明日より、第64期王将戦7番勝負/第2局開幕。。
渡辺明王将に
郷田真隆九段が挑戦する、第64期王将戦7番勝負。
開幕戦を渡辺王将が制して迎える注目の第2局が
明日より、島根県安来市「さぎの湯荘」にて開幕。。
渡辺王将の今期ここまでの成績は
25戦18勝7敗(.720)。順位戦はA級で4勝3敗。
昨年の秋以降、グングンと調子を上げ今年に入ってからは4戦全勝。
将棋の内容も良く、「冬将軍」の異名そのままに好調をキープします。
新年最初の対局で
A級順位戦で優勝争いのトップを走っていた行方尚史八段に完勝 。
存在感をアピールすると、昨年は準優勝に終わった朝日杯で連勝を飾り
3年連続となるベスト4進出が決定 。
二度目の防衛を目指す王将戦も幸先良く白星スタート を決め
気力充実、気分良く明日からの第2局に臨みます。。
対します、郷田九段の今期ここまでの成績は
35戦17勝18敗(.486)。順位戦はA級で3勝4敗。
今年に入ってからの成績は2勝2敗。
渡辺王将とは対照的に
秋以降調子を落とし、黒星先行と苦しいむ郷田九段ですが
今月15日に行われたA級順位戦/7回戦・深浦康市九段戦で
勝利をおさめ 、順位戦の連敗を3でストップ。
番付8位と苦しい立場 に変わりはありませんが
拘りのA級残留に向けて自力の可能性を残す大きな白星を
もう一度ふんどしを締め直すきっかけとしたいところ。
【 王将戦/第1局 】
1月11日(日)-12日(月・祝)
静岡県掛川市「掛川城 二の丸茶室」にて。
10手目△7七角成。
上図での持ち駒
▲渡辺王将: なし
△郷田九段: 角
今月11日-12日に行われました
開幕戦/第1局は振り駒の結果、渡辺王将が先手に。。
その初手▲7六歩から
△8四歩~▲2六歩~の出だしとなり、上図10手目に
郷田九段から角換わりが敢行されました。
46手目△6五歩。
上図での持ち駒
▲渡辺二冠: なし
△郷田九段: なし
角交換成立後も
両者は前例を踏襲しながら駒組みを進め
戦型は現在流行中の「角換わり相腰掛銀」に。。
玉の入城も完了し、駒組みが飽和点に達すると
先後同型模様が盤上に描かれた直後に渡辺王将が
4筋の歩を突き合わせ、火の手を上げました。
(43手目▲4五歩)
郷田九段は歩が浮いた4筋の裏のスペースに
機敏に手持ちの角を打ち込むと(44手目△4六角)
そのまま歩のつき捨てを連発し、猛然と仕掛けを開始。。
59手目▲5五銀左。
上図での持ち駒
▲渡辺王将: 歩4
△郷田九段: なし
しかし、上図の局面で
それまで受けに回っていた渡辺王将が標的にされた銀を
争点の天王山の位に繰り出す新手を放つと、流れは一変。。
この手を見えていなかった
郷田九段は2時間25分にも及ぶ大長考に沈みます。。
【 投了図・113手目▲3二銀 】
上図での持ち駒
▲渡辺王将: 飛、角、金、歩7
△郷田九段: 飛、香
劣勢と立たされても
郷田九段は郷田九段らしく、剛直な攻め合いを求め
活路を見い出そうとするも、渡辺王将はつけ入る隙を与えず。
結果、上図113手までで、勝利をものにしました。
【 朝日杯/2回戦 】
1月19日(月)
東京・将棋会館にて。
10手目△7七角成。
上図での持ち駒
▲渡辺王将: なし
△郷田九段: 角
王将戦/第1局終局からちょうど一週間後となる
今週の月曜日、両者は朝日杯/2回戦で再び激突。。
開幕戦と同じ手番で
またしても「角換わり」が採用されました。。
36手目△3三銀。
上図での持ち駒
▲渡辺王将: 角
△郷田九段: 角
戦型は再び「角換わり相腰掛銀」となるも
郷田九段は戦後同形を避け、勝利を目指しましたが。。
【 投了図・137手目▲2二金 】
投了図での持ち駒
▲渡辺二冠: 銀
△郷田九段: 飛、角、金、桂、歩4
渡辺王将が調子の良さをうかがわせる
切れ味鋭い指し回しで中盤戦をコントロールすると
終盤は自慢の豪腕が唸りを上げて、快勝。。
郷田九段を返り討ちに切って取り
朝日杯ベスト4進出を決めるとともに、王将戦/第2局へ
弾みをつけました。。
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気になる両者の対戦成績は
ここまで27戦して、渡辺王将が18勝9敗とリード。
このところは4連勝中と指し込んでいます。
明日からの第2局で
待望の先手となる郷田九段は、まずは一矢を報いて
番勝負を振り出しに戻したいところ。。
将棋界を代表する居飛車の本格派同士ということで
第2局の戦型に「矢倉」を希望する声が多く聞かれますが
果たして、両者の思惑やいかに。。
早くもシリーズの流れを決めそうな正念場となる
第2局をぜひ、お見逃しなく。
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【 序 章 】
「私と将棋界」
柔らかブログ誕生のきっかけとなった
第21期竜王戦以降の将棋界を熱く振り返ります。
【 第一章 】
「愛知女子将棋界の駒音」
山口真子さん/中澤沙耶さんインタビュー
【 第二章 】
「明日咲く花」
今泉健司さんへのエール&ミニインタビュー