平成29年4月26日
前半に引き続き2人でのゲーム会です。
☆長江
○概要
作者:ライナークニッツィア
対象年齢:8歳以上
対象人数:2-4人
標準時間:60分程度
シュピール2016の新作で、中国の長江を舞台に豪商一家の主として、商品の売買と建物への投資を行って、商売を成功させることを目指します。商品の売買は価格の変動するタイルを集めるセットコレクション、建物への投資は競り、とこれらが合わさったゲームです。
①手番になると手持ちの商品の売却を行います。商品は高級品と日用品があり、日用品の方が収集はしやすいですが売却価格が安く、高級品はその逆になります。それぞれ同じ種類、同じ色をセットにして売却すると売却価格が増えていきます。
②メインボードの長江に配置されている商品を1枚購入します。商品は下流なら安く、上流なら高くなり、この時に高級品、日曜品は関係ありません。
③商品を購入すると、購入した商品のスペースを埋めるように商品をつめ(購入した商品より高かった商品の値段が下がる)、タイルを引きます。商品タイル、建物タイル、皇帝タイルの3種類のタイルが袋に含まれていますが、引いたタイルの1枚1枚を処理しながら、商品タイルを引くまで引きます。
④商品タイルを引くと、そのまま最も高い価格の場に配置します。
⑤建物タイルを引くと、引いたプレイヤーから競り値を宣言し、続くプレイヤーは前のプレイヤーより高値を宣言するかパスで競りから抜けます。1人を除いてパスをするまで競りは続き、一人になった時はそのプレイヤーが競り値を払い建物タイルを取得します。
⑥皇帝タイルを引くと、皇帝のタイルに応じた勅命(イベントのようなもの)を全プレイヤーが実行します。
⑦ゲームスタート時に各自6枚の商人カードを保有しています。これらは「商品タイルを2枚購入」「商品タイルを無料で購入」「好きなときに商品の売却(競売中でも)」「直ちに10/15/20を獲得。ただしゲーム終了時まで保有しておくと30金となる(出稼ぎカード)」といった効果があり、各カードはゲーム中に1回のみ使用できます。
⑧12枚の皇帝タイルを全て引くとゲーム終了です。手持ちの金に、手元に残っている商品タイルを売却し、建物をセットコレクションで金に交換、建物の種類ごとに所有数で1位と2位のプレイヤーにボーナス、未使用の出稼ぎカードによるボーナスを加えて、最も所持金の多いプレイヤーの勝利です。
○プレイ経過
ゲーム開始時です。メインボード中央に並んでいるのが商品タイルで、左に行くほど下流で安価になっていきます。手元の個人ボードは資金を管理するもので、ゲーム中に金が上下すればこのチャート上のタイルを動かします。ちなみに、50を越えると50金のタイルがありそれとチャートを両替することが出来ます。個人ボードの上にあるのが商品カードで、使用したものは裏返します。
さて、ゲーム開始時はまさも管理人も出稼ぎは使わずに温存して置こうなんて思っていましたが・・・
メインボードの周囲に皇帝タイルが置かれています。これが1周、12人の皇帝が置かれたらゲーム終了となります。
中盤に入るころには資金不足で出稼ぎ労働者を使用しています。ちなみに管理人は10金をもらえる出稼ぎ労働者を使用しています。20金の方が損(30金との差額)は少ないので、通常であれば20金から使うのですが、皇帝に1枚「出稼ぎ労働者を使用したときに入手できるお金で買い戻す」というのがあり、それを使って買い戻すことを前提にしています。
とはいえ、結局資金が足りず、20金の出稼ぎ労働者も使ってしまいます。
終盤、残り皇帝も少なくなってきましたが、この前後で管理人は高級品4枚セットを売却するなどして一時的に大きな資金を入手できています。一方のまさは1桁、すぐに商品を売り何とか資金を準備します。
しかしこの後、建物が連続ででてきたため、潤沢な資金を背景に管理人がどんどん建物の購入をおおないます。
皇帝タイルが残り2枚です。この時点のまさの資金は「0」、何も出来ないためやむを得ず出稼ぎ労働者を使用しています。
それにしてもこの時、袋の中はタイル5枚前後と、きちんと皇帝が入っているのか不安になります。
しかしながら、なんと最後の1枚が最後の皇帝で、ゲーム終了となります。
得点計算を行うと、出稼ぎ労働者を2枚、建物も多く確保している管理人が50金以上の差をつけての勝利となりました。ちなみに、建物は大体10数金が相場でしたが、一時的に資金がなくなった時に出た建物などは「3金」という破格の値段で購入できたものもありました。その辺が勝利につながっているのかなといった感じです。
○評価
値段が下がっていく商品を購入し、セットコレクションとして売却することで資金を得るという部分と、ランダムなタイミングで行われる競りが特徴的なゲームです。これらをあえてカツカツなバランスに調整して組み合わせてあり、ライナー先生らしい非常にジレンマたっぷりの内容となっています。
まず、商品ですが、徐々に値段が下がっていく商品を眺めながら、どのタイミングで購入&売却するかというのが悩ましい感じです。購入に関しては、他のプレイヤーの集めている商品などをカウンティングしながら、狙いの商品を先に買われないように、でも出来るだけ安くというのを考えて購入していきます。そして、売却ですがこれがこのゲームで一番難しいところかもしれません。
というのも、セットコレクションなので単純に溜めて売却すればいいと思うのですが、ここでランダムに登場する建物の競りという要素が障害となってきます。競りはその時点の金までを競り値として宣言できますので、商品をどれだけ溜め込んでいたとしても先立つ金がなければ競りには参加できず、想定以上に安価な落札をされる恐れがあります。建物はゲーム終了時に大きなボーナスを生み出すので、楽に入手させることは避けたいところですね。そのため、常に他プレイヤーの資金状況を見ながら自分の資金を管理していくことが求められ、バランスを著しく欠いていれば充分に揃っていないときでも売却することが必要で、資金は終始カツカツで売却のタイミングはかなり難しい印象です。ただ、商人カードの中に各種出稼ぎカードや即時に売却できるカードと競り中でも資金を入手できる手段もあって、使用回数は限られますが一定の救済措置が(出稼ぎカードはデメリットつきですが)あるので、これらがあるうちは多少の無理は利くようになっています。
また、競りだけで見てみると、競りのタイミング(各プレイヤーの資金状況)によって競り値が変わり、場合によっては2連続やそれ以上となることもあるので、どのくらいの値にするかというのは難しいところです。ゲーム終了時にボーナスとなるのでそれらの金額が一つの目安にはなりますが、セットコレクションとして満遍なく集めるか、マジョリティボーナスで特定の建物を中心に集めるかによって狙いも変わってくるので、競りは競りでかなりの悩みどころです。
皇帝がイベントやランダムなゲーム終了のタイミングを知らせるタイミングになっているところなど、アクセントも効いており、全体的に上手くまとめてあるといった印象です。ルールは分かりやすくゲームのテンポもいいので大きく気になる点はないですね。出稼ぎ労働者というあるいみ借金的なシステムがあることからも分かるように、資金に関しては思った以上にカツカツですが、そんな中で何とかセットコレクションを揃えたり、建物を競り落としたりするのが非常に悩ましいながらとても面白いゲームだと思います。
☆ツイクスト
○概要
「自宅ゲーム会56 前半」を参照。
○プレイ経過
残り時間も少なくなったので、先日くまともプレイしたツイクストをまさとプレイしてみています。
初戦。管理人赤、まさが白ですが、まさは初プレイなのでインストしながら。とりあえず管理人の勝利です。
しかしながら続く2回戦、1回のプレイである程度のコツを掴んだのか、まさの取り回しは上手く管理人は終始後手に回り、まさの勝利です。
くまとは反対に、まさからはかなりの好評でした。
ここで時間となったので本日のゲーム会は終了しています。特にそう考えていたわけではないのですがライナー先生会みたいになっていました。