原発輸出の既成事実を、是が非でも作りたい日本は足元を見られ、一方的に不利な条件を呑まされた。
(進んで呑んだ)??

「開発資金は70%を日本側が、30%をトルコ側が負担することになります。ただし、トルコ側の資金は原発が実際に電力を提供できることを証明してから入金という契約」

「この事業への巨額と投資は、かなりリスクの高いものとなるため、大半のリスクは独立行政法人である
日本貿易保険 NEXIが引き受けることになります。これにより三菱重工は低金利での資金調達が可能に」

 「このエントリーはあくまでフィクションです。実在する人物・企業とは一切関係ありません。」との脚注がありますが、(限りなく現実に近いフィクション)と思われる、極秘情報?のようです。

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 Life is beautiful様より
トルコ原発受注の舞台裏(フィクション?)
【同日 霞ヶ関経産省本館小会議室

外務官僚B:すると、カナダ、韓国がトルコの原発から手を引いたのは、トルコ政府が原発の設置コストまで彼らに負担しろと主張しているから、ということなんですね。

三菱重工専務C:そうなんです。トルコ側はとしては原発は欲しいが設置コストは出せない。電力の買い取りは保証するから、設置コストはそこから回収してくれ、と主張しているのです。

外務官僚B:実際のところ、EU加盟を望むトルコとしては、これ以上財務状態を悪化させるわけにはいかず、そこがネックなんだと思います。ちなみに、三菱さん側ではいくらぐらいまでなら投資して良いと考えているんでしょうか?

三菱重工専務C:私どもとしては、6000億円までの投資は覚悟しています。フランスの GDF Suez からは4000億円引っ張って来れるので、合計で1兆円。総工費が2兆円なので、残りの50%をトルコ政府に負担して欲しいと提案していますが、受け入れてもらえません。

外務官僚B:了解しました。つまり、残りの1兆円をトルコ政府が調達できさえすれば、受注は可能だということですね。考えてみましょう。

三菱重工専務C:よろしくお願いします。ファイナンスリスクをどこまで日本側が負えるかがこのディールの鍵になると思います。

外務官僚B:このミーティングの後、NEXI の板東一彦理事長と会う予定になっているので、この件に関して相談してみます。坂東理事長は、大臣官房審議官も務められていた通産OBなので、このあたりの事情は良くご理解いただいております。

 中 略

5月X日 トルコ日本大使館にて(総理へのブリーフィング)

経産官僚E:総理、今回のディールのサマリーは以下の通りです。

日本側は日本から三菱重工と伊藤忠、フランスからはアレバとGDFスエズ、という座組ですが、プライム・ベンダーはあくまで三菱重工です。
原子炉は三菱重工とアレバの合弁会社であるアトメアが作りますが、原発の運営はフランスの GDFスエズ社 が担当します。

総工費は220億ドル、約2兆1800億円になります。
工事の開始は2017年、原子炉の営業は2023年を予定しています。
開発資金は70%を日本側が、30%をトルコ側が負担することになります。ただし、トルコ側の資金は原発が実際に電力を提供できることを証明してから入金という契約になっているので、
それまでの間は日本側がファイナンスすることをトルコ側は期待しています。

原発事業会社の株式に関しては、51%を日本側が、49%がトルコのEUASが持つことで合意しています。ただし、トルコ側はその半分までは株式市場で売却すると言っています。日本側は31%を三菱重工が、20%をGDFスエズが持つことになります。

この事業への巨額と投資は、かなりリスクの高いものとなるため、大半のリスクは独立行政法人である日本貿易保険 NEXIが引き受けることになります。これにより三菱重工は低金利での資金調達が可能になります。

売電価格は 11.8 セントに決まりました。ロシアのアキュユ原発の 12.35 セントよりも 0.55 セント安くなっています。トルコは、その価格で15年間電気を買うことを約束しています。稼働率は70%を想定しています。

使用済み燃料に関しては、トルコ内に中間貯蔵施設を作ることで合意しています。】