小学校低学年の頃の僕の仕事。
上映の開始ブザーが鳴ると、
母屋から映画館に続く鉄の扉を開けて、
手動でロープを引っ張ってスクリーンの幕を開けました。
時々テレビに夢中になってるとブザーの音が聞こえなくて、
幕の上に映画が上映されるというみっともないことに。
でも、そんなとき親父は映写室から出て来て、
黙って幕を開けに来てくれました。
スクリーンの幕を開けたあとそのまま舞台の暗幕に包まって、
映画を見ることもしばしばでした。
いつも斜めから映画を見ていたせいで、
僕は乱視になってしまいました。