太田忠の縦横無尽 -91ページ目
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ハンク・ジョーンズ:90歳ピアニストの「やるもんだ!」

2月28日にホテルオークラへ出かけた。今年もハンク・ジョーンズが来日したからだ。昨年は、ブルーノート東京での演奏を聴いたが、今年はディナー・ショー形式のピアノトリオの演奏会があるという新聞広告を12月の初めに目にしたため申し込んだ。


ハンク・ジョーンズは1918年生まれのジャズ・ピアニストであり、今年の7月に91歳を迎える。私がジャズを聴き始めた頃は、ベニー・グッドマン、ライオネル・ハンプトン、ディジー・ガレスピー、テディ・ウイルソンなどのスイング時代の巨匠たちがまだまだ現役で元気にプレーしていたが、90年代に入り次々といなくなる中で、いまだに忙しく演奏している最後の一人といっていいだろう(2007年にはオスカー・ピーターソンも亡くなっている)。


ステージに向かって歩く姿は、もちろんカクシャクというわけにはいかないが、いざピアノの前に座ると年齢を全く感じさせない。公演中の1時間半にわたり集中力が途切れることなく、自由自在にメロディー、フレーズを繰り出していく。ピアノのタッチがソフトで繊細な音色は昔とちっとも変わらない。


演奏会が始まる直前に「今日のお客さんはアラカンね」と妻が言った言葉が最初理解できず、「なぜ唐突に、嵐寛寿郎の話が出てくるのか」と不思議に思ったが(ちょっと古すぎるか)、「アラフォー」の還暦バージョンであること知り納得した。顧客の平均年齢は60歳を超えていたのだ。やはり彼のキャリアの長さがこの現象をつくっているのだろう。私が大学生の頃、ハンク・ジョーンズが「The Great Jazz Trio」を結成して来日していた時にはすでに67歳くらいで、もはや彼自身が還暦をとっくに超えていたのだった。私の頭の中では「昔から年寄り」であるはずのその人がまだ目の前で熱演しているのだ。なんともいえない不思議さを覚えずにはいられなかった。


早い時期に申し込んだためか、今回はステージ中央の最前列の席で彼の姿を2メートルくらいの間近な距離で見られるという大変な幸運に恵まれた。


演奏中の達磨大師を思わせる風貌が印象的である。


歓声に応えてアンコールを4曲(!)もこなし、公演が終わった後も「ファンのためにサイン会をしたい」という本人の希望で約1時間にわたってサービスをしてくれた。これはすごいことだ。


ステージ挨拶でマイクを握って「やるもんだ!」という彼のお得意の日本語のセリフを聞きながら、いや、まさに、あんたこそ「やるもんだ!」のチャンピオンだと思ったね。聴衆250名の中の最年長である長老の口からこんなセリフを言われては、皆大いに励まされたに違いない。


100歳でも現役でプレーして、世の中をあっと言わせてほしい(本人は150歳まで生きてもっとうまくなってやる、と本気で言っている)。


比較的地味でスロースターターだった存在が、いまやジャズ界にとどまらず人間として燦然と輝ける星である。大いに感動をもらった。ありがとう。


太田忠の縦横無尽 2009.3.14

ハンク・ジョーンズ:90歳ピアニストの「やるもんだ!」


会社設立のニュース by ブルームバーグ

昨日のブログで太田忠投資評価研究所の設立に関して書きましたが、多忙でばたばたしていたため、事業内容についてまでご紹介することができませんでした。問い合わせをいくつも受けたので、ブルームバーグが昨日、会社設立と事業概要について報道した内容を以下に記します。


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JPモルガン退社の太田氏が独立起業、投資助言や個人向け投資教育
2009-03-12 01:14:37.229 GMT


【記者:浅井 真樹子】
3月12日(ブルームバーグ):小型株運用で定評のある太田忠氏(44)が12日、5年あまり勤めたJPモルガン・アセット・マネジメントを退社し、新会社を設立した。運用者としての経験を生かした投資助言業務をメインとしながら、個人向けの投資教育なども展開する。

  新会社は「太田忠投資評価研究所株式会社」で、資本金は2000万円。太田氏は11日、ブルームバーグ・ニュースの電話インタビューで、「社名が示す通り、自分だから提供できる情報やサービスを前面に出し、事業を展開していきたい」と抱負を述べた。同氏は11日付でJPモルガンを退社した。

  事業の柱は、インターネットを通じた個人投資家向けの投資講座の開設、年金や金融機関、ファンド向けの投資助言業務、企業向けの経営やIRのコンサルティングの3つ。このうち個人とプロ向けの助言業務については、金融庁に投資助言・代理業の登録をする必要があり、「5月末までに認可を取得して、遅くとも7月には事業を始めたい」(太田氏)という。

  一方、プロ向けの投資助言についてはすでに一部から相談を受けているが、ヘッジファンドや投資信託の規模が縮小傾向にある現在は「事業が難しい時期」と、太田氏は話した。

  太田氏は1988年に関西大学を卒業後、証券や運用会社の勤務を経て、97年からJ.P.モルガン証券で小型株のアナリスト業務に従事。99年から2003年までの5年間、日経金融新聞のアナリストランキングで中小型部門の1位となった。03年10月にJPモルガン・アセットに中小型株運用チームのシニア・ポートフォリオ・マネジャーとして採用された。「株式市場は現在進行形」など著書多数。

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この記事のリンクはこちらです

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003017&sid=a9zji9NBOpL0&refer=jp_japan


業務内容にまで突っ込んで書かれているので、記事を読まれれば全体像がおわかりになるかと思います。本文中にありますように、投資助言・代理業の許認可の取得まで数ヶ月を要するため、本格的な活動は6~7月頃になる見込みです。今は準備体操をしているところです。いずれにせよ、会社のウェブサイトが4月1日に立ち上がりますので、その時点で事業概要をもっと詳しくお伝えいたします。しばらくお待ち下さい。


「自分だから提供できる情報やサービス」とは、JPモルガンやメリルリンチ、野村證券といった大手企業では出てこない付加価値ある情報やサービスのことを指します。この点は高らかに宣言いたします。


太田忠の縦横無尽 2009.3.13

会社設立のニュース by ブルームバーグ


太田忠投資評価研究所株式会社が本日スタート

本日、3月12日に太田忠投資評価研究所を設立しました。ウェブサイトを現在準備中で、4月1日にスタートする予定です。それに先行して『太田忠の縦横無尽』というブログを開設しました。縦横無尽というからには、まさにテーマは多種多様。多くのことを語っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。


これまでの20年あまりにわたる会社員としての生活から一転し、自らが経営者となり会社運営をする立場は実に爽快です。当たり前のことですが、すべて自分が決めなければ何も始まらない。今までは、自分で多くのことを決めたとしても何も始まらないことばかりでした。


加えて、情報発信の面においても大きな格差を感じます。もちろん、従来においても、いろいろな形で顧客、第三者、メディアに対してメッセージを発信してきました。しかしながら、あくまでも組織の中の一員としての立場だったためにいろいろな面で制約があり、もどかしく思うことが多かったと言わざるを得ません。そうした足かせがすっかり取り払われた状態になったため、これが実にすがすがしい。


ということで、本日より『太田忠投資評価研究所』と『太田忠の縦横無尽』がダブルでスタートです。


船出は静かに、志は高く…。


太田忠の縦横無尽 2009.3.12

「太田忠投資評価研究所株式会社が本日スタート」



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