コーラを飲むと本当に骨や歯が溶けるのか?② | タカタカ先生の高望み日記

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前回記事の続きです。


<前回記事>


「コーラを飲むと、歯や骨が溶ける」と言われている問題を取り上げてきました。


前回記事では「歯が溶ける」ことについて触れましたので、今回は「骨が溶ける」方の問題についてお伝えしたいと思います。




日本コカ・コーラの言い分としては、カルシウムやマグネシウムを溶かす可能性のある酸味料は直接骨に触れることはないから問題はない、という内容でした。


[お客様相談室 > よくあるご質問]


確かに、飲み物が消化器官を通る上で、酸が骨に直接接触することは考えられません。



しかし、物理的に直接溶かすわけじゃなくても、別の形で酸味料が骨に悪影響を及ぼすことがありそうです。




コーラだけでなく、炭酸飲料の多くはリン酸という酸味料を使用しています。

リン酸はリンという栄養素でできているのですが、このリンの過剰摂取がカルシウムの損失に関わってきているようです。





そもそも、リンの大きな役割はカルシウムと結合して、リン酸カルシウムとなり、歯や骨を形成することです。

リン:カルシウムの摂取比率が1:1であれば、正常に吸収され、むしろ骨を丈夫にしてくれるのです。



しかし、リンだけを過剰に摂取していると、血中リン酸濃度が高まり、血中のカルシウムが不足してしまいます。

すると、体はカルシウムの量を一定に保とうとするので、骨からカルシウムを取り出そうとします。

骨から血中にカルシウムが溶け出すことによって、骨密度が低下するというのです。




コーラにはどれくらいリンが含まれているのでしょうか?

リン:カルシウムの比率を牛乳とコーラで比較してみると、

(牛乳100g)リン93mg:カルシウム110mg

(コーラ100)リン16.5mg:カルシウム1mg


と、圧倒的にコーラはリンを多く含んでいます。
日常的に飲み過ぎていれば、骨が溶けるリスクも十分考えられるのではないでしょうか。


もちろん、程度の差こそあれ、他の炭酸飲料も同様のことが言えますが、酸味料を使用していない無糖の炭酸水の場合はこの心配はないようです。




また、リンはリン酸塩(リン酸Na)という食品添加物として、いろんな食品に含まれています。

炭酸飲料の飲み過ぎだけでなく、次の項目に当てはまる方は、リンを過剰摂取している可能性があります。


[リンの過剰摂取チェック項目]
□スナック菓子をよく食べる
□甘いものをよく食べる
□インスタント・レトルト食品をよく食べる
□外食やファーストフードによく行く
□野菜、牛乳、魚が苦手だ

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リンを過剰摂取している可能性があるなら、カルシウムを含む食品を多めに摂り、バランスを取るように心がけましょう。






リンに限らず、栄養素の中には過剰摂取をすると逆に体に悪影響を及ぼすものがあります。

何事もバランスが大切。
偏り過ぎると良いことがありませんね。



アリーヴェデルチ。