切れ味鋭く。。第88期棋聖戦5番勝負/第2局「羽生棋聖、連勝で10連覇に王手」
初防衛を目指す羽生善治棋聖に
関西の若大将・斎藤慎太郎七段が挑戦する
第88期棋聖戦5番勝負。
開幕戦を羽生棋聖が制して迎えた第2局が
本日、愛知県豊田市「ホテルフォレスタ」にて開幕。。
第2局の先手は羽生棋聖。
その初手は角道を開く▲7六歩から。
対します、斎藤七段は2手目に飛車先を突く
△8四歩と返し、対局はスタート。。
早々と居飛車を明示し
戦型の選択権を先手に委ねた後手に対して
羽生棋聖の作戦が明らかとなるのが、次の3手目。
振り飛車投入は考え難く
▲6八銀なら「矢倉」、▲2六歩なら「角換わり」が
それぞれ有力となりますが。。
3手目▲2六歩。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: なし
△斎藤七段: なし
羽生棋聖は3手目▲2六歩として
「角換わり」での勝負を指向しました。。
9手目▲8八銀。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: なし
△斎藤七段: なし
2手目△8四歩と突いたからには
斎藤七段も角換わりに異存はなく、そのまま
定跡手順の進行となり、迎えた上図から次に。。
10手目△7七角成。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: なし
△斎藤七段: 角
斎藤七段から角交換を敢行。。
手損のない「ノーマル角換わり」となりました。
19手目▲4七銀。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: 角
△斎藤七段: 角
角交換成立後
次なる焦点は右銀のポジショニングとなりますが
双方ともに銀を中央へと繰りf出す動きをみせます。。
25手目▲3七桂。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: 角
△斎藤七段: 角
しかし、両者は銀を自陣に留めたまま
相手の出方をうかがいながら慎重に駒組みは進行。
上図で羽生棋聖が桂馬を跳ねると、斎藤七段は次に
居玉を解除し、4筋に移動します(26手目△4ニ玉)。。
31手目▲5六銀。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: 角
△斎藤七段: 角
羽生棋聖が飛車を下げれば、斎藤七段も下げ
金を上げれば同じく上げる、合わせ鏡の指し手の後
羽生棋聖は銀を5筋に繰り出し、腰掛銀に構えました。
36手目△5四銀。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: 角
△斎藤七段: 角
一方の斎藤七段も上図の局面で
銀を5筋に構え戦型は「角換わり相腰掛銀」に決定。
戦型が決まったところで羽生棋聖は玉を7筋に移動し
囲いの完成を目指しますが(37手目▲7九銀)。。
38手目△5ニ玉。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: 角
△斎藤七段: 角
斎藤七段は4筋に構えた玉を5筋に戻し
手損覚悟で手番を先手に渡しました。。
一手パスした後手に対して、羽生棋聖は
構うことなく堂々と玉の入城を完了します。。
(39手目▲8八玉)
49手目▲4六銀。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: 角
△斎藤七段: 角
斎藤七段は「右玉」を投入。
後手が玉を動かす間に後手が玉を動かす間に
羽生棋聖が銀を4筋に構え直した上図の局面で
午前の対局は終了、お昼休憩に突入。。
【 お昼のメニュー 】
羽生棋聖: にぎり寿司、オレンジジュース
斎藤七段: 牛ヒレカツカレー、ウーロン茶
51手目▲9八香。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: 角
△斎藤七段: 角
午後の対局開始の一手で
斎藤七段が飛車を5筋に合わせると(50手目△5一飛)
羽生棋聖は31分の考慮の後、9筋の香車を上げて
「穴熊」への組み替えをみせ、後手をけん制。。
53手目▲4七角。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: なし
△斎藤七段: 角
次に、斎藤七段が銀を飛車先に乗せたのをみて
羽生棋聖は手持ちの角を自陣に投入し形を決めました。
すると、次の瞬間。。
54手目△4四歩。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: なし
△斎藤七段: 角
斎藤七段は4筋の歩を突き合わせ
このタイミングで先に仕掛けを開始しました。。
羽生棋聖は同歩とは応じずに
お隣り5筋の歩を突き合わせ(55手目▲5五歩)、以下
△同歩~▲7五歩~△5六角に▲同角~△同歩をみて
下図61手目▲7四歩と進行。。
61手目▲7四歩。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: 角、歩
△斎藤七段: 角、歩
羽生棋聖も強く反発し
二度目の角交換成立後、攻勢を強めます。。
72手目△7四角。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: なし
△斎藤七段: 歩3
双方の飛車が中央5筋で向き合うと
先手に続けて(71手目▲4五角)、後手も
手持ちの角を投入し、盤上が充実。。
本格開戦への熱気と気迫が立ち込める中
羽生棋聖が角を出し、敵陣のぞかせると。。
(73手目▲3四角)
74手目△9五歩。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: 歩
△斎藤七段: 歩3
斎藤七段は9筋の歩を突き合わせ
端からの突破に勝負をかけます。。
90手目△9五銀。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: 桂、歩3
△斎藤七段: 角、歩2
機が熟し、いよいよいざ開戦を迎えると
羽生棋聖は3度目の角交換を成立させて手番を握ると
スムーズに駒を回転させて臨戦態勢を整えました。
一方の斎藤七段は狙い通りに
9筋の端から食いつき、一気呵成の猛攻へ。。
101手目▲7五銀。
上図での持ち駒
▲羽生棋聖: 銀、歩3
△斎藤七段: 角、銀、香、歩3
グリグリと押し込む後手の猛攻を
羽生棋聖はギリギリまで受け止めてから
上図で後手玉が構える7筋へ香車を打ち込み
鋭く反撃に転じました。。
【 投了図・125手目▲8三銀 】
投了図での持ち駒
▲羽生棋聖: 金、歩4
△斎藤七段: 角、金2、銀、桂3、香、歩
攻守が入れ替わると、一気に流れは先手に傾き
為す術をなくした斎藤七段は、上図の局面をみて
無念の投了を告げました。。
羽生棋聖が開幕戦に続く完勝を飾り
棋聖10連覇に威風堂々王手をかけました。
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神童は東大生に貫禄の勝利
7日(水)には一日3局、3連勝。。
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女流将棋のレジェンドを熱烈応援!
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【 冤罪事件時系列 】
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