青天の霹靂
6月3日(火) 14:45~ TOHOシネマズ六本木
好き度: ★★★☆☆ 3/5点
2014年最優秀ビンタ賞:柴咲コウ
青天の霹靂、劇団ひとり監督作、前売りをたまたまもらったこともあり、タマフルの課題映画になったこともあり、観てきました。ひとことでいうと、思ってたよりぜんぜんひどくなかった!というか良かったよ!お話の好みで言うと正直なところまっすぐに好きなタイプのお話しではないですが、劇団ひとり初監督でここまでやれれば合格なのではないでしょうか。好き嫌いは置いといても、クソミソにいう映画ではないと思います、品川さんをはじめとする他の芸人監督よりはぜんぜん形になっていると思いました。(作品のタイプはぜんぜん違うけど)
まずこの映画、『あれ、この映画、もしかしたら思ってるよりぜんぜんいい映画かも』と思ったのはアバンタイトル部分。映画が始まり、主人公のドン底の生活描写、父の死がわかり、涙し、雷に打たれ、タイトルというこの流れが非常に良かったです。ホットドッグの使い方が素晴らしかった。まず、安くなったホットドッグを買うところのあのくそ小さいプライド。からの公園での場面、落ちたウインナーを水で洗って食う。または、売れた後輩とのやりとり(桐島の野球部キャプテンではないか!)、またゲロ処理など、イヤーなイヤーな、また主人公の状況や性格(イヤなところ含め)なるだけセリフに頼らないようにしていたりここでの描写を伏線として張っていたりで、なかなかやるなぁと感心しました。
青天の霹靂により主人公が過去に行ってからはなんといっても柴咲コウが超魅力的でした。久々にスクリーンでカワイイ柴咲コウを観た気がしますし、ちょっと気が強めで夫よりも柴咲コウ側に主導権がある感じは、わかってる~って感じだし、なんといってもビンタが最高!力加減、数、タイミング、音、ともに完璧だ!このビンタはされたいビンタだ!今年のベストビンタ賞はマイティー・ソー2のナタリー・ポートマンかと思っていましたが、今年のベストビンタ賞は柴咲コウで間違いないだろう!(なんなんだビンタ賞って)
しかもそのビンタもちゃんと後半に生きてくるこのシーン。
この映画、両親への感謝という成長と、売れないマジシャンとしての成長が描かれていると思うんですが、両親への感謝というほうにだいぶ比重がいってる分マジシャンとしての成長パートがイマイチな印象を受けました。自分が生まれる瞬間のオーディションシーン、ここがちょっと残念だったかも。この青天の霹靂によって過去にきたことを踏襲して、過去にきたからこそ習得したなにかを使うとか父親から受け継いだなにかを踏襲するとか、そこに向けてTOKKUNするとかもうちょい過去にきたからこそこの芸ができたというカタルシスがあってもよかったのでは、なんて思ったり。
ここがちょっととってつけたように感じちゃったなぁ
あとベタなのは良いにしても予告編から想像されるものから一歩もでない(いい意味でも悪い意味でも)のは、どうなのかもうちょい捻ってほしかったというか、安易に劇団ひとりと柴咲コウを父と母と知った状態にしないで、うまーくミスリードしてくれたらすげぇ良かったなぁとか。韓国映画で去年、『ハロー!?ゴースト』という素晴らしい映画がありましたが、あそこまではいかないにしても、もうちょいどうにかしてくれたらなお良かったのかなぁとか思ったり。
これまではいかないもののもうちょいミスリード演出でいくってのもよかったかもね~とか思ったり。

ですが、初監督でここまでやれれば合格なのではないでしょうか。くそベタだけど、ベタな映画としてちゃんと成立してると思います。現在に戻ったラストにカメラがぐるっと回って過去にフラッシュバックして一言→エンドロールはすごく良かった。品川さんやキム兄さんは今後一生映画を撮るな!と思いましたが、劇団ひとりさんに関しては次回作も見てみたいと思いました。あと尺96分はすばらしいと思いました。
おわり
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- スタッフ
- 監督
- 劇団ひとり
- 製作
- 市川南
- 共同製作
- 石川豊
- 畠中達郎
- 見城徹
- 磯野太
- 鈴井亜由美
- 吉川英作
- 高橋誠
- 宮本直人
- エグゼクティブプロデューサー
- 山内章弘
- 企画・プロデュース
- 川村元気
- プロデューサー
- 澁澤匡哉
- プロダクション統括
- 佐藤毅
- ラインプロデューサー
- 鈴木嘉弘
- 原作
- 劇団ひとり
- 脚本
- 劇団ひとり
- 橋部敦子
- 撮影
- 山田康介
- 照明
- 川辺隆之
- 録音
- 郡弘道
- 美術
- 杉本亮
- 装飾
- 田口貴久
- 編集
- 穗垣順之助
- 音楽
- 佐藤直紀
- 主題歌
- Mr.Children
- スタイリスト
- 伊賀大介
- 音楽プロデューサー
- 北原京子
- マジック総合監修
- 魔耶一星
- 助監督
- 藤江儀全
- 制作担当
- 鎌田賢一
- ヘアメイク
- 横瀬由美
- 音響効果
- 大塚智子
- 衣裳
- 荒木里江
- VFXスーパーバイザー
- 石井教雄
- キャスティング
- 田端利江
- キャスト
- 大泉洋 轟晴夫
- 柴咲コウ 花村悦子
- 劇団ひとり 轟正太郎
- 笹野高史
- 風間杜夫
- 柄本佑
- 前野朋哉
- 今井隆文
- 岩井秀人
- 作品データ
- 製作年 2014年
- 製作国 日本
- 配給 東宝
- 上映時間 96分
- 映倫区分 G