新規制基準の策定に関わった藤原広行防災科学技術研究所社会防災システム研究領域長は,
2015年5月7日付け毎日新聞記事で、
「実際の地震では(計算による)平均値2倍以上強い揺れが全体の7%程度あり,3倍,4倍の揺れさえも観測されている」「平均から離れた強い揺れも考慮すべきだ」と・・
※ 特集ワイド:「忘災」の原発列島 再稼働は許されるのか 政府と規制委の「弱点」

 8月に再稼動された川内原発では、鹿児島県北西部地震で、震度5強、震度6弱の揺れでも自動停止しなかった前科が・・しかも、620ガルに引き上げられた「基準地震動」を上回る639ガルを計測。
※ 川内原発 疑惑の「基準地震動」620ガル:それでも明日 再稼動??

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 Yahoo!ニュース・HARBOR BUSINESS Onlineより
プルトニウム使用の大間原発建設に函館市が国を提訴! その行方は!?
【国が原子炉設置許可を出し、電源開発(Jパワー)が建設を進める大間原発(青森県大間町)をめぐり、北海道函館市が建設差し止めを求めて提訴している。津軽海峡を挟んだ23km対岸に大間原発を望む函館市にとって、東電原発事故のような大規模な事故は自治体の消滅にも直結するからだ。

◆想定しているのは「最大の揺れ」ではなく「地震の平均像」?

 函館市が国とJパワーを相手取り起こした建設差し止め裁判で、原告側による6回目の口頭弁論が今年10月6日、東京地裁で開かれた。この日、原告側が指摘したのは、設定された「基準地震動」の問題点だ。

 Jパワーは昨年12月、大間原発の基準地震動を従来の450ガルから650ガルに引き上げた。基準地震動とは、原発施設の耐震設計の基準となる揺れのことで「原発を襲うと想定される最も大きな揺れ」とされる。すなわち大間原発に照らせば、想定される最大の揺れは650ガルというわけだ。

 ところが、基準地震動の想定手法における第一人者の入倉孝次郎氏は「そうではない」と否定する。昨年3月に愛媛新聞が掲載したインタビュー記事で、入倉氏は基準地震動について「地震の平均像を求めるもの。平均からずれた地震はいくらでもある」と説明しているのだ。

 これを大間原発に置き換えれば、650ガルを上回る揺れが襲う可能性は十分にある、ということになる。さらに入倉氏は同記事で「(基準地震動の設定は)経営判断だ」とまで言う。原告側はこの日提出した準備書面(陳述書)で「これでは、原発の耐震設計の根本は、完全に崩れ去ってしまう」「このような耐震設計で、原発の安全性が担保されるわけがない」と厳しく批判した。

 大間原発北側の近海(津軽海峡)には、長さ300km・断層面積1000k㎡の断層がある可能性が指摘されている。】一部抜粋

※ 入倉孝次郎氏の発言 補足
 愛媛新聞が掲載したインタビュー記事では、
「基準地震動は計算で出た一番大きな揺れの値のように思われることがあるが,そうではない。資料を見る限り,570ガルじゃないといけないという根拠はなく,もうちょっと大きくてもいい。」
「570ガルはあくまで目安値。私は科学的な式を使って計算方法を提案してきたが,これは地震動の平均像を求めるもの。平均からずれた地震はいくらでもあり,観測そのものが間違っていることもある。」

 一方、高浜仮処分決定について,福井新聞の取材に対し,
「全くの事実誤認。決定文にある発言は、新聞記事を元に原告が曲解して書いているものが引用されている。正しい理解のた
米 正確に引用してもらえず非常に残念」と・・
※ 高浜仮処分決定批判批判②入倉孝次郎京都大学名誉教授より引用

 入倉教授は基準地震動を、「最大の揺れ」?「地震の平均像」?いったいどちらだと言いたいのか?