ホドロフスキーのDUNE
６月１６日（月） １９：００～ 渋谷アップリンク
好き度： ★★★★☆ ４／５点
ホドロフスキーが人間として魅力的すぎる！
僕ホドホフスキー映画って一本も観たことなかったし、あんまり興味がなかったのですが、超大作SFの企画が頓挫した話という内容がおもしろそうだったし、タマフルの課題映画にもなったのでアップリンクさんで観てきましたが、すげぇおもしろかったですよ～！
エル・トポ、ホーリーマウンテンとカルト作を産み出したホドロフスキーが次にやろうとしていた企画が『デューン砂の惑星』の映画化の企画。とにかく、ホドロフスキーが選ぶスタッフ陣が当時だと突飛に見える使い方だったらしいですが今見ると有名人だらけのスタッフ陣。また、キャスティングもダリ、オーソン・ウェルズなど特異すぎるキャスティング、でも話を聞くとそこには確かな狙いや意図があるもので本当に感心。脚本もできてて、キャスティングも決まり、絵コンテ、ロケーションもできていて、まさかの中止。完成していたら間違いなくカルト作になっていただろうなぁと今見ても思うものでしたね。完成はしなかったけど、そこから色々な映画に影響を与えまくったというのを観てそれはけっこう確信に変わりました。
もうとにかく、ホドロフスキー監督が人間としてものすごく魅力的なんですよね。ほんとはたからみたら、自分の武勇伝を語るその辺の話のうまいおじいちゃんですよｗ 頓挫した幻の作品「DUNE」の話をほんとに楽しそうにするホドロフスキー、この話盛ってない？とか脚色入ってんじゃねえかとか思ったりもしますが、でもあんなに分厚い脚本・絵コンテがそこにあって、撮影に入る直前だったことは確かなわけで。その後にDUNEの絵コンテや設定が近年の作品にものすごく影響を受けていますよ～っていうのが次々に映し出されるシーンはものすごく不思議なカタルシスがありました。
個人的に一番好きだったホドロフスキーのお話は、主人公のキャスティングの話。「こんな完璧な主人公を演じられる人間がいるか？いるんだよ、俺の息子だ！」という流れはマジ爆笑しました。後好きだったのは、映画館でも一番の盛り上がりを見せたリンチ版「デューン」を初めて見たホドロフスキーの話でｗ これぜったい鉄板ネタだろホドロフスキー！ｗ もう話の盛り上げ方とか、オチの付け方とか完璧でｗ 何度も何度も飲みの席でしゃべってきたんだろうなぁと確信しました！ｗ
宇宙船を生物のように描くというのもおもしろかったなぁ。考えれば考えるほど、時代の先を行っている話しばかりでしたね～。
観た後、思い出したのはタイプはぜんぜん違うけど「ポールヴァーホーヴェン/トリック」だったりしました。なんというか、ホドロフスキーにしろヴァーホーヴェンにしろ、まだまだ元気で尖ってて一貫しててどうかしてるおじいちゃんはとてもかっこいいですね。俺が大富豪の権力者ならホドロフスキーのDUNEもヴァーホーヴェンの十字軍もなんぼでも金積んで…って観た人みんな思っちゃいますな～。言ってみればこの映画壮大な「リアリティのダンス」の予告編なわけでｗ 「リアリティのダンス」を楽しみに待ちたいと思います。
実はこれを機に、今アップリンクでリバイバルしている「エル・トポ」と「ホーリーマウンテン」を初めて鑑賞しました！！ その感想はまた書くとして…、ホドロフスキーのDUNEとても楽しかったです！
おわり
次作。楽しみです。
元気なおじいちゃんになろう！
- ポール・ヴァーホーヴェン/トリック [DVD]/TCエンタテインメント
- ￥4,104
- Amazon.co.jp
初めて鑑賞しましたホドロフスキー作２本。感想はまた。
- エル・トポ HDリマスター版 [Blu-ray]/Happinet(SB)(D)
- ￥4,104
- Amazon.co.jp
- ホーリー・マウンテン HDリマスター版 [Blu-ray]/Happinet(SB)(D)
- ￥4,104
- Amazon.co.jp
------------------------------------
スタッフ
監督
フランク・パビッチ
製作
フランク・パビッチ
ステファン・スカーラータ
トラビス・スティーブンス
製作総指揮
ドナルド・ローゼンフェルト
共同製作
ミシェル・セイドゥー
撮影
デビッド・カバロ
編集
アレックス・リッチアーディ
ポール・ドハーティ
音楽
カート・シュテンツェル
キャスト
アレハンドロ・ホドロフスキー
ミシェル・セイドゥー
H・R・ギーガー
クリス・フォス
ブロンティス・ホドロフスキー
リチャード・スタンリー
デバン・ファラシ
ドリュー・マクウィーニー
ゲイリー・カーツ
ニコラス・ウィンディング・レフン
ダン・オバノン
クリスチャン・バンデ
ジャン＝ピエール・ビグナウ
作品データ
原題 Jodorowsky's Dune
製作年 2013年
製作国 アメリカ
配給 アップリンク、パルコ
上映時間 90分