去年の秋に、主人の弟からの
突然の発表。
彼氏と結婚する！！という発表があり
ビックリしていました。
というのも、義理弟は、１０年ほどまえに
家族にゲイの事実を告白。
今の彼とは、７年ほどお付き合いをしていて、
誕生日会、クリスマス、などなど
いつも顔を合わせていました。
民事連帯契約という、パックス
という言われる契約は
既にしていました。
多くのフランス人が、結婚すると
其の後の離婚の手続気が大変なので、
パックスしているカップルが多いです。
もう一人の義理の弟も、
１５年以上付き合っていますが、
パックスだけで結婚はしていません。
ゲイカップルにとっては、
結婚は特別のことではないのかな・・
とも思っていましたが、義理弟の
彼氏のほうが結婚に拘っていたようです。
そして、この週末、土曜日に
パリ９区の市役所にて結婚式が
行われました。
フランスでは、通常市役所で結婚式。
其の後、キリスト教など宗教のある人は
教会でのセレモニー、その後、
レストランや、お城やそれぞれの
希望の場所で披露宴。
そんな手順になります。
我が家も宗教はなし。
彼氏も信仰はないようで、
市役所だけのセレモニ－でした。
３０分もかからないセレモニ－です。
結婚したらもらえるＬＩＶＲＥＴ ＤＥ ＦＡＭＩＬＬＥ
小冊子のような（戸籍の証明のようなもの。）をもらえます。
子供が生まれたときには、これを
持って生まれた場所の市役所に
このＬＩＶＲＥＴ ＤＥ ＦＡＭＩＬＬＬＥを
持っていきオフィシャルにサインしてもらいます。
今後、家族の証明で必要になります。
結婚の証明のサイン、
そして希望によっては、
指輪の交換をします。
義理弟は指輪の交換は
しませんでした。
この年にもなると、なかなか結婚式に
呼ばれることも少なくなりますが、
また、ゲイ同士の結婚式。
初めての体験です。それも
家族の結婚式。
何だか、不思議な気持ちです。
フランスでは、同性婚が
認められたのが、２０１３年です。
ちょっと同性婚について調べてみました。
世界で初めて同性婚が認められたのは
いつだと思いますか？
そう２００１年㋃にオランダが初めての
結婚を認めたそうです。
その後、２００３年、ベルギ－、
２００５年にカナダ、スペイン。
少しずつ他の国にも
広がっていったようです。
２０１８年１月１日現在では、
同性婚が認められている
国、地域は２４か国だそうです。
ベルギ－、スペインなどに比べて、
フランスは、かなり遅れがあるような
気もします。
２０１３年、合法になる前にはは、
カトリックの人たちが集まり
反対のスト、合法化を支援する
団体が集まりスト、
パリあちこちでストがあったのを
覚えています。
フランスって自由で、何でも
認められているようだけど、
割と保守的だなっと感じたのを
覚えています。
普段は宗教の話などは、
友人、知り合いとしませんが、
フランスでは、カトリックの方が
今でもかなりいるのかなという印象です。
ベルサイユなどに住んでいる方は
カトリックの方が多いと聞いたりも
します。また子供が沢山
いる方なども、割とそういう方が
多い印象です。
宗教色が強いと、
どうしても、バイブルの
教えとは反する
同性同士の結婚は
認めにくいですね。
驚くのは、２０１９年５月には
台湾でも同性婚の導入の予定。
タイ、ベトナムでも同性婚法案が
現在国会で審議されているようです。
日本は、どうでしょうか？
もちろん、まだ認められていませんが、
その前段階の、「パ－トナ－シップ制度」
というものがあるようです。
サイトから抜粋
日本最初の同性パートナーシップ制度は
2015年3月31日、
東京都渋谷区で条例が可決されました。
この内容は、同性カップルを結婚に相当する
この内容は、同性カップルを結婚に相当する
関係と認め、パートナーとして証明するというものでした。
この条例は翌日の4月1日から施行が
されています。これを皮切りに現在では世田谷区、三重県伊勢市、兵庫県宝塚市、
沖縄県那覇市、北海道札幌市の６自治体で
取り入れられています。
このパートナーシップ証明は、
病院の面会や新居への入居に際し病院側や
不動産会社側が明書を持つ同性カップルを
断らず、異性カップルと同等に扱うように
働きかけるようにする力を持ちます。
この動きも、もっと広がるといいなっとも
思います。
わたしにとっては、仕事でも
同僚にゲイの人が多い職場。
部署で、私たちを管轄している
上司もゲイ。
また、義理弟もゲイなので、
他の人よりも、ゲイの人が
周りに多く、２０代の時から、
アメリカの会社で勤務していた
時も、同僚に多くいました。
それでも、
２０歳でカナダに行くまでは、
ゲイの存在も知らずにいました。
慣習というものが、皆の中で常識となり、
その常識以外のももは、異質なもの
というような扱いをしてしまいがちです。
最初は、存在も知らなかったので、
かなりショックだったり、
不思議だったり、
複雑な思いでいました。
でも、時の流れと、
直接の友人、知り合いなどが
増えると、だんだんと
慣れてきたように思います。
それでも、義理弟が彼と
仲良く抱き合ったり、
キスしたりしていると
何だか居心地が悪くなる時もあります。
最近は大分慣れてきました。
(男女カップルでも、目の前でされると
居心地が悪くなるのは同じなので、
きっと習慣、慣習によるものでしょうね)
義理両親は、どうだろう？
素朴な疑問もあります。
義理母に言わせると、
義理弟は、小さい時から、
人形など好きでよく遊んでいたし、
髪の毛に、母親が使っている
髪飾りなどをつけて
嬉しそうに遊んだりもしていたそうです。
だから、
「もしかしたら・・・」そういう
思いもあったようです。
また友人にも、もしかしたら
そうではないか？
そんな話も言われたことも
あったそうです。
とはいえ、親の立場で快く
事実を受け入れて
いる家族が全員ではありません。
まだまだ苦しんでいて、
親に告白できない人も
多いでしょう。
そう思うと、義理両親は、
大好きな息子だからこそ、
その事実を受け入れて、
息子の幸せを願う。
それだけなのかなとも
思います。
市役所でのセレモニ－中。
証人をした主人ともう一人の義理弟、
彼が、ウルウルしてきて、主人も
歓喜の涙が、そしたら、新郎（？）、
そして、もう一人の新郎も
胸がいっぱいになり
涙が・・・、皆が心に響き、
感動の瞬間がありました。
ちょっと前までは、合法でなかった
同性の結婚式。
彼らも、平等に
私たちが結婚式で感じた幸せを
同じように感じれる。
かなりの人たちの苦労、努力のおかげで、
時間をかけて合法化したことです。
誰でも幸せになる権利がある。
セレモニ－が終わりに近づき、
義理弟と彼が抱きあっって
喜んでいる姿。
セレモニ－参加者が、皆がセェアした
温かい気持ち。
１１年前にパリで結婚式をした
自分たちの結婚式とも重なり、
とても幸せな気分になりました。
偏見のない社会、
本当の意味で、
皆が、普通に同性婚カップル
を受け入れる時がくるといいなと
思います。
９歳の息子も、６歳の娘も、
日々、日常で叔父がゲイカップル。
男性同士、もしくは女性同士の
カップルも存在するということを
普通にいい聞かせています。
今回の結婚式は、子供にとっては
参加した初めての結婚式です。
それが、同性結婚式です。
本当の意味で、彼らにとっては、
異性カップル、同性カップルも
何も違いがなく、偏見も
なくなるのかなっと思います。
時間はかかるのかもしれませんが、
誰もが、何処の国でも、
平等に結婚という幸せを経験できる
そんな時代がくるといいなっと
心から願います。
パリベース現役客室乗務員としてフライトしながら
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