「発達検査で★才だったから、
★才児用の教材を使う」
という考えもあるのですが,
障害のある子どもの
感覚、知覚、運動、情緒をじっくり見ていきますと,
非常にアンバランスに発達していることを
しばしば発見します。
また純粋な知的障害のお子さんは、
定型のお子さんと同じように
傷つきを感じることも多いので,
失敗体験の多さから
年齢分以上の傷つきがあったりします。
発達年齢が5歳であったとしても,
すでに高校生であれば
15年以上の人生経験があるわけで,
5才児用の教材を
そのままスライドして使っても
うまくいかないことは多々あります。
特別支援の現場で,
「この教材の次はこれ」といった
単純なプログラムが難しい理由は,
特別支援学校で学ぶ子どもたちの
一人一人の発達のアンバランスさと、
次の課題へのステップに対しての
想像以上の細かいスモールステップの必要性からです。
発達につまずきのある子どもが,
楽しく取り組みながら
力を伸ばせる授業を考えることは
私たちの大切な仕事です。
個別の指導計画の目標を
最大公約数にするというのは、
一人一人の発達課題が違うことを考えれば,
かなり無理な設定である
ということになります。