『鮨あら輝』
やや遅くなりましたが、
先月の末、新橋演舞場に顔見世を観に行ったときに
伺いました、銀座『鮨あら輝』さんのレポートです。
料理写真は撮れる雰囲気ではないので、
かわりにミシュランの三ツ星獲得記念Tシャツの写真をどうぞ。
バックプリント 『鮨のぼせ』
銀座でお寿司なんていうと、緊張して味なんてわからない、
と思うかもしれませんが、その緊張感を解きほぐしてくれるのが、
お寿司のおいしさだけでなく、荒木さんの心配りや接客であったり、
トークであったりします。
歌舞伎観劇でも、気楽な格好で幕見席や最後列で観るのもいいですが、
桟敷席や前のほうのいい席で、自分も観られているという緊張感をもち
服装も着飾って、観る歌舞伎もいいですよね。
回転寿司や気軽な町のおすし屋さんも好きなんですが、
ハレのお寿司もたまには、いいですよね。
店内にはビートたけしさんによる福助人形の絵がドーン、
カウンター11席はいつも満席です。
◆まずは、つまみから
鯛の刺身
明石から担ぎの方が直接運んできたもの。
運送業者に任せると味が落ちるから、
直接もって来るそうです。
歯ごたえと旨味の凝縮。
蒸しトコブシ
でかい。 あわび?と思うくらい。
当然、肝もでかいので、ビールから日本酒へ変更。
カツオ
カツオは長崎で獲れたもの。
「今日も雨だったそうです。」
オヤジギャグ、ギリギリわかる世代です。
白ゴマをふって、土佐醤油で
雲丹(室蘭)とイクラ(岩手)の小鉢
2大スターの競演
???
何年か作るのに挑戦していて、
今年初めて成功した、という酒のつまみ
ナイショとのことなのでナイショです。
甘露、甘露。未体験の味と食感。
伊達巻
手間、時間もかかり、味も長持ちしない伊達巻は
以前は日曜夜、月曜昼しか食べられなかったのですが、
烏骨鶏の卵にしてから、日持ちがするようになったとのこと。
芝海老、ひらめ、穴子などはいっているそうです。
◆いよいよ握り
いきなりマグロの怒涛のラッシュです。
例年ならこの時期(11月)ベストのマグロは、
青森、北海道のはず。
ところが、今年の今の時期は壱岐(長崎)の100キロくらいのマグロが
なぜかいいとのこと。
築地で買ってすぐ食べるのではなく、
うまみを何日か熟成させて、
最高の状態で出していただけます。
あらかじめネタケースに切り身がおいてあるのではなく、
目の前でまな板の上にドーンとのせて、
サクから人数分を切っていきます。
赤身(大間) 2カン
中トロ(壱岐) 2カン
大トロ(壱岐)2カン
と3連発、というか6連発。
脂がのっているトロですが、
くどいわけではなく、サッと抜けるので大丈夫です。
お酢の加減とご飯のほぐれる具合が絶妙ということも
あるんでしょう。
目の前にあったらなんぼでもいけます。
そして、まだ残っているマグロで即席のヅケをつくっていきます。
あとで食べるぞ~。
クルマエビ
愛知のもの、もちろん茹で上げたものを握ります。
女性には大きすぎるので、半分に切って出されます。
エビの味噌の部分も中に握りこんで、
甘みが口の中にひろがります。
鯵
煮きり醤油の水分が多いので、やわらかく、
握りは直接われわれの手にわたされます。
温かく、鯵、お米、お酢、醤油口の中でいったいとなります。
子イカ
この時期だけですね。包丁の入れ方で繊維を細かく切ってあるので、
ある程度の噛み応えもあり、イカの甘みの残っています。
ゲソは炙って塩でおつまみ。
雲子
こちらも炙ったものを握りで。
直接いただきます。
まぐろのヅケ
いやぁ、「まってました!」
やっぱりマグロ。
うまいよマグロ。
煮蛤
江戸前の仕事きっちり。
煮汁の甘みでしっとり。
穴子
口の中でほぐれます。
◆ここから追加、ボーナストラック
チョモランマ
『チョモランマ タマランナ』
チョモランマとは、鉄火巻きを縦にして、
その上にさらにマグロのヅケ、切り身などを載せたもの。
Tシャツのイラストのような形状。
みんな言葉はありません。
ただただ笑顔。
かんぴょう巻
最後はさっぱりとね。
いやぁ美味しかったです。
美味しいは当然ですが、ただ食事をするというレベルではなく、
楽しい、上質な時間をすごさせていただきました。
日本にずっといて欲しいなぁ、
と思いますが、一方では
世界の舞台でがんばって欲しいなぁ、
と思います。
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- 歌舞伎座より徒歩2分という絶好のポジションだったのに、
新しい歌舞伎座がオープンする前に閉店するのは残念です。