからずもテーマ的にちょこっとですがちかいものがあったりなかったりで、おもしろかったです。良い2本立てだったかも。
おわり
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スタッフ
監督
頃安祐良
脚本
頃安祐良
寺嶋夏生
撮影
野口健司
照明
野口健司
録音
小牧将人
編集
頃安祐良
音楽
原夕輝
助監督
石井将
ヘアメイク
須見有樹子
振付
二階堂瞳子
協力
強瀬誠
キャスト
中村朝佳 蟹沢アンナ
尾本貴史 平田
結 小西
切田亮介 清水
尾崎愛
高橋卓郎 過去の友人
藤田健彦
信國輝彦
作品データ
製作年 2013年
製作国 日本
上映時間 70分