“おおいた姫島ジオパーク 自然も不思議もいっぱい!?”
2016.5.15(Sun)、@大分県姫島村
おごめ~ん、大分のtakatch親方です(`・ω・´)ゞ
今回は大分学研究会第22回魅力体験ツアーの模様をご紹介いたします!
大分について学び、魅力を堪能し、情報発信する大分学研究会。
魅力体験ツアーでは、実際に現地で魅力を堪能し、大分の素晴らしさを体感します。
今回のフィールドは、「姫島」☆
現在、大分県で唯一の村であり、離島自治体です。
車エビ、きつね踊りで有名ですね♪
また、近年は日本ジオパークにも認定。7つの火山でできた島として注目を浴びております!
その他、渡り蝶であるアサギマダラの飛来地でもあります。
今回、そのアサギマダラを観察できるこの5月中旬にツアーが行われました♪
私自身、約5年ぶり2回目の訪問で、非常に楽しみでした♪
▽動画→https://youtu.be/ZNkAkW4ArS8
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アサギマダラにはじまり、ジオサイトや七不思議を中心に巡るコースでした。
講師は、県庁の会員。
大分県内のジオパークに精通されております!(私もおおいた豊後大野ジオパークで大変お世話になっております。)
姫島にも数多く足を運ばれており、詳しいです♪
まずはフェリーでガイド。伊美港-姫島港を移動。
・フェリー航路部分は海底が深く、一方で北西遠方は豊前海(遠浅)で穏やか→同じ海でも様相が大きく異なる。
(Cf:昨夏の魅力体験ツアーでは、中津干潟も学習)
・姫島の山々(台形状)をしっかり観察を。これから足を踏み入れる姫島の地形を遠方から観察・把握することも大切。
そして、姫島に到着!
現地では、バス(姫島村長のご高配)で移動。
以下、訪ねたスポットを紹介。
(1)アサギマダラ
アサギマダラの生態については、行きのバス車内で簡単なレクあり。
・日本には春と秋に飛来
→春はスナビキソウ&秋はフジバカマという植物に飛来する。
・鱗粉が少ないため、羽にマーキングをしやすい
→どこから飛来したのかを判別しやすい。
・北は樺太、南は台湾まで飛来することも!
さて、姫島でアサギマダラをたくさん確認できる地域へ。
▽姫島の七不思議、浮洲と呼ばれる地域です。
遠くに鳥居があるそうで(画像でははるか遠く失礼。。。)、決して海水につかることがないそうです。
仕組みは、海抜が東京湾と同じだからとのこと(詳細については失念。。。)
▽海岸部のスナビキソウに集まります。
▽羽に浅葱色の斑模様あり。まさにアサギマダラ!
[Q]さて、アサギマダラは、スナビキソウのどの部分に集まるでしょうか??
1)花びら 2)茎 3)根 4)古い花びら
↓
[A]「4)古い花びら」です!
…上記"3)根"の右をドラッグしてみて下さい!(白文字で隠しておりましたw)
スナビキソウの古い花びら部分に、水分が集まっているそうです♪
…とはいえ、人にとっては有毒のため、絶対に口に入れないでとのこと…。
そして、姫島は、スナビキソウ自生の国内南限地だそうです。
かつては国東の海岸沿いにもあったそうですが、開発等でなくなったそうです。
ちなみに、スナビキソウは地下茎植物。
フェンスより内側には入らぬように(砂浜の下に茎が有り、それが踏まれると大ダメージを被るため)。
なお、秋にはフジバカマの生えている地域に飛来するそうです。
そして、豊後大野市三重町でも飛来確認されるそうです。
今回初めてアサギマダラを拝見。
美しいですね☆
目指せ、生物多様性!(笑)
(2)逆柳
次に、姫島の七不思議と呼ばれる伝承地を車窓から拝見。
昔、お姫様が使った柳の楊枝を土中に逆さまに挿す→そのまま柳の木が生えたという伝説。
実際は科学的な根拠があるとのことですが、あいにく内容失念。。。(種の撒き方・芽の出方に関係があるとか)
(3)金火口・かねつけ石
さて、金(かね)地区へ。
この金地区は、金火山の火口があった土地です。
▽この田のある辺りが、火口跡だとか。
なお、この田は、小学生が田植え・稲刈り体験ができるための教育用なのだとか。
また、七不思議の1つ、かねつけ石も車窓見学。
昔、姫様がお歯黒を付ける際に、石の上にお猪口&筆を置いたところ、石にそれらの跡が残ったという伝説あり。
(4)拍子水
続いても七不思議の1つ、拍子水。
これまた、お姫様がお歯黒を施した後、口をすすごうとするも水がない→手拍子を打って天に祈ったところ、なんと水が湧いてきた!…という伝説の水。
鉄分が多いです!
一度ご賞味あれ♪w
拍子水は天水。
山の頂上から水が落ちてきて湧出すると仮定します。
しかし、山(丘)の高さは10m程度。
その高さ(低さ)では、ここまで勢いよく湧出するのは考えられないとか。
そこで仮定されるのが、国東半島の山々。
国東半島での水が、海底地下部を通り、姫島で湧出しているのではという説もあるそうです。
ちなみに、近くには拍子水温泉あり。
5年前、豊の国千年ロマン温泉道でお邪魔いたしました。
海を一望できて、気持ちよいですよ
(5)金溶岩・スダジイ自然林
拍子水の近く、丘の斜面にもジオサイトあり。
金火山の溶岩を確認できる場所があり。
どのような特徴があるのでしょうか??
「赤い」、「縞模様」という印象ですね!
赤いのは、鉄分の影響。
そばにある拍子水には鉄分も含まれていますよね♪
また、縞模様は、デイサイトの象徴。
デイサイトとは、流紋岩(縞模様のように流れた痕跡が残る)&安山岩の中間。
ジオらしい内容ですね!
また、スダジイ(ドングリ系)も生えております
今度はエコパークの範疇となりますね!
(6)大海の褶曲構造・コンボリュートラミナ・
海蝕崖(鷹巣)
さて、進路を西に、大海(おうみ)地区へ。
次は私たちの観察力が試されましたw
▽とある露頭へ。
地層が曲がっているのを確認できるでしょうか。
この曲がった現象を、褶曲(しゅうよく)と呼びます!
地球内部の圧力により、地層が曲げられたものです。
[Q]この褶曲構造の中に、何か所の断層(地層のずれ)があるでしょうか?
また、断層を見分けられるポイントは??
↓
[A]断層の数は、10個以上あるそうです!
ポイントは、木が生えている部分。
丸太が割れると断面に隙間が入るように、地層にも断層面に隙間ができます。
その隙間に、砂が入り、そして木が生えてくるのだとか。参考になりますね^^
さて、もう少し西へ。
車内より、コンボリュートラミナという地層を確認。
▽上部、瓦を並べて波打っているような様相がそれです。
上下を硬い層で挟まれた柔らかい層が、地球内部の圧力などで押しつぶされて形成されたそうです。
▽現在歩道となっている部分が、実は大きな断層部なのだとか!
まさにジオパーク。自然に従い、人間が生きる。
▽凸凹した露頭ですね。
これは、海蝕崖です。海の波の浸食を受けた崖です。
[Q]海蝕崖には、鷹(ハヤブサ)が棲んでいるそうです(「鷹の巣」という別名あり)。
さあ探しましょう!
…残念、今回は誰も発見できず。。。(ちょうど外出中!?w)
(7)昼食(車エビ)
さて、お昼だ~!美味しいものを食べよう♪
魅力体験ツアーの醍醐味の1つ、ぜいたくご当地グルメ
姫島といえば、車エビ
体に車輪状の縞模様があることから命名。
今回は、車エビをぜいたくに頂きました♪
(Cf:昨年の大分学検定の賞品が姫島車エビ!年末年始に美味しく頂きましたm(__)m)
▽生の車エビを…
▽しゃぶしゃぶでいただーきまーす♪(←しま○ろう風w)
▽エビフライでも
▽塩焼きも♪
▽そして、姫島村長の差し入れ、タコさんも
タコ大好きな私には大変嬉しいものです♪ありがとうございましたm(__)m
この他、お刺身やおみそ汁など、海のうま味を堪能♪ごちそうさまでしたm(__)m
(8)専売公社跡
さて、午後も再び現地学習。
まず紹介があったのが、この赤れんがの建物。レトロですね~!
これは、塩の専売公社の跡地。
現在は車エビ養殖が主産業の姫島ですが、かつては塩田で栄えたそうです。
姫島の塩田は、慶長期(1610年頃)にすでに開発されていたそうです。
この建物は、明治期、熊本塩務局姫島出張所として使用されたものだそうです。
こうした産業の歴史も学習。
(9)観音崎・千人堂
さて、食後の運動の時間となりましたw
観音崎と呼ばれる岬を目指し、山道を登ります!
山道を登ると、まずは観音崎火口跡を見学。
火口部分は、深くなっており、海の色が周囲と異なっているのが特徴。
これは壮大で美しい景色でした☆
▽また、岩の上には、ミサゴという鳥も棲息。
獲物を捕らえる際、急降下することで有名。
今話題の軍用機「オスプレイ」は、英語圏ではミサゴという別称がつけられているそうです。
さて、観音崎には、千人堂と呼ばれる、七不思議に数えられるお堂があり。
昔、借金取りに追われた者千人をこのお堂にかくまったとされる伝説。
…かなり狭いお堂。。。
やっぱり千人堂、千人入っても大丈夫~♪w
(10)黒曜石
さて、この観音崎で忘れてはならぬ大事なジオポイントあり!
▽[Q]この岩石は何でしょうか?
[A]黒曜石。(上記に答えが…w)
黒曜石は、石器時代に鏃などに使われた黒色の石です。
姫島の黒曜石は、乳白色が混じっているのが特徴。
西日本各地の遺跡から出土されており、当時西日本地域で姫島の黒曜石が流通・重宝されていたことが予想されております。
なお、黒曜石には、ガーネット(ザクロ石)という赤紫色系の鉱物も含まれているそうです。
観音崎は、黒曜石でできているようなもの。
▽このように、黒曜石を容易に観察できるのは、日本でも数か所しかないほど貴重!
平成19年に、姫島の黒曜石は国の天然記念物に指定。
そして、海岸へ。
※今回は特別に許可を頂いて、黒曜石を頂きました♪ありがとうございますm(__)m
※勝手な採取×!!
(11)西村記念館
最後に、姫島の偉人を学びます。
自民党副総裁となり、姫島の名誉村民となった西村栄一氏を顕彰する公園へ。
▽大きな大理石!アフリカから大型船複数台で運ばれたそうです。
揮毫は田中角栄氏。
▽大理石が素晴らしかったのか、「碑」の字の一部(”田”の部分)が盗掘にあったようです。。。
西村氏といえば、自民党副総裁・建設大臣など、国政で非常に有名な方です。
また、昨年の大分学検定バスツアー@国東でお邪魔したzeccoさまの建物(下の画像)は、西村氏が建立。
自身の事務所として、そしてふるさと姫島出身者の学生寄宿舎としても使用されました。
こうした偉人の学習も大切ですね☆
自然、歴史、そして人間。どれも大切☆
その後は、フェリー乗り場へ。
お土産に、姫島ひじき&キツネ踊り飴を購入♪
飴がかわいいですね^^
☆まとめ・感想
今回、久々に姫島訪問。
ジオパークとなってからは初訪問。
今回は、しっかり学習でき、実りあるツアーとなりました☆
初めて拝見するアサギマダラに、さっそく興奮♪
ジオの見どころ満載!火口跡が多い、まさに火山アイランド!
黒曜石をたくさん観察できる観音崎も、景色を含めお気に入りの場所となりました☆
また、七不思議もほぼ全部網羅。
伝説とともに、科学的な考察も面白かったです(笑)
そして、車エビ☆
頭まで食べやすいほどぴちぴちで、どの料理でも美味しかった☆
今回の姫島ツアー、大変よかったです^^
参加して満足です☆
姫島の皆様、講師や主催者の皆様、ありがとうございましたm(__)m
個人的には、いつか青年団同士で交流したいですね!
姫島と豊後大野…ジオパーク&青年団という共通テーマあり♪
青年団同士で、お互いのジオパークを回って学習&交流するのが夢です^^
また、アサギマダラを鑑賞しあうのも面白いかも♪
長文失礼。最後まで読んで頂きありがとうございますm(__)m
以上です!