「チョコレートドーナツ」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。






チョコレートドーナツ
6月1日(日) 13:50~ 新宿シネマカリテ




好き度: ★★☆☆☆ /5点


苦手だけどいい映画!


大評判を聞いていたし観ればいい映画なのは間違いないんだろうけど、なんかこの泣いてください押しの雰囲気がどうにも苦手でなかなか手が伸びず。LiLiCoさんが王様のブランチで泣きながらこの映画を紹介してるのを見て、「うん、いい映画なんだろうけど、俺はいいや。」となんか引いちゃって決定的に距離を置いちゃったのです。。しかし、ちょうどこの映画の評判も落ち着いてきたところに1日の映画の日が来まして、その日はフリーだったのでね、3本映画をハシゴしたうちの1本に入れてみたのでした。


というわけで、観てきました。正直苦手だけど、でもいい映画でしたね。ただでさえ甘ったるい映画は嫌いだし、しかもこの映画の要素の詰め込みかた、すごいじゃないですかw  ネグレクトのダウン症の少年を時代的にもゲイに寛容ではない時代にゲイのカップルが引き取り疑似家族をつくり幸せに暮らすが、偏見や時代が邪魔をして引き離される話という。もうすでに予告の時点でお腹一杯だったというのが正直なところ。


しかしですね、この主人公3人の演技がほんとよくて、特にアラン・カミングはほんとに良かった。要所要所で、あれまじかわいいって瞬間があるんですよ。その優しさや、思わず激昂してしまう危うさや、その感受性がスパークする歌のシーンはほんとにすごかったですね。ほんと注目は歌のシーンで。ラストの歌のシーンとか、ものすごく悲しいシーンなんですよ。マルコが死んで悲しくてどうしようもない心境で歌ってるんだけど、だからこその歌がとても魅力的に聴こえちゃうこの皮肉な感じというか、悲しいんだけどでもだからこそ歌がすごい輝いちゃってるかんじ、芸術というものの奥深さみたいなものを感じました。


本編も90分代でだれない。テンポもいいと思いました。ただやっぱ僕のこのみからいうとめっちゃベタベタに泣かせますよ~オーラはちょっと感じちゃって、8mm映像で3人の思い出の映像を写し出すみたいなシーンはあまあますぎて恥ずかしくなったりもしましたが…


まぁでもいい映画なのは間違いないんじゃないでしょうか。これ、古泉先生も書いてらっしゃいますが、いっそコメディにしたらすげぇ良さそうだなぁと思ったり。苦手なタイプの映画だけど、いい映画でした。



おわり。



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スタッフ


監督

    トラビス・ファイン 

製作

    トラビス・ファイン

    クリスティン・ホステッター・ファイン

    チップ・ホーリハン

    リアム・フィン

脚本

    トラビス・ファイン

    ジョージ・アーサー・ブルーム

撮影

    レイチェル・モリソン

編集

    トム・クロス

音楽

    ジョーイ・ニューマン

音楽監修

    PJ・ブルーム


キャスト


    アラン・カミング ルディ

    ギャレット・ディラハント ポール

    アイザック・レイバ マルコ

    フランシス・フィッシャー

    グレッグ・ヘンリー

    クリス・マルケイ

    ドン・フランクリン

    ケリー・ウィリアムズ

    ジェイミー・アン・オールマン



作品データ

原題 Any Day Now

製作年 2012年

製作国 アメリカ

配給 ビターズ・エンド

上映時間 97分