日仏連合が受注したトルコの原発事業に、なぜ日本側が51%出資か?ダイヤモンドの記事で謎が解けた。

 海外のインフラ建設は「円借款つきでも中国や韓国にさらわれ」連戦連敗。
そこで、原発の設計・建設から運転・メンテナンスまで一括して受注する「パッケージ型輸出」に
活路を見出そうということらしい。

 しかし、建設も運営も日本が主導する原発が、福島原発事故のような破滅的大事故を起こしたり、
テロに襲われたりしたとき負うことになる、途轍もなく大きなリスクと責任を、
脳天気で無責任な原子力ムラの住人や安倍総理らは、想定すらしていないだろう。

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 ダイヤモンド・オンラインより
安倍政権の原発輸出 原子力外交で復活するムラ
【 安倍首相はアラブ首長国連邦(UAE)、トルコを訪れ原子力協定を結び、原発輸出を約束した。
フクシマの惨事は原因さえ究明されていないのに。放射能汚染水は大量に漏れ収束とほど遠い。
安全神話が招いた未曽有の事故はなにひとつ責任が問われないまま、原発推進体制は海外から復活する。

 中 略

「原発の電気が一番安い」という幻想が崩れ、「原発を止めると電気が足らなくなる」というプロパガンダも、
人々は信じなくなった。
今度はアベノミクスの成長戦略にのせて「景気をよくする原発輸出」という宣伝だ。

 脱原発への流れを押しとどめようと、まず海外から外堀を埋める。よその国がこんなに頼りにする原発を、
なぜ日本の皆さんはダメだというのですか、というキャンペーンである。

 原発を早く再稼働したい電力会社。投資を回収するため原発を作り続けたいメーカー、
資材や部品を供給する関連企業群、原発事業を職場とする労働組合、原発産業に寄生する政治家や政党、
原発を推進し天下り先を頼ってきた官僚組織、核戦略に日本の政府とメーカーを組み込んだ米国……。

 どれも半端ではない力を持った勢力が、フクシマを忘却の彼方に押しやろうとしている。

 首相は好調な支持率に乗って、ここぞとばかり時計の針を戻そうとしている。
参議院選挙までは慎重に、当分は景気回復に邁進、と自らに言い聞かせているらしいが、
予想外に好調な滑り出しで、憲法改正ばかりか原発復活まで持ち出してきた。

 猪瀬都知事はたったひと言で五輪誘致を失速させた。史上最高得票が自信を与え、慢心を生んだ。
434万票をとった人とは思えない浅はかな言葉が、知事の馬脚を露わしてしまった。

 政治家・安倍晋三は、フクシマをどう考えているのだろう。
忙しい首相の日々で、深く考えるゆとりもないのかもしれない。原子力事故は人類の教訓でもある。

 復活を急ぐ周囲の振り付けに乗って、無邪気に先を急ぐ政策は被災者の心を逆なでる恐れさえある。
油がのっている時こそ滑り易いのが政治家である。】