自宅ゲーム会4 コルトエクスプレス他 | とりあえず日々ボードゲーム

とりあえず日々ボードゲーム

日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

平成28年2月21日


 昨日ちい宅で少しゲームをしたのですが、時間とひさ(小学校就学直前)のことがあり、ひさが出来そうな軽いゲームを2ゲームほど遊んで終了となったので、もう少ししたいなあと思ったのでちいに声をかけ、センも加え翌日の朝からすることに。今日は午後から用事があって午前中のみのため、管理人がしたいなあと思ってルールの読み込みが終わっているものを中心にセレクトしました。


まずは、ルール的に手軽そうだったので、最初にプレイする頭の体操にしてはめずらしく協力ゲームをプレイしました。

☆ザ・ゲーム

○概要

作者:シュテファンベンドルフ

対象年齢:8歳以上

対象人数:1-5人

標準時間:15-20分程度


 協力し合って悪魔の手先を出来る限り倒し続けるというゲーム・・・みたいです。この辺は評価のところで。とりあえず、カードのみを使って行う協力ゲームです。

①各メンバーに手札を配ります。参加人数によって枚数が異なります。

②手番の人は、場に1から昇順に置いていく場が2箇所、100から降順においていく場が2箇所あり、そのいずれかに最低2枚はカードを出します。

③カードは降順、昇順いずれかの場のルールに従って出さないといけませんが、場に出ているカードのちょうど10低い(昇順の場)もしくは10高い(降順の場)が手札にあれば、それを出すことで場の数字を戻すことが出来ます。

④手番終了後に使用した分だけ山札から手札を補充します。

⑤ゲーム中の相談は、お互いの手札の数字を明確に示すような発言は出来ませんが、それ以外はOKとされています。

⑥これを繰り返し、誰かが2枚以上出せなくなったところで終了です。この時点で、手札と山札の合計が9枚以下であれば勝利となります。


○プレイ経過

 初手のプレイヤーは誰にするかを相談すると、ちいがいけると自信を持ったのでちいからスタートすることになりました。管理人はカードの分布が20-70の範囲だったので、とりあえず後手番が良かったので誰か有利なカードを出せる人がいてよかったと思っていました。思っていたんですが、初手のちいが「2枚以上出す」というのを漏らしており、1枚目「95(降順)」「おぉ!」「えっ2枚以上・・・35(昇順)」「おーい(汗)」という波乱含みのスタートです。
ゲーム1
スタートの状態です。上段2枚のカードの隣が1から昇順で、下段2枚のカードの隣が100から降順にカードを出します。今回は三人なので各自6枚の手札でスタートです。



ゲーム2
中盤の様子です。3段目は早々と出し切っていますが、降順の4段目もかなり跳ばしています。ちなみに本来場のカードは数字が見えるように置かなくても重ねておくだけで大丈夫です。


 序盤から、お互いの数字の確定が出来ないということで、置いた場所によって歓声とため息が交差する展開です。中盤になってくると、大きく跳ばさないと置けないという状況も増えてきています。昇順は若干の余裕がありますが、降順はかなり跳ばしたため置けるカードがかなり限られてきています。

 そんなこんなで、終盤にかけて全員かなり数字を跳ばす展開になり、2段目と4段目をほぼ出しきったあたりで、ちいが一枚も出せないという状況になりゲーム終了です。山札もなくなっていないため、手札3人分の18枚に山札が10数枚と30枚前後残しての敗北となりました。



ゲーム3
ゲーム終了時です。山札もなくなっていませんが、1段目を除いてほぼ出し切っている状態です。3段目並に他の列が出せていればよかったのですが。ちなみに右の手札がちいの手札です。管理人とセンはこの一巡はまだ何とか出せそうな感じですが、その次は無理だったと思います。


○評価

 とりあえず気になる点として、協力して悪魔の手先を倒すというテーマになっていますが、悪魔を倒しているという雰囲気は感じなくて、ほんと数字を出しているという感覚でした。どうも、原版はノンテーマだっみたいですが、日本語版にする際に後付け的に設定を乗せたとのことで、必要だったのかなあお思わなくもないです。

 と、いきなり気になる点ではじめましたが、ゲームとしては面白いです。同じように降順、昇順でカードを出していくゲームでプレイヤー同士が競うゲーム(ライナー先生のロストシティ、ケルトですが、管理人はロストシティは未プレイです。)はありましたが、カードを昇順か降順に出していくだけで協力ゲームとして成り立つのかと不安になっていましたが、協力ゲームっぽくなっていて驚きました。っぽく、と書いたのは相談の部分のことで、お互いの数字を正確に教えてはいけないというルールがあるため、何気なく出したカードが他のプレイヤーの邪魔をしていることがよくある(というか後半は出せるカードも限られてくるのでそんなのばかりのことも)、協力というより相手の手札の読み合いをしてる感覚の方を強く感じたからです。とはいえ、それならカードを公開した方がいいかと言うと、このゲーム性なら公開したら・・・うーんと思うので、非公開でいいと思います。面白くないという意味ではなく、管理人が協力ゲームと感じにくい部分があったということです。

 二つ目の気になる点はこの相談の部分ことで、正確な数字を教えたり推測が出来るような発言をしてはならない、それ以外はいいとして説明書にも例が一部書いてありますが、実際はどこまでが許されるのか少し分かりにくいかなと感じました。今回が初プレイということもあり、この分かりにくさから相談するための発言が縮こまることもあったように思います。 

 カード運の比重も比較的あるので、人によっては気になるかもしれませんが、ルールも分かりやすく、カードだけで出来る協力ゲームとしてカードの一喜一憂も含め楽しめると思います。この一喜一憂にカード運とそれぞれのプレイヤーの思惑が混ざっているため管理人的には運の方はあまり気にならなかったですね。それにしてもクリアーは結構難しいような気もしますがどうなんでしょう。

 

 続いてちいは「P.I.」をしてみたいということでしたが、二人が来るまでに管理人が一生懸命(笑)組み立てたコンポーネントを使ってみたかったので先にこちらをして、その後「P.I.」をしようということでこちらをプレイしました。

 

☆コルトエクスプレス

○概要

作者:ChristopheRaimbault

対象年齢:10歳以上

対象人数:2-6人

標準時間:40分程度

 

 ユニオンパシフィック急行を襲撃する盗賊となって、列車の中にあるお宝を強奪するゲーム。ただし、自分以外の盗賊は味方ではなく、お宝を狙う敵という設定で、列車の中にいる保安官や他の盗賊を出し抜いて一番お宝を手に入れたものが勝者となります。2015年のドイツゲーム大賞の最優秀作品で、プロットを主体としたゲーム内容もですが、何より組み立て式の立体列車が印象的なゲームです。


コルト2
車両は3人プレイのため、客車3両+機関車の4両編成ですが最大で7両編成になります。車両以外にも、雰囲気だけの飾りですがサボテンや岩山など充実しています。


①プレイ人数に合わせて列車をつなげます。車両に記載された略奪品をそれぞれの車両に配置し、機関車には保安官を配置します。各プレイヤーはキャラクターを選択し、それぞれアクションカードデッキと弾丸カードを受け取ります。

②各プレイヤーはデッキからカードを6枚引き手札とし、ラウンドカードをめくります。ラウンドカードには、このラウンド中に何枚のカード(何ターン)をプレイするか、カードを表向きで出すのか裏向きで出すのか、ラウンド終了時のイベントが何かが指示されています。

③スタートプレイヤーからアクションカードを1枚づつプレイします(少しづつずらして上に重ねていきます)。プレイする際に、表向き(公開)で出すか、裏向き(非公開)で出すかはラウンドカードの指示に従います。

全員がカードを1枚づつプレイしたら、再度アクションカードを1枚づつプレイし、これをラウンドカードで支持されたターン分繰り返します。また、アクションカードを出す代わりに、デッキから3枚のカードを引くことも出来ますが、この場合引いたターンにカードをプレイすることは出来ません。全ターンが終了すると、それまでに出されたカードを全て束ね、その束をひっくり返します。

④「③」で作成されたカードの束を上から順番に公開し、カードを出したプレイヤーがそこに書かれたアクションを実行します。

アクションは、次の7種類です。

・移動(横移動)

・昇降(屋根の上り下り)

・射撃(他プレイヤーへの攻撃で、成功すると自分の弾丸カードを相手のデッキに混ぜます。弾丸カードは手札にきても役に立たず手札を圧迫するだけです。)

・格闘(他プレイヤーを殴りその場に略奪品を落とさせ、隣の車両にノックバックさせます)

・強奪(落ちている略奪品を拾います。)

・保安官(保安官を横移動させます)

⑤ラウンドの最後にプレイしたカードは全てプレイヤーに戻し、受け取った弾丸カードも含めシャッフルします。これらを5ラウンド繰り返しゲーム終了時に一番稼いでいたプレイヤーが勝利です。


○プレイ経過

 管理人がベル(他プレイヤーは格闘、射撃の対象が複数いる場合対象に出来ない)、ちいがジャンゴ(射撃にノックバック付与)、センがドク(ラウンド開始時デッキから7枚を引く)を選択しゲームが開始となります。

コルト3
1ラウンド、プロット終了時の様子です。各々射撃をプロットしていますが、管理人も非公開の中に射撃が伏せてあり、初っ端から射撃戦で始まります。


 序盤は管理人が先頭の機関車(1,000$のキャッシュケースが必ずあります)を目指す傍ら、ちいとセンは後方の車両で他プレイヤーへの攻撃(射撃、格闘)を優先します。最初のラウンドは全員が近場からスタートすることもあり、射撃を受け管理人も1発負傷をしますが、他の二人もそれぞれ負傷をします。

 2ラウンド目に早速大きな事件が起こります。2ラウンド目は2ターン目にカードを非公開で出すことになっていましたが、管理人は「保安官」を出すことで保安官を動かします。他の二人はどちらも「昇降」「略奪」「昇降」とプレイしており、3両目の略奪品を確保しすばやく屋根に逃げる作戦でしたが、屋根から下りた直後、管理人が動かした保安官とかち合います。保安官は、強制的に屋根に上らせ、さらに共有の弾丸カードから1枚受け取らせるという行動になります。二人の行動はすでに書いたとおり、強制的に屋根に上ったので略奪品も取れず、さらに次は再び保安官のいる車両に降りたので再度屋根に上らされ弾丸を受け取ります。

コルト4
2ラウンド終了時です。ちいとセンの二人してラウンド中に2度保安官に遭遇し大打撃です。


 ここで受けたダメージと撃ち合いで受けたダメージで、これ以降のラウンドは二人は行動を抑制されていきます(例えば6枚引いたうち、弾丸カードが3枚含まれていれば3ターンしか行動できないし選択肢も狭まる)。

コルト5
4ラウンド目ですが、弾丸カードを受けすぎていたこともあり、管理人以外3ターンしか行動できていません。


管理人はこのまま最終ラウンドまで前方の車両を荒らして周り、他の二人が有効な行動が出来ないうちに最終ラウンドを向かえゲームが終了します。ちい0$、セン500$に対し管理人が3,250$と大差をつけて勝利となりました。 

コルト6
ゲーム終了時の管理人個人ボード上ですが、お宝ざくざくです。


 次はちいの希望により「P.I.」を予定していましたが、思った以上にちいが気に入ったようで、今日は「P.I.」をあきらめ再戦ということになりました。

 二戦目は管理人とちいはキャラクターを交換し、管理人はゴースト(毎ラウンド、1ターン目のカードは非公開でだす。)、ちいはトゥーゴ(通常の射撃は横方向だが、屋根から車両内もしくは逆の上下にも撃つことができる。)、センは引き続きドクでのプレイとなります。


コルト7
管理人、ちいがキャラクターを交代しています。


 ちいとセンは前回お宝よりも争いを優先しすぎた経験を活かしつつ、ちいはといいつつもキャラからして射撃に特化し弾丸ボーナス(射撃を6回当てるとボーナスで1,000$)狙い、センは後方のお宝狙い、管理人は最初のターンが非公開ということもあり、うまく潜り抜け前回同様機関車の1,000$狙いでそれぞれ行動を開始します。


 1ラウンド目はやはりまとまっていることもあり、射撃と殴り合いからスタートです。最初のラウンドは全てのターンが公開だったので、相手の動きを計算しつつカードをプレイしていたのですが、ちいの能力で屋根の上から被弾してしまいます。ちいのキャラの能力には後のラウンドでもやられてしまいます。トゥーゴだけの能力のためついつい考えからもれてしまいます・・・

 管理人は被弾をしながらも、早くも2ターン目に機関車へ到達し1,000$を取得します。
コルト8
2ラウンド終了時です。管理人はぜんぜん射撃を行っていませんが、機関車でお宝を取得しています。この時点でちいは管理人とは逆に弾丸の半分を使用しています。保安官と二人の位置が前回と似たような感じですが、遭遇したわけでなく、単に足元に保安官が移動してきただけです。


 4ラウンド目にして早くもちいは弾丸ボーナスを得ます。管理人は、二人に加え保安官の射撃も受けており、弾丸カードはそこそこデッキに含まれていますが、毎ラウンド1枚づつしかでてくることなく、しっかり行動が出来ています。中盤からセンはお宝集めをはじめますが、センの近くに保安官がいることもあり、満足にお宝を得ることが出来ません。最終ラウンドも順当に終わり、得点的には機関車のキャッシュケース以外もちょこちょこ集めた管理人が1位、ちいが弾丸ボーナスとお宝で2位、お宝が満足に集められず途中格闘でも落とすことのあったセンが3位でした。

コルト10
ゲーム終了時です。前回に比べ集めたお金は減っていますが、なんとかトップを守りきれました。デッキに含まれる弾丸カードの枚数の割りに、引く弾丸カードは毎ラウンド1枚というのが幸運でした。


○評価

 コンポーネントについては、立体にしたことで臨場感と雰囲気が出ており非常にいい感じです。屋根の上もコマの転落防止の効果もあるサイドがついているなど工夫もされており、このコンポーネントだけでも満足できそうなくらいだと思います。まあ、ゲームの内容的には立体の列車でなくても、平面のボードでも同じことが出来ると思いますし、立体だとプレイヤー駒や略奪品タイルなどが車両の中から取りにくいということもありますが、じゃあどちらがいいかと聞かれると、この出来と雰囲気ならば管理人は立体をとりますね。

 ゲームの内容的にはプロットにより毎ラウンドの行動を一括で設定してから実行と他のゲームでもあるシステムですが、各プレイヤーが1枚づつ行動を選択し、さらにプロットの公開、非公開がラウンドカードの指示により入り混じるという珍しいタイプです。通常のプロットだとラウンド中の相手の行動を一括で推測しながら出す形だと思うので変に長考してしまいそうですが、1枚づつ出していく形なので割とさくさく進みます。また、移動などは公開でだされても行き先まではプロットで決めないため相手の動きに合わせて行き先を変えることができたりと、全体的にガチガチの読み合い・心理戦の重苦しいという雰囲気から離れており、ゲーム全体が軽くなっていると思います。ここは好き嫌いの好みがあると思いますが、列車強盗を行うというやんちゃなテーマに対してはあってるんじゃないかなと思います。

 また、射撃が成功すると弾丸カードを相手に渡すということは面白い発想だと思います。デッキに意味のない弾丸カードが増えていくと、結果として手札が圧迫され行動が制限されていくので、射撃による負傷を適切に表現できているのではと思います。

 ドイツゲーム大賞受賞作というのも伊達じゃないと思うくらい面白く、コンポーネントのインパクトもものすごくあると思います。ゲーム全体も軽く人数が集まった際にプレイしてみれば、和気あいあいとパーティーゲームのように楽しめると思います。とりあえず管理人も4人以上のプレイがしてみたいです。


コルトエクスプレスを二戦したため、時間があまりなく残り時間とりあえずということで、本来3人ではイマイチだろうなと思いつつ、一度試してみたいと思っていたタイトルをプレイしてみました。


☆ピットデラックス

○概要

作者:?

対象年齢:7歳以上

対象人数:3-8人

標準時間:30分程度


 トレーダーとなり、自分望む商品をいち早く買い占めることが目的のゲームです。交渉でゲームがすすみますが、手番というものはなく全員が一斉に声を上げて交渉するゲームとなります。

①参加人数分の種類をとりカードをシャッフルし、全て配ります。

②スタートプレイヤーがベルを鳴らし取引開始です。

③交渉は枚数を宣言し他プレイヤーと交渉します。「2枚」と宣言し交渉が成立すれば、他のプレイヤーの「2枚」と交換することになります。交渉時に手札から出すカードの枚数は何枚でもかまいませんが、一回の交渉に出すのは一種類のカードである必要があります。

④全部のカードがそろえばそろえたプレイヤーがベルを鳴らし勝利となります。

ピット


○プレイ経過

 一回戦目は、同じカードがやりとりされることもありましたが、センが最初にそろっていたのに気づかず、管理人とちいが交渉で同時に独占が成立し、先にベルを鳴らした管理人の勝利です。

 

 あまりにあっさり終わったのでもう一戦することに。と思ったらゲーム開始2手で管理人の独占が成立し連勝となりました。


○評価

 パーティーゲームとして面白の片鱗は感じますが、3人であれば3種類しかカードがなく2戦目のようにあっさり独占できることもあると思います。ただまあ、ほんとにパーティーゲームなので人数が多いほうが面白いのは間違いないと思いますので、できれば5人以上くらいで再プレイした時に評価もあらためて囲うかなと思います。


と、あっさり決着がつき、思ったより時間を使わなかったので、残り時間はあらためてルールが見やすいゲームをすることに。


☆キングダムビルダー

○概要

作者:ドナルドヴァッカリアーノ

対象年齢:8歳以上

対象人数:2-4人

標準時間:45分程度


 ボードで作られた地域に入植をしていくことで、王国を建設していくゲームです。ランダムマップというのはよくありますが、ランダム得点条件という方法もとっており、ゲームごとにマップと得点の条件が異なるというゲームです。2012年のドイツゲーム大賞の受賞作で、世界的に有名なドミニオンの製作者が製作したゲームです。

①8枚のマップボードから4枚を選び四角く配置します。また、あまった4枚のうち適当な1枚を裏返し得点ボードとします。各ボードの上に特定地域タイル(建物)を配置します。特定地域タイルはボードごとに異なり8種類あります。

②王国の建設者カードから3枚を選びます。これはこのゲームにおいてどうしたら得点が獲得できるのかを示しています。

③地形カードをシャッフルし山札として、各プレイヤーが1枚づつ引きます。また、入植地駒40個を手持ちとします。

④手番がくると手札を出し、手札に書かれた地形に入植地駒を3個配置します。配置にはルールがあり、既に配置してある入植地駒に隣接して置ける場合は必ず隣接しておかなければならないということです。これは、例えば自分が森の地形にしかおいておらず、出したカードが砂漠カードであっても、森の隣に砂漠があればそこに置かなければならないということです。隣接した地形がなければ好きなところにおいても大丈夫です。この行動は必須の行動です。

⑤入植地を特定地域タイルに隣接しておくと、その特定地域タイルが手に入り、次のターンから必須行動に加え、このタイル毎に異なる追加アクションを行うことが出来ます。追加アクションは主に、特定の地形に追加で入植地駒を配置するか、既に配置してある入植地駒を移動するという行動になります。ちなみに、マップには城もあり、そこに隣接すると勝利点3点がもらえます。

⑥必須アクションと追加アクションの順番はどちらが先でもかまいませんが両方が終わると、手札を1枚補充して手番終了です。

⑦「④⑤⑥」を繰り返し、誰かが入植地駒を使い切ったらゲーム終了です。王国カードによる得点を計算し、最も勝利点の高いプレイヤーが勝利です。

○プレイ経過

 
キングダム1
 今回のマップです。


 今回の王国カードは「Lord(各ボードごとに入植地駒が多い順に2位まで得点)」「Citizens(各プレイヤーで一番大きな入植地駒の塊に対し得点)」「farmers(プレイヤーごと各ボードの中で最も配置が少ないボードの入植地数に対し得点)」の3種類でした。

 最初は全員、特定地域タイルを取るためにそれぞれの地域に配置していきます。今回は管理人以外の二人が初プレイだったということもあり、そこから配置ルールを確認しつつ徐々に広げる手法をとり、インストしていた管理人も同様の戦法をとっています。大体各プレイヤーが2箇所くらいの塊をつくるように入植地駒を置いていきました。

 全員で何とか特定地域の隣に置けないかを考えながらプレイしていましたが、中盤に差し掛かった頃、ふと管理人が管理人も含め誰も得点条件を気にしていないのに気がつきます。そこからはも全員が方向修正できず、隣接する場所におけるだけ置いていく形となりゲーム終了となりました。

 結果、なんと4つのボード全てに駒を置いたプレイヤーはおらず「farmers」の得点はなし、「Lord(各ボードごとに入植地駒が多い順に2位まで得点)」残りの2つは似たり寄ったりで、二箇所の城を押さえていたセンが僅差で勝利となりました。管理人は城を軽く見ておりぜんぜん押さえていないのが痛かったです。それにしても今回の王国カードをみるとそれぞれの条件かみ合っていないように見えます。この王国カードの条件だけ見ると4つのボードの中央にほぼ全部の駒を集めた入植地を作るのが一番よかったのかも知れませんが、そうすると特定地域が押さえられないので出せる駒が少なく、実際にどっちがよかったのかは分かりませんね。

キングダム2
ゲーム終了時です。三人とも序盤の得点条件を無視して特定地域を目指したため王国カードの条件を満たすために作った配置とはとてもいえない状況です。


○評価

 手札1枚という珍しいスタイルですが、必ず隣接できるときは隣接して配置するという配置ルールが効いています。手番ごとに3つの配置ということで、先々の配置と勝利条件を考えておく必要があり、手札1枚だから選択肢やジレンマなんてないんじゃないの・・・とはとても思えません。1枚ならではの考えどころというのがしっかり出来ていると思います。また、得点条件やマップ(特定地域含む)がランダムということもあり、リプレイアビリティがしっかりしているのも確かで、毎ゲーム違った展開になります。まあ、得点条件が違うのでおのずと入植地駒の置き方が違ってくるので当然だと思います。

 また、得点条件がはっきりしているのと、特定地域という要素で当面の方向性を定めやすいのがいいと思います。1枚ながら、まったく隣接地がない場合は多数の置ける場所があるため悩みそうなところを、これらの要素でポイントを見極めやすくしていると思います。はじめはアクションを増やすため、好みの特定地域を目指しつつ、そこから得点条件に合わせた拡張をおこなうような感じでしょうか。

 一方で気になる点としては、序盤の展開が非常に重要ということもあり、今回のゲームもそうですが、序盤次第で中盤以降置ける場所がほぼ限られ、たとえ得点条件から離れていると分かっていてもそれをやるしかないなど、だんだんと選択肢が狭まっていきます。収束はいいのですが、逆転の要素も少なくなるのでどうなのかなと思わなくもないです。。

 また、ランダムマップ&得点条件にかかわらず、やることはカードをプレイし入植地駒をひたすら置いていくだけなのでほぼソロプレイに近く、入植地駒が思ったより早くなくなることから3人プレイでは相手との妨害のし合いもほとんどなく、全体的に起伏にかけ単調さを感じることがあります。駒はほんとに思ったより早く置ききったという印象はあるので、再度プレイしたいと思わせるにはちょうどいい長さなのかもしれない。ちなみに、以前2人プレイもしましたが、そのときはほぼ別々のボードで拡張しているというだけでしたので、4人でやったほうが適度な絡みもあっていいのかなと思います。

 全体的に、シンプルなルールながら考えどころもあり、ランダムマップ&得点条件、ゲーム時間も比較的短めとリプレイアビリティも十分で、コルトエクスプレス同様さすがドイツゲーム大賞受賞作・・・といいたいところなんですが、気になる点であげたことも含め全体的に非常に地味な印象があり、本日のメンバーも面白くないわけではないんだけどという様子で、管理人も同意でした。


 ザゲームがドイツゲーム大賞のノミネート作ということも含め、思いがけずドイツゲーム大賞が面白いのかというのを確認するゲーム会みたいになりました。そんな思惑はなかったんですが(汗)

 ちなみに、管理人は大賞受賞作をその他に「カタンの開拓者たち(1995)」「エルグランデ(1996)」「エルフェンランド(1998)」「カルカソンヌ(2001)」「ケルト(2008)」「ディクシット(2010)」を所有していますが、エルフェンランド以外の評価は高く(エルフェンランドは面白くないわけではないんだけどって感じです)、比較的あっているのかなあと思っています。



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