がん免疫療法とノーベル賞 −学術集会で学んだ事《その2》− | 甲状腺がんの歩き方

甲状腺がんの歩き方

31歳7ヶ月で発覚した甲状腺がん。
現在までの経過や傷隠しの方法、同病の友人達との交友録etc...を
クールでポップで時にファニーに書き綴っています。
病気が発覚した時、不安を解消してもらい希望をもらった先輩達のブログ。
願わくば自分も微力ながら誰かの道標に:-)

台風18号が猛威を奮っておりますが、みなさん被害に遭われていないでしょうか?
夕方、神戸の方は風は強いですが雨は降っておらず、キレイな空でした(=∀=)

さて、ノーベル賞2016の発表が始まりましたね。
医学生理学賞を受賞した東京工業大学栄誉教授の大隈良典先生の「オートファジー(自食作用)」の研究はがん治療にも活かせるという事で、今後に期待です。

惜しくも受賞はなりませんでしたが、医学生理学賞には「がん免疫療法」に深く関わる「PD-1」の研究をされていた京都大学の本庶佑名誉教授も候補として挙がっていました。

この「がん免疫療法」7月の学術集会でもかなりホットな話題だったようです。
というわけで、学術集会で学んだことの第2弾はこの「がん免疫療法」についてです。

がん免疫療法については知らなくても「オプジーボ」というお薬の名前は聞いた事があるかもしれません。
効果も高いけど薬価も高いっていうね……(=“=;
結果、国の医療費がぁぁ……という事で、個人的にはこの問題が今一番気になってます。
値下げ方向で動き出したようですが、どうなる事か……。

▽「オプジーボ」2段階で値下げ 29年度に最大25%|産経ニュース
 http://www.sankei.com/politics/news/161005/plt1610050010-n1.html


そんな”がん免疫療法”については私、何だかんだで3回も講演を聞いております。
そのうち2回は同じ先生のほぼ同じお話(笑)
あとの1回は…半分寝てた…(アカンやん!)

がん免疫療法で使うお薬は、免疫チェックポイント阻害薬というもので、機序については分子標的薬なんかに比べると、かなり複雑に感じたんですが、さすがに3回も聞くと何となくでも理解できました。
しかし、本人の理解とうまく説明できるかどうかは別問題。
免疫の仕組みを理解する事から始まるこのお話はかなり専門的で、素人が下手に説明しない方がいいような気がしたので、私が入手してきた情報をご紹介いたします。


まずは、資料としていただいてきたもの。
NPO法人キャンサーネットジャパンさんが発行している冊子です。

▽もっと知ってほしいがん免疫療法のこと|NPO法人キャンサーネットジャパン
 http://www.cancernet.jp/meneki

サイトでも見れますし、PDFのダウンロードも可能です。
イラストも交えつつかなり詳しく解説されています。

ただ、やはり直にお話を聞く方が目と耳から情報が入るので理解しやすいように思います。

というわけで、動画もご紹介。

▽がん免疫療法”第4の治療法として注目される免疫療法”北野滋久|キャンサーチャンネル
 http://www.cancerchannel.jp/post29763

こちらの北野先生は7月の日本臨床腫瘍学会の関連プログラムとして開催された市民講座でお話いただいた先生です(ちなみに寝てしまった方(=“=;)。
動画は8月のジャパンキャンサーフォーラム2016のものですが、スライドの内容はたぶんその時と同じかな?

ちなみに、2回お話を聞いたのは神戸大学の清田先生で、免疫システムを警察と悪党に例えた話がめちゃくちゃ分かりやすかったです。
2回目はスライド資料をもらえたので、それをそのまま載せたいぐらいですが、さすがにそれは……なので、もし市民講座などお話を聞く機会があれば、ぜひ(=∀=)

がん免疫療法は、手術、化学療法、放射線治療に続く第4の治療法と言われています。
甲状腺がんって予後はいいとはいえ、治療法の選択肢はほぼないので、選択肢が増えるかもしれない!というのは患者としては嬉しい事です。
ちょっと難しいですが、興味のある方はお勉強してみてくださいねっ(=∀=)/