長崎市長が銃撃された。
卑劣な暴力を決して許すことはできない。
今回の事件に関して、気になることがある。
それは、事件を受けての、安倍総理の最初のコメントだ。
意味の無い体制批判は、私のポリシーではないが、今回のコメントは明らかにおかしいと思う。
総理のコメントは、
「捜査当局で厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望む」
だった。
残念だが、的外れだと思う。
真相が究明されることを望む前に、卑劣な暴力行為自体を厳しく非難すべきだ。
特に、現職市長が選挙期間中に銃撃されたことを、もっと重くとらえるべきだと思う。
暴力ではなく、言論によって、世の中を動かす仕組みが民主主義のはずだ。
この民主主義がまさに発揮される選挙期間中において行われた暴力行為に対して、一国の総理が発すべきコメントは
「暴力は絶対に許さない」
この明確なメッセージだけである。
例え、銃撃理由が私怨だったとしても、
「捜査当局で厳正に捜査が行われ、真相が究明されることを望む」
こんな、役人みたいなコメントをして欲しくなかった。
この想定問答を秘書官が作っていたとすれば、その秘書官は秘書官失格だ。
塩崎官房長官がコメントしたように、
「公職にある者に対する暴力は誠に卑劣な行為であり、絶対に許すことはできない」
と、まず、卑劣な暴力行為を厳しく非難してもらいたかった。
アメリカのバージニア大学でも、悲惨な銃乱射事件が起きたばかりだ。
暴力による自由の圧殺や、銃の氾濫を絶対に許さないという強いメッセージこそ安倍総理の口から聞きたかったと思う。
こういう局面でこそ、「戦う政治家」の姿を見せて欲しい。