自宅ゲーム会78 後半 サントリーニ 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成29年6月3日

 

 前半に続き後半も引き続き3人でのゲーム会です。

 

 

☆サンクトペテルブルク(第2版)

○概要

作者:ベルントブルンホーファー&カールハインツシュミール

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-5人

標準時間:60分程度

 

 サンクトペテルブルグを舞台に、職人を雇い、建物を建設し貴族に影響力を及ぼすことで街を発展させ名声を得ることを目的としたゲームです。管理人が所有しているのは第2版で、基本的なゲーム以外にも様々な拡張や新たなラウンドを加えることが可能など、ある意味豪華版になります。

 

①「職人」「建物」「貴族」「拡張」の4フェイズからなります。

②手番になると「カードの購入及び配置(同一カードの購入は割り引きあり)」「カードの予約」「予約カードの配置」「パス」のいずれかのアクションを行います。手番順にアクションを行い、全員がパスをするとフェイズの決算になります。なお、「拡張」のカードのみは既に配置されているカードとの置き換えでしか配置できません。

③カードの予約は、場のカードを無料で手札に加えます。ただし、手札上限以上は加えることが出来ず、また、破棄することも出来ません。

④「職人」「建物」「貴族」の各フェイズは終了時に決算となり、各プレイヤーが手前に配置しているそれぞれのカード(「職人」のフェイズは「職人」のカード)に書かれた収入を受け取ります。その後、次のフェイズのカードを補充します。

⑤「拡張」はカードの決算が起こりませんが、「拡張」のフェイズ終了時に上段に残っているカードは下段に、下段に残っているカードは捨て札にして、次のラウンドとなり「職人」のカードを準備します。なお、下段のカードは購入に割引があります。

⑥4種類いずれかのカードがなくなればそのラウンドでゲーム終了です。ラウンド終了時の得点に、貴族の種類に応じたボーナス、配置できなかった予約カードに応じた減点を合計し、最も勝利点をが高いプレイヤーの勝利です。

※なお、新たなラウンドのルールを加えると「職人」の後に「商品」フェイズ及び商品カードが加わります。商品カードは通常の収入以外に、それぞれの商品シンボルに応じたマジョリティによる得点が生じます。

 

○プレイ経過

 こんな感じで準備を行います。ちなみに今回は基本ゲーム。1ラウンド目の職人フェイズのみ場は人数×2枚で、場のカードを必ず購入しなければなりませんが、建築フェイズからはフェイズ開始時に常に8枚になるようにカードを配置します。

 

 1ラウンドが終了したところです。最初のラウンドで収入もほとんど変わらないため各自大きな差は生まれていません。

 

 3ラウンド目です。管理人は2ラウンド目に「拡張」を使って建物を交換し、建物フェイズでも資金収入(基本的な建物は勝利点しか生まない)が得れる建物に交換します。

 

 さらに資金収入が増える建物を建設します。これにより職人フェイズだけでなく、建物フェイズでもそこそこの資金を得られるようになり、徐々にカードの購入で優位に立ちます。

 

 同一のカードがあれば価格は下がることもあり、羊飼いと船大工をどんどん買いあさり、この時点で「羊飼い」は1金(0にはならず最低1金)で買える様になります。

 

 ちなみに、序盤からちいは得点重視の建物優先、しょうは貴族優先だったので、収入的には2人ともいまひとつといった感じです。この時点では、まだちいが得点的には上回っていましたが・・・

 

 職人フェイズでかなりの金額が手に入るため、有り余る資金を建物や貴族に次々と投入した結果、得点でもちいを追い抜き一気に突き離します。

 

 そんなこんなで建物がなくなりゲーム終了です。管理人は終盤になると毎ラウンド30点以上の勝利点を獲得(ちいは15点前後)していたこともあり2人を大きく引き離し勝利です。

 

 ちいとしょうの争いは終始ちいがリードしており、一時期しょうがかなり迫ったのですが、予約カードの減点などもあり一歩届かず2位がちい、3位がしょうという結果でした。

 

○評価

 資金管理による拡大再生産のゲームですが、「特徴は?」と聞かれると「うーん・・・」となってしまうようなゲームです。というのも、基本的にはフェイズ毎による決算で手に入る資金で新しいカードを購入していく「だけ」といっても過言ではないんですよね。じゃあ、特徴もないしただの買いものなら面白くないかというと、それが不思議と面白いゲームになっているからおどろきです。

 確かに収入でカードを購入していく「だけ」ではあるのですが、手に入れたカードで増える収入でより高価なものがだんだん買えるようになり、うまく拡大再生産が行えると終盤は一気に大きな収入が手に入るので、拡大を非常にわかり易く感じることが出来ます。また、職人(資金)、建物(得点)、貴族(資金&得点&ボーナス、その分価格は割高)のそれぞれの要素にどれくらい投資するのか、またこれに加え拡張をうまく組み合わせ、資金収支のバランスをどうとるのかというのは終盤まで資金はカツカツ気味ということもありかなり悩ましく、この辺がシンプルながら面白いと感じさせる要素になっていると思います。

 また、「予約」は手札上限以上は取れない、一旦手に入れたものは配置するしかないという制約がありますが、例えば拡張などはそのフェイズで配置してもすぐには収入にならず(決算がないので)、次の職人フェイズで不利となるため、うまく予約を使って支払いのタイミングをコントロールすることができるなど、どう使うかが考えどころになっていてアクセントとしていいところかな。

 一方で、気になる点は最初に書いたとおりシステム的に「これは!」というのがなかったりというのもありますが、ソロプレイ感が強いというのもありますね。基本的にはどのカードを買うかくらいしかプレイヤー間の絡みがなく、割りと成長しだすとだだっと成長する印象で、拡大再生産を上手く回しだしたプレイヤーが独走することに対して全く打つ手がないという点は気になるところだと思います。(この辺は商品カードを追加するとまた違うかもしれませんが。)

 とまあ、気になる点がないわけではないですが、ルールはわかりやすくプレイ時間も手ごろながら、非常にシンプルに拡大再生産の楽しさが味わえるゲームと、何だかんだ言っても第2版がでるのも納得というくらい面白いゲームだと思います。

 

 

☆サントリーニ

○概要

作者:GordonHamilton

対象年齢:8歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:20分程度

 

 エーゲ海に浮かぶサントリーニ島を舞台に神々の力を借りながら建物を建設し、最も高い位置により早く上ることを目的としたゲームです。

 

①それぞれのプレイヤーが使用する神力カードを選択します。

②手番になると、1人の従者を周囲8マスの範囲で1歩移動させ、移動させた従者の周囲8マスに建物を建設します。どちらも手番には必ず行う必要があります。

③従者は2段以上の高さを登ることは出来ませんが、どの高さからでも飛び降りることは出来ます。

④建物は従者のいる高さに関わらず、任意のレベルの建物を建設できます。ただし、必ず下からレベル1、2、3、ドームとなる必要があります。ちなみにドームには侵入できません。

⑤神力カードは上記ルールより優先されます。(例えば「アトラス」であればどのレベルにもドームを建設することが出来るなど。)

⑥従者がレベル3の建物の上に登れば勝利となります。また、手番に移動及び建設のどちらかがができなくなれば直ちに敗北となります。

 

○プレイ経過

 初プレイということもあり、とりあえず管理人VSちいの2人で神力カード無しで行いますが・・・

 

 

 ドーム建設ルールを誤っており(2人とも「アトラス」を持っているような状態でプレイしていましたw)、勝ったのは管理人ですが、とりあえずノーゲームとしています。

 

 続いて、きちんとしたルールでちいとしょう(神力なし)が対戦しますが、しょうのコマの動きを抑えるようにうまく動き、先に最上段に登ったちいの勝利となります。

 

 基本ルールがわかったところで、管理人とちいで神力カードありでプレイです。初級向けのカードの中からランダムに選択し、管理人「プロメテウス(従者が段差を上らない場合、移動の前後で建設)」、ちい「アルテミス(移動が2歩)」となります。

 

 管理人は多く建物を建てられる能力を活かし、ちいの行動を制限するように動きますが、倍速で移動するちいはそれをかわしつつ、何とか上段を目指そうとします。

 

 しかしながら、終盤に入るころにはかなりの建物が建設され、ここでちいの従者のうち1人を2レベルの建物で囲み(見え難いですが画面中央、管理人の茶コマの奥)閉じ込めることに成功します。

 ちいの動かせるコマが1コマとなり、あとは上手く包囲するだけと勝ちを確信したところでしたが・・・

 

 ちいの行動を制限するために配置したドームがあだとなり、管理人の届かない位置にレベル3の建物を建てられたことで、ちいの勝利となりました。

 

 続けて3人で神力有り(というかルール上3人以上なら必ず神力を使うこととなっています。)プレイで、管理人「ヘルメス(上り及び下り移動しない場合、両方の従者が任意の回数の移動ができ、最後に両方が建設をする)」、ちい「アトラス」、しょう「プロメテウス」となります。

 

 序盤ちいと管理人が互いに牽制し合い、その間しょうは2人とは反対方向で優雅に建設を進めます。

 

 しょうがレベル3の建物を建てる段階になったため、それを押さえるため管理人はそちらに従者を移動させます。しかし、その隙をついてちいが自分の従者がいる区画(右上あたり)をドームで孤立させたことで、妨害なくレベル3の建設&到達が可能となりちいの勝利となりました。

 

 ここでしょうは帰りますが、残った時間引き続きサントリーニをプレイします。とりあえず、初級で未使用の神力を使ってみようということで、未使用の中からランダムに選択します。

 

 管理人「アテネ」VSちい「ミノタウロス」

 

 管理人の勝利。

 

 

 管理人「アポロン」VSちい「パン」

 

 管理人の勝利。

 

 

 管理人「デメテル」VS「ちい(ヘパイストス)」

 

 管理人の勝利(この時だけ何故か使うコマが入れ替わってます。)と、しょうがいなくなってからは管理人の3連勝という結果でした。

 

○評価

 実際のサントリーニ島を髣髴とさせるようなコンポーネントと神力が特徴のアブストラクトゲームです。それにしても、浮かせるような形にしたメインボードや各種建物の作り込みなど不必要なくらい(褒め言葉ですw)に充実していますね。

 勝利条件となる建物の建設が相手の動きを制限する(2段以上の段差は上れず、動けなくすると勝利でもありますし)ことにもつながり、また安易にレベル3を建てて上ろうとしてもドームで防がれるなど一筋縄ではいきません。移動も建設も両方必ず行う必要があるため、良く考えて建設していかないと自分の行動を制限することにもつながり、神力なしでも充分にプレイに耐えうるような感じで、プレイ時間も短めでルールも易しくアブストラクトゲームとしても良くできていると思います。

 そこに、ゲームのルールを逸脱するような能力だらけの神力が加わることで、それぞれのプレイヤーが神力の特徴を活かし、また相手の神力を活用させないようなゲーム展開を考えるため、ゲームごとに違ったプレイ感があり、格闘ゲームのキャラ選択のような感じでリプレイアビリティを上げているのはいいところですね。

 気になる点はあまりなく、2-4人用となっていますが、ゲーム内容的にペア戦となる4人はともかく(未プレイなので何ともいえませんが)、3人プレイはあまりお勧めできないことくらいかな。まあ、そもそもルールブックでも2人が最適といわれており、2人でするのがお勧めです。

 とりあえず、コンポーネントやデザインなど見た目が非常にいいことやキャラクター選択のような神力の選択もあり、アブストラクトゲームでありながら人に勧めやすい(というか興味を持ってもらいやすい)印象ですね。また、見た目だけで終わらず内容も良く非常に面白いゲームだと思います。

 

 

ここで時間となり、本日のゲーム会は終了となっています。

 

 

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