小学生や中学生の不登校と、
おとなのひきこもりがどう違うのか。
学生はとりあえず「学校に行く」
ということが目標になります。
が、大人の場合は「就労」ということが
大きな目標になり、また壁になるのです。
学校ならば、とりあえず保健室登校も可能です。
早退も許されるでしょう。
担任のフォローや
スクールカウンセラーの支援もあるでしょう。
けれども卒業してしまうと本当に何もありません。
社会性やキャリアを
積むことのできなかった当事者は、
社会復帰したくても
履歴書に空欄の部分ができてします。
それが採用への壁を高くします。
そしてたとえ就職できたとしても、
人間関係でつまづき
なかなか長続きしません。
社会性は人と人の中でしか伸ばせません。
その時間が持てなかったひきこもりの方々は、
人との適切な距離がわからなくなっています。
こうした特性や当事者の過去を、
周囲が理解していかないと、
またひきこもる可能性があります。
中高年のひきこもりは、
最近ようやく問題になってきたこともあり、
今までの事例の蓄積があまりありません。
また国の施策も後手後手の印象を受けます。
大人のひきこもりの
正確な人数が掌握しきれない
という状況であっても
実は静かに困っているご家族が
たくさんいらっしゃいます。