「8月の家族たち」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。






8月の家族たち
6月1日(日) 10:10~ 新宿武蔵野館




好き度: ★★★☆☆ /5点


残酷!家庭崩壊映画!


1日の映画の日ということでこの日は久々に3本映画をハシゴ。朝から長蛇の列の新宿武蔵野館に並んでみてきましたよ。まずビックリしたのがぜんぜん想像してた映画と違ってビックリ!喧嘩しつつも仲直りする家族の様子を滑稽に描きつつもいい感じで終わるコメディなんだろうなぁと思っていたら、そんな甘い話ではなく。ハードな『残酷!家庭崩壊もの』で、大好物なやつじゃないか!といいサプライズでした。

とにかくメリル・ストリープ演じる母親がただでさえモンスターなのにクスリの力でさらにモンスター化して、それが原因で家族間の秘密やギスギス感がどーんどん出てくるというのがすげぇおもしろかったですし、やっぱメリル・ストリープってすげぇなと思いましたねー。

怪獣・メリル・ストリープ



こっから、完全に自分の話になりますがこのブログでもよく書いてるように僕の家の家庭環境、親戚関係はもういろいろ崩壊しまくってまして~というのはよく書いてますが、その大部分の原因がうちの祖母なんですよ。もうね、この映画のメリル・ストリープがまじでうちのその祖母そっくり、というかそのままじゃないか!というほどなんですよ。とこかくひとに嫌みを言わないと気がすまない、ひとを傷つけてもなんとも思わない、というかひとの気持ちになって考えるみたいな概念がそもそもないタイプの人間なのでね、まぁいろいろありましたよ。

この映画でリアルだったのが、モンスターを前にするとまわりの人間の弱さとかズルさがどんどん出てくるということ。まじでよく見た風景で、気が狂うかと思いましたw  家族や親戚というものが本当に嫌いで苦手なので、例えば是枝さんの『歩いても歩いても』とか『レイチェルの結婚』とかほんときついんですよ…。大人たちが気を使いあっているのを見るのがすげぇ嫌だったなぁ。親戚の集まる場所がホントにこの世で一番嫌いな場所かもしれないです、いい思い出がゼロだから…。たいていこの映画みたいに祖母が嫌味をさんざん言って誰かがブチ切れて地獄絵図でした…。思い出しただけで吐きそう。今もなるだけ親戚が集まるタイミングでは実家に帰らないようにしてます。というか実家自体に帰らないようにしてる…。あと最悪だったのは菜食主義の女の子をみんなで茶化しまくる場面。みんなババアに触れたくないから結局子供いじりに逃げるんですよ。まじあるあるだわ。だから嫌いなんだよ~w

憎たらしい顔しとるな~


それにしてもジュリア・ロバーツの後半のお疲れ様です…感というか、家族を何とかしようなんて思うと全部裏目に出てすべて失い、もうしーらねってなるまでの流れの容赦ないかんじはまじで同情しましたwおしゃれさを排除したウディ・アレン作品みたいで。ジュリア・ロバーツって正直今までいいイメージはなかったんですが、ほぼスッピンでハッスルしまくったこの映画を見て、あとかわいそうなラストあたりをみるとちょっと好きになりました。


3姉妹のバランスもすごくよかったです。いとこと思ってたカンバーバッチと付き合ってる彼女も実は異母兄弟だとわかるという鬼展開。。



ラストも結局一人になったメリルが今まで散々バカにしてたお手伝いさんに抱きしめられるというラスト。すげぇ皮肉でしたが、まぁしょうがないよ。そりゃぁそうなるよ。もうこういうタイプの性格の人ってもう無理なんだよね。そりゃ人が周りからいなくなるのもわかるし、家族でさえ見放すし、近づきたくないよ。そして、それはうちの祖母そのもの、まじでうちの大嫌いな祖母の映画化かと思いましたよ。だから、ざまあ!と溜飲が下がりました。そしてますます実家には帰らないようにしようと、心に決めました。ここまで性格が悪いと、過去のトラウマが~とかそんなの言われても知らねえよって感じです。良い、怪獣映画でした!



おわり



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スタッフ


監督

    ジョン・ウェルズ 

製作

    ジョージ・クルーニー

    グラント・ヘスロフ

    ジーン・ドゥーマニアン

    スティーブ・トラクスラー

製作総指揮

    ボブ・ワインスタイン

    ハーベイ・ワインスタイン

    ロン・バークル

    クレア・ラドニック・ポルスタイン

    セリア・コスタス

    ジェフリー・リチャーズ

    ジェリー・フランケル

原作

    トレイシー・レッツ

脚本

    トレイシー・レッツ

撮影

    アドリアーノ・ゴールドマン

美術

    デビッド・グロップマン

衣装

    シンディ・エバンス

編集

    スティーブン・ミリオン

音楽

    カーター・バーウェル

音楽監修

    デイナ・サノ


キャスト


    メリル・ストリープ バイオレット

    ジュリア・ロバーツ バーバラ

    ユアン・マクレガー ビル

    クリス・クーパー チャールズ

    アビゲイル・ブレスリン ジーン

    ベネディクト・カンバーバッチ リトル・チャールズ

    ジュリエット・ルイス カレン

    マーゴ・マーティンデイル マティ・フェイ

    ダーモット・マローニー スティーブ

    ジュリアンヌ・ニコルソン アイビー

    サム・シェパード ベバリー

    ミスティ・アップハム ジョナ



作品データ

原題 August: Osage County

製作年 2013年

製作国 アメリカ

配給 アスミック・エース

上映時間 121分

映倫区分 G