自宅ゲーム会86 前半 カーソンシティ 他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成29年7月16日

 

 最近にしては珍しく2週間全くボードゲームをしなかったという期間が続きましたが、ようやく2週間ぶりのゲーム会です。まあ去年のゲーム会の間隔からすると、2週間空くことがなかったというここ最近のゲーム環境は非常に恵まれてると言えるんですが、慣れとは怖いものですw

 さて、とはいえ今回は3連休の只中ということもあり、常連のちい以外声をかけたメンバーが全滅・・・なので、結局2人でのゲーム会になりました。

 

 

☆ロボトリー

○概要

作者:川崎晋

対象年齢:10歳以上

対象人数:2人

標準時間:15分程度

 

 3体のロボットをエネルギーを使って自分の陣地に誘導しようという、アブストラクトゲームです。

 

①手番になると、「自分のサプライからエネルギートークンを1枚配置」「ロボットの移動」「ストックから自分のサプライへエネルギートークンを補充」のいずれかのアクションを行います。

②ロボットは3体あり、エネルギートークンの置かれたマスをトークンを消費しながら移動します。白と黒のロボットはそれぞれ対応した色のエネルギートークンで、赤のロボットは白黒どちらのエネルギートークンでも移動させられます。また、連続するエネルギートークンがおかれたマスは1度に好きなだけ移動できます。

③エネルギートークンを消費し、ストックからエネルギーがなくなるとゲーム終了です。この時、より多くのロボットが自陣にあるプレイヤーの勝利となります。

 

○プレイ経過

 まだ、お互いのサプライ(左奥、右手前にある4つのへクス)にエネルギーをおいていませんが、スタート時には白黒2個づつのエネルギートークンを置いてからゲームを開始しています。

 

 今回プレイ中の画像は取り忘れましたが・・・

 

 お互いロボットを動かしあった結果(スタートと比べ、ほとんど動いていませんがこの間はかなり色々と動いています。)この状態。最後のストックを管理人が補充しゲーム終了で、2個のロボットを自陣においている管理人の勝利となりました。

 

○評価

 ルールはシンプルでわかりやすいアブストラクトですが、どこにでもおけるエネルギートークンによる布石、ロボットをどう(どこまで)移動させるか、ストックからトークンを補充するタイミングや、補充するチップの色割合など手番手番の悩ましさはしっかりとあります。

 面白いのは赤のロボットがどちらの色のエネルギートークンも消費できるというところでしょうか。これによって、黒や白を動かそうとエネルギートークンを配置しているのに、それらを消費して動き回る赤駒による妨害という要素が出てきており、より布石が重要になってくる感じです。

 一方気になる点はコンポーネントですかね。管理人が所有しているのはアスモデ版なのですが、メインボードはぺらぺら、トークンは薄く扱い辛いと、この辺はもう少ししっかりと作って欲しかったところですね。ちなみに、同人版(になるのかな?他の方のサイトで見た範囲ですが)だとエネルギートークンがキューブだったり、ボードももう少ししっかりしてそうな雰囲気なので、このレベルで作ってもらえれば・・・まあ、値段やサイズにも関係するので一概に悪いとは言い切れないんですけどね。

 とりあえず、手軽なアブストラクトながら考えどころもしっかりとあり、面白いゲームだと思います。

 

 

☆真昼の酒場

○概要

作者:GeoffBottone&JeffMorrow&CliffBohm

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-6人

標準時間:30-60分程度

 

 西部の酒場を舞台に、真昼間から行われた乱闘をテーマにしたゲームです。

 

①スタートプレイヤーから順に武器を準備し、ゲームの開始位置を決定します。

②手番の最初に任意の手札を捨て、7枚になるまで補充します。

③手札を使い、武器の装備、交換、弾丸の補充を行います。

④手番プレイヤーが2階にいる場合、中央エリアに飛び降りることが出来ます。このアクションを行うと、続く攻撃時に行う最初の接近攻撃にボーナスがありますが、後の移動フェイズにペナルティを受けます。

⑤攻撃対象、使用する武器を宣言して対象に攻撃を仕掛けます。この時、強化カードを使用すると攻撃力を上げたり、特殊な効果を付与することができます。

⑥攻撃を受けたプレイヤーは1枚のみ妨害カードを使用することができ、これによりダメージを減らすことが出来ます。

⑦攻撃後、好きなエリアに移動します。ただし、特殊な効果や飛び降りによりペナルティを受けている場合は特定の範囲のエリアにしか移動できません。

⑧最後に、再度武器の装備、交換、弾丸の補充を行い手番終了です。

⑨1人を除き全てのプレイヤーが脱落するとゲーム終了で、最後に残ったプレイヤーの勝利です。

 

○プレイ経過

 

 こんな感じで準備をしてゲーム開始です。管理人は接近武器しか獲得できず中央の遮蔽物のない部屋、ちいはショットガンを装備して左奥のピアノ部屋(ターン終了時弾薬の補充が出来る)からゲーム開始です。

 

 さて、このゲーム基本的に攻撃をしてから移動をするというルールになっているため、正直1対1では接近攻撃を当てることは困難を極めます・・・が何故か接近武器しか来ない管理人orz

 

 

 正直、銃器を持つ人を椅子を振りかざしながら追い回すというのは正気の沙汰じゃないような気もしますが、引き続き接近武器や接近強化のカードばかりが来るので、仕方なくなんとか接近を試みます。まあ、結果はその都度ちいには逃げられ一方的にダメージを受ける展開です。

 

 そんなこんなで、管理人の体力が半分になったあたりで、接近攻撃を受ける位置に管理人がいながら、ちいが2階(攻撃時にボーナス)に留まったため千載一遇のチャンスです。

 溜めに溜めていた接近攻撃強化カードを全て使い、強力な椅子による一撃をお見舞いします。これによりちいは体力の半分以上を一度に失います。

 

 この後、銃器が来たことでようやく対等に戦えるか・・・と思いましたが今度は弾薬の補充が追いつかず・・・

 

 結局、何とか弾薬の補給をと思っているうちに射撃を受け倒れたことで、ちいの勝利となりました。

 

○評価

 作者3名のうち2名が「レッドドラゴンイン(「自宅ゲーム会8 後半の後半」を参照)」の作者なのですが、やけに酒場にこだわりがありますねwとりあえず、西部劇の酒場を舞台に乱闘をしようというゲームですが、メインボードを始め全体的なコンポーネントは非常に雰囲気が出ていると思います。ただ、プレイヤーに対してメインボードが少し小さめで2人でするならともかく、多人数対応なのでもう少し大きくても良かったのかなと。

 内容的には個人攻撃に脱落有りと、共有のデッキやマップがあったりするものの、全体的にはフレーバーを変えたレッドドラゴンインという印象です。とはいえ、マップとなる酒場内は攻撃強化や防御強化のみならず、接近攻撃の範囲や特殊効果など特徴的なエリアに分かれており、装備や手札の状況に合わせて位置取りを考えつつ動くのは面白いです。ホルスターによるクイックドローも雰囲気だけでなく、テクニカルな使い方ができそうでいいところかな。

 一方で気になるのは、レッドドラゴンインと異なり共有のデッキを使っていることにより、キャラの特色(ヴァリアントルールではキャラクターに能力がつきますが)が出難いこことと、引き運の影響が強くなっているところでしょうか。特に、西部劇らしく銃器が強いためそもそも出ないと厳しいですし、出ても初期弾薬は弾薬カードの引きに依存し弾薬の補充手段は限られるので、攻撃が強め(強化は複数枚だけど、妨害は1枚のみ)ということもあり、この辺が運用以前に結果に直結しそうな感じなのはどうなんでしょう。

 まあレッドドラゴンインと一緒で細かい駆け引き云々というよりは、準備された世界の中でこの雰囲気を楽しみながらプレイするのが一番なのかなという印象のゲームです。ちなみに、個人攻撃自体に好き嫌いはあると思いますが、まあ内容が内容なのでw

 

 

☆カーソンシティ

○概要

作者:XavierGeorges

対象年齢:13歳以上

対象人数:2-6人

標準時間:90分程度

 

 アメリカの西部開拓時代、カウボーイの一団を率いて新たに開拓の始まったこのカーソンシティの土地を確保し建物を建てることで財産を貯め、都市を発展させることで名声を集めることを目的としたゲームです。

 

①手番順に7人の有力者から1人を選び、全員が選んだところで選んだ有力者に応じて手番順を見直します。

②新たな手番順に、各プレイヤーのコマをアクションスペース及びメインボードに配置していきます。

③アクションスペースでは、「資金の獲得」「リボルバーの獲得」「道路の獲得」「建物の購入」「区画(自分の土地)orリボルバーorダイスに応じた収入」「区画orリボルバーor建物orお金によって勝利ポイントの獲得」といったものがあります。またメインボードではコマを配置した場所の土地の購入や、他プレイヤーの建物に置くことで収入の半分を獲得することができます。

④他プレイヤーがコマを置いたスペースや自分が既にコマを置いているスペースにも、新たにコマを配置することは可能です。この場合決闘が起こり、アクションの実行前にコマを置いているプレイヤー同士で「リボルバーの数+配置している駒の数+ダイス」を比較し、最も高いプレイヤーのみがアクションを実施します。アクションを実行できなかったプレイヤーの駒は自分の手元に戻ります。

⑤全員がコマを置ききるか、パスをした場合アクションを実行します。

⑥アクションの実行が全て終わると、選んだ有力者に応じた所持金上限を超える資金を10金=1点の比率で得点化します。建物タイルを補充したり、各自のコマをストックから持ってきたりして新たなラウンドを始めます。

⑦4ラウンドが経過したところで、それまでの得点に残った資金や所有している建物や山に応じた得点を獲得し、最も得点の高いプレイヤーの勝利です。

 

○プレイ経過

 ゲームの準備を行ったところです。赤は管理人、青がちいです。右端のタイルが有力者で、ラウンドの開始時に選択しますが、手番順の決定、ラウンド終了時の所持金上限に加え、有力者ごとにラウンド中に特殊な効果を持ちます。

 メインボード右側はアクションスペースとなり、アクションスペースの左下にある丸いタイルがラウンドマーカーになります。マーカーはラウンドが進むにつれて動いていき、2金=1点といった高レートな得点の交換は1ラウンド目しかできず、ラウンドが進むにつれ交換レートは上がっていきます。

 また、メインボード2/3を占めるのがカーソンシティのマップです。ちなみに、黒い棒(道路)で囲まれた家が町の中心で、この町の中心とその周囲にある山タイルはゲームごとにランダムな配置となります。ボード上に置かれている赤と青のタイルは各プレイヤーの区画(所有している土地)ということになります。ちなみにちいのもう1個の区画は町の中心の上にある山に配置してありますが、ゲーム前に動かしています。

 

 1ラウンド目はちいが保安官(乗っ取りを受けないカウボーイコマをもらえる)、管理人はクーリー(道路がもらえ、建物の購入額が半分)を選択します。

 

 最初はお互い探り探りで新たな区画の確保と建物の配置を行っており、決闘は起こっていません。

 

 2ラウンド目も状況としては大きく変わらず、お互い収入の確保に努めます。

 

 3ラウンド目、お互いそこそこの収入が得られる体制ができてきたため、資金を得点に交換しようとアクションの選択を行いますが、考えることは同じでアクションが被り、始めての決闘が確定します。

 そうなると少しでも優位が欲しいためリボルバー×3のトークンを取りにいきますが、こちらもちいに被せられます。

 

 アクションフェイズになると、まずリボルバー×3のトークンの取り合いとなりますが、無補正ではリボルバーが手に入る建物を多く建てているちいが有利で、あえなくトークンはちいの手に渡ります。

 そうなると、得点化の部分での決闘は圧倒的にちいが有利で、管理人は敗れ、このラウンドでちいは稼いだ資金の多くを得点につぎ込みます。その分、管理人は得点化できずこの時点で大きく差が開きます。ただ、管理人は銀行家(9金をもらう、所持金上限がだんとつで多い)を選択しており、このラウンドの収入をそのまま次のラウンドに持ち越せたのが救いです。

 

 最終ラウンド、何としても得点化をしたい管理人は用心棒(リボルバー×3分強化)を選択し、さらにリボルバートークンを取りにいきます。ついでに監獄(リボルバー×2分強化)を建築し、確実にアクションを押さえに行きます。一方のちいは、アクションスペースにコマを集中させることで対抗します。

 

 結果は、リボルバートークンで管理人が勝利し、そのまま得点化スペースでも勝利となりました。このおかげで3、4ラウンドの収入を得点化し、ちいの得点を一時的に上回ります。

 

 しかしながらその一方で、ゲーム終了時に余った資金は勝利ポイントの購入に使える(レートは悪いのですが)ということもあり、ちいは所持金上限が比較的高い有力者を選んでいて、終了時の資金を勝利点に交換します。この結果、僅か2点ほどですがちいが上回り、区画に応じたボーナスでも差を詰めることはできず、ちいの勝利となりました。

 

○評価

 西部開拓を舞台にしたワーカープレイスメント系のゲームですが、特徴的なのは得点のほとんどをアクションにより獲得することと、有力者による毎ラウンドのボーナスの決定、決闘の要素だと思います。

 通常のゲームだと、何かをしたらその結果としてどこかの段階で得点の入るゲームが多いと思います。その一方で、このゲームの場合は得点の条件を満たした(得点できる状態にした)上で、所定のアクションを行わないと得点ができません。このシステムだと、条件を満たしやすい(得点が高くなる)後半になればなるほどそれらのアクションの競争率が上がるため、序盤から特化するなどして競争率の低いうちにアクションを実行して稼ぐなど、得点のアクションをどのタイミングで取りにいくかは悩ましいですね。特に、資金の得点化については1ラウンド目は1点=2金と破格(最終ラウンドだと1点=5点)2ラウンド目でも3金なので、序盤に狙う作戦もありだと思います。ただ、あまり序盤から得点につぎ込みすぎると、建物の購入資金が捻出できず出遅れるので、この辺のバランスは必要そうな感じです。

 また、得点化の要件や収入の手段などは結構な選択肢(資金なんかは他のプレイヤーからの略奪という手段もあり)があり、どうやって得点を得ていくかというのは考えどころになっています。さらに、ここでラウンド毎に大きな影響を与える有力者の選択というのが重要になっており、自分の作戦に合わせてどの有力者を選ぶかというのは非常に悩みどころになっていていいですね。

 あとは、コンポーネントからシステムまで全体的に西部開拓の雰囲気を再現しているのはいいところでしょうか。賛否はあると思いますが、決闘も雰囲気の再現込みで要素としては面白いところだと思います。

 ただ実際は、このゲーム1番の特徴であるといえる「決闘」については好き嫌いが出そうです。というのも、多くのワーカープレイスメントはコマを置かれたらそのアクションを選択できなかったり、後から選択するのにコストが必要だったりというかたちで、アクションの選択順にジレンマが出るようになっていますし、割りと運の要素は抑え目な傾向にあります。しかしながらこのゲームの場合、アクションの選択順に自分が狙っているアクションを知られるというリスクはありますが、自分でも他人でも既に置いている場所にいくらでもおけるため、コマを割り振ってるくらいの感覚であまりジレンマは強くありません。それに加え、アクションの実行権をダイスで決めてしまっています。上記の通り、得点の多くをアクションの実行によって獲得するため、布石をうっていざ得点という時にダイスに嫌われてアクションの実行権をとれないというのはかなり悔しいです。ただ、保安官で確実なアクションを取りに行ったり用心棒、建物でダイス目にある程度の細工は出来るので完全に運というわけではなく、また、アクションを実行できなかったワーカーは手元に戻ったり(次のラウンドでその分が使える)とフォローはあるので、管理人としては許容範囲内かな。

 そのほかで気になる点は、建物について建設要件や収入の要件が細かく決まっており、慣れるまではサマリーが必須ということでしょうか。特に建設要件の中の「家」を追加で建てるというのは結構忘れてました(汗)。収入についても周囲8マスの状況次第で上下するため、この辺は慣れるまで漏らすことも多いんじゃないかな。ただ、区画タイルと建物の向きによってその時点の収入が表示できるようになっているのはいい工夫だと思います。

 とりあえず、決闘という部分はダイス運が影響する上に個人攻撃にもなりえることから、賛否がある要素だとは思いますが、西部開拓というテーマにしてみれば多少やんちゃな要素があったてもいいんじゃないかなと。逆にそれさえ許容できれば、それ以外の部分については、有力者の選択からアクションの選択まで、どうやって得点につなげていくかが悩ましく面白いゲームだと思います。

 

 

まだまだゲーム会は続きますが、長くなるので本日のメインディッシュの中盤に続きます。

 

 

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