障害のあるこどもは、単に定型発達が遅れた状態ではありません | 宝塚発達心理ラボ <臨床心理士たちの研究会> 情報提供・発達支援・アセスメント・教材研究・不登校・ひきこもり支援

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宝塚発達心理ラボは、地元の臨床心理士たちによる有志の研究会です。日々の学びを地域に還元したいと願っています。学習会・イベントの開催・情報の提供など行っております。

「発達検査で★才だったから、
★才児用の教材を使う」
という考えもあるのですが,

障害のある子どもの
感覚、知覚、運動、情緒をじっくり見ていきますと,
非常にアンバランスに発達していることを
しばしば発見します。

また純粋な知的障害のお子さんは、
定型のお子さんと同じように
傷つきを感じることも多いので,
失敗体験の多さから
年齢分以上の傷
つきがあったりします。

発達年齢が
5歳であったとしても,
すでに高校生であれば
15年以上の人生経験があるわけで,

5才児用の教材を
そのままスライドして使っても
うまくいかないことは多々あります。

 
特別支援の現場で,
「この教材の次はこれ」といった
単純なプログラムが難しい理由は,

特別支援学校で学ぶ子どもたちの
一人一人の発達のアンバランスと、

次の課題へのステップに対しての
想像以上の細かいスモールステップの必要性からです。

発達につまずきのある子どもが,
楽しく取り組みながら
力を伸ばせる授業を考えることは
私たちの大切な仕事です。

個別の指導計画の目標を
最大公約数にするというのは、

一人一人の発達課題が違うことを考えれば,
かなり無理な設定
である
ということになります。