自宅ゲーム会56 後半 タージマハル 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成29年2月19日

 

 中盤戦に引き続き4人でのゲーム会です。フランシスドレイクが予想通り長めのゲームだったので一旦息抜きということで「ピット」をプレイしています。

 

 

☆ピットデラックス

○概要

「自宅ゲーム会4」 を参照。

 

○プレイ経過

ピット

 今回も写真を撮る暇がなかったので写真は以前のものです。

 

 経過説明もまあ難しいので結果のみですが、ちいの2連勝でした。

 とりあえず、今まで3人、4人、5人でプレイしていますがやはり人数が多い方が盛り上がるゲームだと思います。5人だとかなり面白かったのですが、3人、4人だと今一つ盛り上がりに欠けたかなといった感じでした。

 

 

☆タージマハル

○概要

作者:ライナークニッツィア

対象年齢:12歳以上

対象人数:3-5人

標準時間:75-100分程度

 

 18世紀初頭、ムガール帝国の支配権が弱まったインドにおいて、勢力範囲の拡大を目指すゲームです。ライナー先生にしては重量級といえるゲームで、競り&陣取りという形を取っていますが、競りは抜けた時点で単独トップで影響力を持っている人物かエリアの権利をもらえるという珍しいタイプの競りとなっています。

 

①12からなるエリア(エリアの番号は12を除いてランダム)で、エリア1から順に競りを行っていきます。

②各エリアでは4人の人物(緑:ワジール、紫:将軍、橙:修道僧、黄:王女)と王冠(ムガール帝国)、象(エリアの支配権)の6種類について同時に競りを行います。

③手番になるとカードを1枚(カラーカード)もしくは2枚(カラー+白)プレイするか、もしくは競りを抜けます。同じエリアでは特定の条件を除き、プレイヤーごとに1色と白のカードしかプレイできません。カードには最大2種類、合計2個まで影響力が書いてあります。

④競りを抜けた時点でそれまでにプレイしたカードを他プレイヤーと比較し、6種類の中で影響力が単独トップのものについて、その権利を獲得できます。4人の人物は宮殿をエリア内のまだ宮殿がおかれていない(王冠による宮殿は除く)地域に設置でき、王冠は地域内に宮殿が設置できますが人物による宮殿と同じ地域でも配置でき、象はエリアタイルに書かれた産物を取得できます。

⑤人物を獲得したプレイヤーは権利と同時に人物に応じた影響タイルを獲得します。同じ影響タイルが2枚揃えば、揃った影響タイルに応じて特殊な白カードを受け取れます。これは使用してもエリアの競り終了時に捨て札にせず手元に戻します。ただし、他のプレイヤーが2枚揃えれば揃えたプレイヤーに渡すことになります。

⑥権利を行使した後そのプレイヤーは得点を計算します。宮殿はエリア毎(複数配置でも関係なく)に1点、また自分の宮殿が道によって他のエリアにつながっていれば、つながっているエリア毎に1点となります。産物は種類ごとに1点、獲得した産物と同じ種類のものを手元に持っていれば1個につき1点として、得点を得ます。

⑦得点を獲得したら、最後に場に公開されているカードから2枚を獲得します。ただし、最後まで残ったプレイヤーが抜けるときは1枚しか獲得できません。

⑧12エリアが終了した時点で最も得点の高いプレイヤーの勝利です。

 

○プレイ経過

 こんな感じで準備を行ってゲーム開始です。ちなみにボード上の各地域に配置されている小さなタイルはボーナスタイル(勝利点、カード、産物など)で、その地域に宮殿を配置したプレイヤーが受け取れます。管理人が赤、しょうが青、ちいが灰色、やまが茶になります。

 

 最初は中央下段やや左のエリア1が競りの対象となります。各エリアのエリアタイル(象)及び影響力タイル(人物)、王冠(王冠)を左下の王宮(競りエリア)に配置し、それぞれの権利を競り合うことになります。

 

 最初のエリアで管理人は、とりあえず色の揃っていないカードを1枚出して様子を見ますが、手に入れられるものもなく2枚目は出さずに離脱し、カードの補充を行います。

 

 エリア1が終わったところではこんな感じです。ちいは宮殿を2個配置しボーナスタイルを2個得ており、やまはエリアタイルに宮殿2個と順調な滑り出しをみせていますが、しょうは宮殿1個、管理人にいたっては何もなしと最初としては微妙な滑り出しですね。

 

 しかし2エリア以降、管理人はエリアタイルやボーナスタイルの産物を狙って徐々に勝利点を集めだします。一方、ちいは早々に王女の特殊カード(プレイすれば2勝利点)を入手しており、このカードで毎エリア確実に得点を進めてきます。

 

 エリア6の競りが始まるところです。手前には5のエリアタイルしか見えませんが、2、4のエリアタイル、ボーナスの産物タイルなども確保しており、得点ではちょうどちいと並んでいます。

 この時点ではまだ後方に位置するやまでしたが、この後王女の特殊カードを奪い、その得点と産物、宮殿による得点で徐々に追い上げを見せます。反対に王女を失ったちいは若干失速してしまいます。

 ちなみに、しょうは後半戦に向けてかなりカードを溜め込んでおり、全員から恐れられていたのですが・・・

 

 エリア10、後半戦です。

 

 管理人は引き続きエリアタイルを確保し産物を得ることでコンスタントに稼いでおり、一方、追い上げていたやまがいよいよちいに追いついています。

 

 そして、カード力を持ち全員から後半戦を恐れられていたしょうですが、後半戦に入って全員が気づきます。どれだけカードを持っていても手番には最大2枚までしかプレイできず、その数では6種類ある権利全てで一度に単独トップを持つことが出来ないため、しょうと被らない種類や1種類に絞って伸ばした権利などで一時的にトップに立っていればさっさと抜けることで権利がもらえてしまいます。つまり、しょうがどれだけカードを持っていても1エリアの全権利を取ることは出来ないということです。また、このゲーム自体1エリアを全て押さえたとしても大きく得点をとれる仕組みになっていないので、まあ作戦ミスということになりますね・・・

 

 

 さて、そんなこんなでエリア12での戦いも終わりゲーム終了です。

 とりあえず、産物で後半にかなりの勝利点を入手した管理人が他プレイヤーを大きく引き離して1位、ちいとやまは宮殿の連鎖による得点で最後まで競っていましたがやまがぎりぎりで交わし2位、ちいが3位、終盤に若干の見せ場は作ったもののやはり届かなかったしょうが4位という結果でした。

 

○評価

 一風変わった競りによる陣取り系のゲームですが、ライナー先生らしく非常にジレンマたっぷりのタイトルです。

 競りに関しては、どのタイミングで抜けるかが非常に難しいですね。カードは各エリアで基本1色のみ、手番は白カードを加えても2枚までという条件から、どかっとカードをだして影響力という感じではなく、数種類の権利をじっくりとという感じで値上げをしていく感じです。またカードの補充に関しては、エリア毎に2枚ないしは1枚なので、1エリアにあんまり注力しすぎるとあっさりとカード切れを起こしてしまいます。そのため、適度なところで抜けることが求められるのですが「単独トップ」という条件が結構な障害になってきます。というのも抜けたプレイヤーの影響力は考慮されないため、自分と他のプレイヤーが同数トップの場合、自分が抜けてしまえば、もう一方のプレイヤーが単独トップとなってしまいますので、ついつい追加でカードをつぎ込んでしまいたくなります。とはいえやはりカードの補充は限られるので、自分が今どの権利でトップなのか、自分が抜けることで誰にメリットがあるか、カードをさらにつぎ込んででも必要な権利か、そもそも更にカードをつぎ込んで勝てるのかなどを常に考えて競りを行う必要があります。

 一方、どの権利を狙うのかも重要で、基本的には特定のエリアのみの権利を全て押さえたとしても大きな得点がでるゲームとなっていません。宮殿にしても産物にしても適切に連鎖させることで後半に大きな得点が出るようになっており、どの方向から得点をするかを考えて進めていく必要があります。ちなみに、人物なら2回取れば特殊カードが手に入るので、なるべくなら狙いの特殊カードが手に入る人物を狙いたいところです。

 また、陣取りとして宮殿の連鎖を考えると、王冠以外は地域を先に押さえたもの勝ちなので、こちらも競りを抜けるタイミングが重要といった感じですね。さらに、ボーナスタイルの存在が難しくしており、ボーナスタイルはどちらかといえば連鎖への影響が弱い地域に置かれていますので、先に宮殿を配置するとしても、多少連鎖がしにくくてもボーナスタイルがある地域を狙うのか、連鎖がしやすい地域を狙うのか判断に悩みます。

 気になる点としては、得点はエリア毎に数点(上手く建物や産物を連鎖させると10点くらいもありえますが)という展開で、全体的に地味かつ常にカツカツの息苦しさがある感じです(いやまあ、それが面白いのですけど)ので、派手な展開を求めるならば非常に不向きなゲームということかな。

 とまあ、こんな感じで、競りの一手一手に非常にジレンマがありつつ、さらにゲームを通じてどの要素を伸ばしていくか、どの地域を押さえていくか、手札の補充もかなりきつめなので、どこに注力してどこでしゃがむのかなど、色々な要素が折り重なって非常に悩ましく、その悩ましさがとても面白いというゲームです。ちなみに。少し変わった競りなのでやってみないと分かり難いかなというところもありますが、実際にプレイしてみるとそれほどややこしいものではなく、ライナー先生にしては重めといっても長考しないメンバーなら標準時間もかからないくらいでプレイできると思います。

 

 

 ここで時間となったので本日のゲーム会は終了となりました。朝から夕方までしっかりとゲームが出来たのでそれだけでもよかったのですが、長い間機会を逃して積みゲーになってた「フランシスドレイク」「タージマハル」がプレイできたのは非常に良かったですね。

 

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