動画機としてD5500ってどうなのよ!? | KT Studio Works

動画機としてD5500ってどうなのよ!?

仕事の合間に少しブログでも。

 

毎年「ガンバル・ウィーク」か「Golden Works」だと思っている「GW」が終わりまして、五月病を発症すると言われる季節。仕事ってある意味ルーティーンだし、個人事業主としてはあんまり連休感がない。あ、そうだったの、みたいな。

 

(ほぼ素人が)ブライダルにおける映像撮影を考える

確定申告で吐きそうなくらい多忙だった3月中旬を乗り越えたすぐ後、兄弟の結婚式の動画撮影係を任され、その準備でてんやわんや。

趣味で写真を嗜んでいることを知ってか声が掛かったんだろうと想像しつつも、撮影のオーダーが特にないばかりか「iPhoneでいいから」と。だからって本当にiPhoneで済ませるわけにもいかず、けしてiPhoneの画質をディスる意図はないし、最近の機種はとてもキレイ。ただしセンサーサイズ的に(3インチ)照明の明暗がコロコロ変わると思われる全ての場面で鮮明に撮れると思えない。結果的にiPhoneはサブきとして良い仕事をしてくれました。

 

"2ペア・4カメ"体制で臨んだ

普段趣味程度でスチルしかやってこなかった映像のほぼ素人でも、できる限りキレイに撮ってみたいと持ち前のプラス思考で考え抜いた挙げ句、新しい機材も取り入れつつ、D5500を手持ちカメラとして酷使してみたのでした。

 

テスト走行時のセッティング。

 

 

 

LPLのブラケットに普段使いしているiPhone SEと、Rode VideoMicroを取り付け。

 

 

 

 

 

当日のiPhoneは、バッテリの温存の意味と、着信で発生するバイブレーションがノイズにならないよう、もちろん機内モードで運用!

D5500はバリアングル液晶なので、手を挙げて高所から狙うときなどに重宝する、はずだったのに、写真のようにセッティングしたまま当日も撮影したので時折画面を確認しにくい場面が。マイクを繋ぐ前によく考えるべきだった。結局、バリアングル液晶の良さを発揮できず。

 

手に持っているのはモバイルブースター。バッテリからバッテリへの給電がなんとなく嫌で持たない主義でいたけれど、この時ばかりは必要に迫られ購入、ワイシャツの胸ポッケに忍ばせておいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

被写体側から見るとこんな具合。

 

 

小型のブラケットとiPhone SEの組み合わせによってこれでもコンパクトに収まったはずが、VideoMicroの風防も相まって本格的なシステムに見えるらしく、ブライダル当日はこの旨を何人の列席者から突っ込まれたか分からない。

 

 

手持ち撮影要員としての当 D5500 + iPhone SE の他に、同じようなセットを定点要員として用意。(その構成はまたの記事で改めて)時にはバッテリ交換したり、料理をつまむタイミングもあり、その時に倒さず立ておくことも出来る Manfrotto PIXI 素晴らしい。

 

(当たり前だけど)あくまでスチル・カメラだった。

ウェデング当日は本体に挿入したSDカードに直接、ビットレートやら画質を最高に上げてしまうと10分までしか撮影できないので、1080p/60fps、画質「標準」で撮影、このモードの場合は最長20分の撮影が可能。

手持ちなので合間に録画を一瞬止めて再開させる、を繰り返して、30分以上の連続撮影が可能なiPhone SEや定点カメラの素材と組み合わせて後で上手いこと編集することが前提。素材としては盛大に取りこぼす場面はなく撮り終えた次第。

 

 

ここからは撮影後の考察。

 

そもそもビデオカメラとしてカテゴライズされていないカメラで30分以上の録画が出来ない(製品が多い)のは、ユーロ圏に製品を輸出した際に関税が掛かるからであって、センサーの発熱を抑える意味と併せて敢えてそうなっている。

このD5500(後継のD5600も同様)など、機種によっては画質のモードによって連続撮影時間が変わるのは先述の通り。中には、本来最長の30分撮影できる仕様なのに、センサーの発熱によって止まってしまう某S社のミラーレスも有名。

 

30分以上の撮影に対応したシステムを構築出来ないか

結論から書いてしまうと、「D5500ではどう頑張っても無理」

 

またしても散財ネタで、後日導入した Blackmagic Video Assist 4K(以下、BMVA4) と組み合わせて試行錯誤する過程で、ライブビューの表示時間がHDMI出力の時間と連動しており、そのライブビューは最大30分までしか表示出来ないことが判明したから。

 

 

 

 

 

無論、30未満かつカメラ単体で完結させて撮影する場合は何ら問題とはならない。ライブビューと言いつつ、HDMIで外部に出力させた場合はカメラ本体のバリアングル液晶との同時表示が出来ない。

ちなみに上位機種に当たるD7200の場合、「制限なし」というパラメータが用意されている。

 

この通り。

 

 

 

インフォパネルがBMVA4Kに出力されてしまっているけれど、これは本体の「info」ボタンを押せば切り替え可能。

 

 

 


何かしらのパラメータが表示されたまま録画してしまうとたちまち全てがNG素材になってしまうので要注意。

 

ちなみに、定点要員として新たに導入したもう1台の一眼ではどうかといえば、

 

 

何ら設定を意識すること無く、普通に出来てしまう。

しかも、本体バリアングル液晶にはパラメータを表示、HDMI出力には表示させないことも可能。ライブ配信でこのブランドの一眼を使うユーザーが多い理由に納得してしまう。

 

同時表示が出来ないという事は、カメラ側のバッテリ残量を確認出来ないということを同時に意味するので、ちょっと恐ろしい。

 

あと、60fpsでHDMI出力できない。BMVA4Kの画面が示すように、カメラ側の画質を60fpsに設定しておこうが、HDMI出力は問答無用で30fpsに落とされる。

 

 

「エントリーモデルのスチル機」に求めるべきではないです。はい。欲張りすぎにも程がありますが、手持ちでコンセントから電源を供給出来ない環境においては深刻な問題であることは確か。逆にここまで書いてきたことを問題視しない場面であれば(普通しないだろ)、機動性の高い素晴らしい一眼レフだと思う。(← いやホントに)

 

レンズの選択肢が少ないことが一眼レフに劣ると言われ続けてきたミラーレスが「一眼レフと張り合えるようになってきた」と言われ始めて久しいけれど、それでもニコンFマウント・レンズの豊富さとコスパの高さとは比にならないし、ミラーレス向け(MFTマウントの)レンズのコスパにはネガティブな印象を持たざるを得ない。その点、動画機としてある意味ディスってしまったD5500には、「機動性の高いスチル機」として身の丈に合った運用で今後も楽しんで行けそう、と、一周して思えるようになった(笑)

 

やっぱりNikonが好き、信じたい。

ニコン製一眼レフは「スチル要員として大好きだけど、動画要員としても活躍欲しい」という意味で。

愛機D5500も2017年4月、生産終了に。とほぼ同時に、D7500の発表。

 

 

D7200比でバッテリ・グリップ(縦グリ)非対応になったことで、長時間連続録画時のバッテリをリレー運用出来ないという不利な部分もありつつ(D7200では出るんだろうか?)、高く付くけれど間接的にコレを可能にするアクセサリをATOMOSが出してくれている。

 


そんな、映像要員としてのニコン製一眼レフのの弱点を補う意味も込め、新たな一眼カメラを導入した話をまた今度。