フリーとのことで恋愛前夜 のメルシールーさまより、素敵蓮誕SSを頂いて来ちゃいましたv
素敵な連載や短編がたくさんあって、大好きなブログ様です★
前後編の前編です。
どうぞ♪
I was born to love you 前編
「神様、出来るなら…私に家族を…下さい。今度こそ本当の家族を…家族はどんなことがあっても私を独りにはしない…でしょう?」
コーンを握りしめて、空を仰ぎ神に祈る最上さんを見て、もう嘘は吐けないと思った。
「…キョーコちゃんっ神様じゃなくて、俺に言って?思ってること全部…!」
驚いたように肩を震わせ、俺を仰ぎ見た最上さんを力一杯抱き締めた。
「こんな所で…ひとりで泣かないで…!」
強張っていた体の力が抜けるのを感じて、腕の力を緩め、最上さんを覗き込む。
目にいっぱいの涙を溜めて、それでもその涙を溢さないように懸命に唇を噛みしめ、俺を睨んでいる。
「キョーコちゃん…そんなに強く唇を噛むと切れてしまうよ?」
強く結ばれた唇を解こうとそっと手を伸ばすと触れる前に顔を思い切り逸らされた。
「キョーコ…ちゃん??」
「誰・・・・・の」
「え?」
「誰のことを言ってるんですか!?」
口を開いたことで、とうとう最上さんの目から涙が溢れて頬を伝った。
「キョ…キョーコちゃんって誰ですか?……私は敦賀さんの好きなキョーコちゃんじゃありませんっ!!」
「キョーコちゃんは君だよ!?」
「違います!私は、貴方のキョーコちゃんじゃありませんっっ敦賀さんに1度だって私は…キョーコちゃんなんて呼ばれたこと・・・ない」
誤解して、心から悲しそうな顔をしている最上さんを見て、心のどこかで喜んでいる自分がいる。
俺が他の誰かを好きだと思って悲しんでくれてるの?
涙の向こうに希望が見える。
そんな姿を見たら、もう諦められないよ。
「キョーコちゃん…最上キョーコちゃん!俺がキョーコちゃんって呼ぶのは…呼びたいのは、今も昔も君だけだよ」
嫌、嫌と首を振る最上さんの頬を両手で包み、強引に俺の方に顔を向ける。
目と目を合わせると真剣な俺の目に最上さんの動きが止まった。
「最上キョーコさん…俺の話を聞いて?」
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続きは後編で…v