9条世界会議@2008.5 幕張メッセ




小野寺愛 (おのでらあい)


波乗りで、船乗りです。


国際交流NGOピースボートで働いています。

地球一周の船旅で、洋上企画のプログラム作りをするのが仕事です。


この春、世界で初めての洋上モンテッソーリ・プログラム「ピースボート子どもの家 」を立ち上げました。

おなかに4か月の赤ちゃんを抱え、さらに2歳になったばかりの娘を連れて6回目となる地球一周を終えて帰国。


現在は、11月に生まれる2人目を楽しみに産休に入ったところです。
3月まで育児休暇&充電中ですが、数年以内には、日本以外の国からも子どもたちが参加できる世界一インターナショナルな子どもプログラムを目指したいと思っています。


また一緒に地球一周できそうなママ友、募集中でーす!!




■長い!とツッコミが入りそうな自己紹介
http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10006458921.html


■親バカ写真集(更新不定期)

http://www.flickr.com/photos/momo0506/sets/72157600347261864/






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November 08, 2009

爽快なお産レポート

テーマ:家族のはなし

船乗り日記



2人目を考えつつあるママ友達たちに、よく聞かれる。


「2人目は、1人目よりもお産が楽だった?」

「2人目は、赤ちゃん出てくるの早かった?」




・・・早かったし、楽だった!




船乗り日記




前回、桃を産んだときは 、私はとても受動的だったと思う。

出産の神秘に魅せられて、気持ちもふわふわして、流されるままに終わったような感じ。


まず、微弱陣痛をやりすごす出産前の晩、

時計とにらめっこしながら一晩まるまる徹夜してしまったところから間違ってる。

翌朝になっていざはじまった本格的な痛みは「これは一体、どこまで強くなるの~?!」と怖くて、

痛みを自ら受け入れることもできずに、どうにか痛みをのがしてやれないものかと肩に力が入りっぱなし。

「はい、そろそろいきんでね」という頃には徹夜明け後半日が経過していて、

すでに体力が残っていないし、どう力を入れていいかもわからなかった。 


・・・その結果、助産院についてから出産まで、8時間半かかった。




船乗り日記



今回は、前と同じというわけにはいかない。


登山だってマラソンだって、「怖い」「ツライ」と思ってしまったら、実際その瞬間から重く気だるいものになる。

そのために心と体を準備して、張り切ってのぞめばものすごく爽快なスポーツなのに。


出産という、全身を使う体験も多分同じだ。

「怖い」「痛い」と背中をむけたらもったいない。


今回は、お産体験をもっともっと能動的に受け入れたいと思って、

里帰りしてからは毎晩、寝る前にイメージトレーニングを重ねてみた。

ちょうど学生時代、ウィンドサーフィンの大切な大会の前にそうしていたように。


寝る前の静かな時間、布団の中で、赤ちゃんに出会える瞬間を思い描いて、

赤ちゃんがスムーズに出てくるために自分にできることは何かをイメージした。

陣痛の痛みは「嫌なもの」「怖いもの」ではなく、赤ちゃんが出てくるために「必要なもの」なんだということを

受け入れるためのイメトレ。

それが功を奏したのか、今回は産んだ自分がビックリするくらいの超スピード安産だった。


助産院に到着してからたった1時間で杏に会えたのも、

そのお産が「痛い」というよりむしろ「楽しい」と思えたのも、

結局、気持ちのもっていきようが理由なんじゃないかと思った。



今回は産後の回復も早いし、

毎日を2人の子どもたちに振り回されているうちに出産のことなんて忘れてしまいそう。

でも、おなかの赤ちゃんと呼吸をぴったりあわせて爽快な大事業を成し遂げたあの特別な感じは、

(これから出産を迎える友達たちのためにも!)忘れないうちに書き留めておかなければ。



船乗り日記
モモのお化粧熱、まだ続いています。「これ、まゆげかくもの?」とちゃんと用途もわかってます。



というわけで、以下、出産レポート。

(基本的には家族のための記録なので、無駄に長いです。忙しい人は読み飛ばしてください!)




船乗り日記


10月29日、深夜3時。

腰のまわりに水分を感じて、目が覚めた。



数日前から腰が痛くて、湯たんぽを持って寝たから「湯たんぽが漏れた!」と思ったら、そうじゃない。


・・・破水?


予定日はまだ9日後だし、陣痛もない。

半信半疑のまま、でも1人では判断しかねて母を起こす。

「破水って、もっとこう、バシャーっと出てくるものかと思ってたわ」と言いながらも、準備をはじめる母。


たぶん、明日朝起きてからでも間に合うんだろうなあ、

陣痛の予兆もないのに、こんな夜中に助産院の先生まで起こすの申し訳ないなあ、と思いながらも、

「破水したら迷わず電話」と言われていたので、宮下先生に電話をし、そのまま助産院へ。



大悟にはこの時点ですでに3回、電話をしていた。

昨日の夜は、(ものすごく珍しく)遅くまで飲んでいたという大悟。

朝まで起きないかもしれないと思っていたら、出発直前につながった。


「あー、はいはいはい」

ヘンなテンションの応答。 この声は・・・、たぶん、(ものすごく珍しく) 軽く二日酔いしている様子。


破水した、と伝えると、

「そうか。・・・すぐ、むかいます」

電話の向こうで、ようやく座りなおした感じ。大悟、大丈夫かな?横浜まで来れる?




朝4時半。

助産院に着くと、桃のときも出産の最初から最後までお世話になった長谷部さんが

部屋をあたたかくして、布団を用意して、待っていてくれた。助産士さんって、本当にすごい仕事だ。


「確かに破水してるね。子宮口もすでに3センチになってます」

でも、肝心の陣痛が、まだない。不定期に、強めの張りがある程度。


「破水からはじまっているので、24時間たっても陣痛がはじまらないようなら、病院と相談をはじめます。

 その場合促進剤で出産か、帝王切開という可能性も出てくるけれど・・・ まあ、しばらく、様子を見ましょうね」


破水しても長いあいだ赤ちゃんが生まれてこない場合、

感染症の危険性や、羊水が減って赤ちゃんの体力が弱まってしまうという可能性があるんだって。


「ソラマメくん。頑張って今日中に出てこなくちゃね。ここで生まれたほうが、きっと楽しいよ」

とまだ名前の決まらないおなかの赤ちゃんに話しかけて、

なんとか到着した大悟と一緒に仮眠をとらせてもらうことにした。




朝7時半。

陣痛に近い痛みを感じて目が覚める。


二日酔いのせいか、(ものすごく珍しく)イビキをかいている大悟の隣で、痛みの感覚をはかる。

このイビキ、さすが「2児のお父さん」っぽい。こうして年を重ねていくんだなあと感慨深さも感じる。


20分に一度、お腹の奥がキューッと痛くなる。その間隔はだんだんせまくなっているし、痛みも強さを増していく。

「ソラマメくん、すごいよ、すごいよ。がんばれ~」

と静かに話しかけ、ちょっとワクワクしながら、体力温存のために布団でぬくぬく時間を過ごす。




朝8時半すぎ。

痛みは、ほぼ5分間隔になった。大悟に声をかけて、起こす。


この時点で、私はもう、やる気十分。

今回は絶対に、痛みを怖がらず、どんどん受け入れていくことで、

出てこようとするソラマメくんを応援するんだ、最後まで一気に2人で頑張るんだと決めていた。


「今のうちに力つけておく?」と長谷部さんが朝食を持ってきてくれたのだけど、

せっかくはじまった陣痛の波を逃したくない。

ソラマメくんの安全のためにも、絶対に今日中に産まなきゃいけない。

勢いをさらに強めるために、まずは朝の散歩に出ることにした。


桜木町までドライブして、朝のランドマークタワーで大悟のコーヒーと朝食を買う間、

痛みはどんどんしっかりしたものになっていく。


平日の朝9時だから、いつもどおりに出勤する人たちが次々に周りを通り過ぎていく。

私は5分普通に過ごしてはしゃがみこみ、5分過ごしてはしゃがみこみ、と繰り返しているのだけど、

周りの風景はすごく、いつもどおりだ。


おなかの中でどんどん強くなる「命の時間」と、世の中の「いつもの時間」。

まったく違う時間の流れだけど、まだ両方に属していられる自分。

面白いなあと思いながら、ふと仕事のことを思い出して、

あとで気にならないように、職場の里香と玲に電話でいくつかお願いをする。




朝9時50分。

みやした助産院に戻る。そろそろ本当に痛くて、用意してもらった朝食もほとんど食べられない。

陣痛の間隔は、もちろん5分を切っている。大悟の二日酔いも抜けて、準備万端。


立ち会うことになる桃が怖がらないようにと、光のたくさん入る和室を用意してもらうと、

ほっとしたからかドン、と陣痛が強くなる。半ば倒れこむようにして布団の上へ。いよいよ開始だ。

「すごいよ、ソラマメくん。頑張るねえ。その調子だよ」 痛みの合間に、おなかに話しかける。


毎晩のイメージトレーニングの間もそうじゃないかな~?と思っていたことだけど、間違いない。

赤ちゃんをいよいよ送りだすために「いきむ」瞬間までは、母体はバタバタしないのが一番だと体が教えてくれる。


フーッと深く腹式呼吸をしてお腹に酸素を送り込むと、その分子宮が強い力で収縮するのがわかる。

赤ちゃんが自分で出てくる力を応援するために、私は腹式呼吸に徹するだけでいいんだと信じて

深く呼吸すること、十数回。


強い痛みが5~6回訪れているあいだ、

「あれ?もう赤ちゃん、出てこれるんじゃない?」という感覚を意識のどこかで感じていた。


モモを産んだときは、陣痛が強くなって子宮口が開くのを待つのに6~7時間かかっていたのだから

早すぎる気もしたけど、「かなりいいペースで進んでますね。お父さん、もうモモちゃんを呼んであげて」

という長谷部さんの提案で、大悟が実家の母に電話しはじめた。


実家から助産院まで、30分かかる。

モモ、間に合うのかなと心配しながらも我慢できず、「もう、いきんでもいいですか?」と聞くと、

宮下先生から「はい、いいですよ~」の合図。


そのあとはもう、待ちに待った波に乗るような感覚だった。


腹式呼吸のリズムができていたから、思いっきり押し出せる。

どこにどう力を入れたらいいか、赤ちゃんにも教えてもらえているかのようにいいリズムで、

呼吸にあわせて全身の力を込める。


「すごいすごい。もう赤ちゃんの髪の毛が見えてきたよ~」


冷え症の私は「足が寒い」と言って、大悟に足をあっためてもらっていたままだった。

ということは、位置的に、大悟には赤ちゃんが出てくる一部始終が見えてしまっている。

(前回は、「モロには見なくていい」という大悟は私の上半身を支える側にいたのに!)


でも、気にしている余裕はない。もう一度、お腹に強く押す力をこめる。

横になった私が踏ん張れるように、ちょうど足で蹴りたい位置に腕を貸してくれていた宮下先生が

「いやあ、上手になるもんだねえ。2人目なんだねえ」という声を遠くで聞く。


力を込めて、もうひと踏ん張り。

あたたかい塊がするっと脚と脚のあいだに出てきたのを感じる。


「・・・ふみゃあ!ふみゃあ!ふみゃあ!」


脚と脚の間に頭だけ出した状態で、赤ちゃんが泣いている。


「頭が出たよ。いいペースだねえ、安産だねえ。さあ、もうひと踏ん張り」


え?もう?

モモは?モモが、まだ来てない。


意識の奥でモモの到着を待ちたい気持ちがあったけれど、乗った波から降りるのは難しい。

次の陣痛と一緒に、お腹に丁寧に最後の力を込めて、赤ちゃんを送りだす。


「ふみゃああ!ふみゃああ!ふみゃああ!」


9ヶ月半、おなかに一緒にいたけれど、声を聞くのは初めて。

なんて細い、でも力強い声なんだろう。できたての、新しい命の声だ。


「愛、頑張ったね」


大悟、また泣いてる。

私は、すべての展開が速すぎて、感動する間もなく、ビックリしたまま。

へその緒がつながったままの赤ちゃんをおなかに乗せてもらって初めて、軽くて重い、

大切なあたたかさを感じた。


やっと出会えた感動をじわりと感じ・・・ そうになった、その瞬間。


お母さんに連れられて、顔のこわばったモモが部屋に入ってきた。私は、一瞬で我に返った。

赤ちゃんを送りだしたばかりの母の気持ちから離れ、引き裂かれそうな長女の気持ちに一瞬で共感した。


そしてそのあとは、前回の日記に書いたとおりの、ドタバタな毎日 のはじまり。



船乗り日記    船乗り日記
今日も杏は桃が貼ってくれるシールでおしゃれ。嫌がるどころか、ちょっとサマになってきた気も・・・




2人目の赤ちゃんはママと蜜月に浸る間もないままに、「この世はカオスか」と思って育っていくのでしょう。

そのカオスの中にたくさんの愛を感じながら、強く育っていくのでしょう。



 船乗り日記   船乗り日記


散歩から助産院に戻って1時間、あっという間の出産体験だった。

Orgasmic birthing 」とまではいかなかったけれど、波に乗るようにして爽快に出産できたことは間違いない。


出産の本には「痛みの逃しかた」がいろいろ出ているけれど、そんなこと考えていたらもったいない。

痛みには背を向けず、そのまま受け入れる。深く呼吸して、赤ちゃんへの応援になる酸素をお腹に送り続ける。

痛みに負けそうになったら、産まれてからの幸せな家族の風景を心に描いて、頑張る。


それだけできれば、「出産」はやみつきにもなり得る、爽快で感動的な体験だと思う。



と大悟に話したら、

「いや、もし仮に3人目があるとしても、まだまだずーっと先ね」

と釘をさされたけれど!




船乗り日記
杏の予定日前日にオーストラリアに帰国予定だったBEN&JOHにも、杏はちゃんと会えました!

JOHは1月に女の子の赤ちゃんを出産予定で、杏と同級生。一緒に遊びに来てくれた倫子も、どうもありがとう~。




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November 05, 2009

クリエイティブな愛

テーマ:家族のはなし

船乗り日記



杏は、騒がしい中でよく寝る、社交好き。


静かな部屋に移動するとすぐに起きるのに、みんなの活動の場にいると眠り姫に変身。

桃がドタドタと走り回っても、思いきり「ペチ!」されても、

眉間に少ししわをよせて、小さな声で「み、み、みぃ~」と言っている間に、また寝てしまう。



でも、みんなと一緒にいるとハプニングが続くのよ、杏ちゃん。



船乗り日記
Sleeping Ann - Day 7




桃が、静かに杏をヨシヨシしているなあと思って見ていたら、杏が「ひ、ひ、ひぃ~」と声をあげる。

あれ、と思って覗き込むと、桃がひとこと。


「ほら、こうすると、いろが、ちろくなっちゃうでちょ」

って、桃、杏のおでこをぎゅう~っと強く押しては、あとが白く残るのを楽しんでる!!



またしばらくして、「ふえぇぇ!!」と聞こえるなと思ったら、


「ほら、あんちゃん、おきたよ。ははは」

って、桃、寝ている杏のまぶたを、無理やり上にひっぱって開けてるし!!



「あーんちゃん♪」

と桃がやさしーい声で杏に接していると思っていても、安心は禁物。

しばらくすると、ほら、ちゃんと「んみ!んみ!んみ!」と聞こえてくる。

今度は何かと思ったら、桃が両手で杏のおでこを両側からぎゅううううっとはさみ、

かわいそうに、杏はおでこに何本も縦じわを作って、真っ赤なゆでダコ顔になってる!!



「・・・もう、勘弁してくれぇ~」 と思いながらも、私も少しずつ、桃の杏いじりを楽しむ余裕が出てきた。



船乗り日記    船乗り日記
毎晩のお風呂が怖くてしょうがない杏。桃にいじられているときより、よっぽどおお泣きする。

・・・杏にとっては、私のお風呂のほうがイジメみたい?!




桃も、基本的には杏が大好きなんだ。悪意があってやっているわけじゃない。

杏が死なない程度になら桃を自由にさせておくほうが、2人でお互いの距離感をつかめていいのかも。


昨日くらいにそう思って、杏を過度に守らないという姿勢を貫いてみると、それがすごくよかった。

私が接し方を変えてから、桃の、杏に対する八つ当たり的な「ペチ!」は一度も出ていない。



桃の杏いじり、楽しもうと思ったら、楽しいもん。

だってホラ、自分のお気に入りのシールを杏の顔にベタベタ貼ってみたり。(ついでに鼻もつまんでみてる!)


船乗り日記

「ほら、かわいいでちょ。あんちゃんのおぼうし、つけてあげたの」



それに、杏の衣装箱に描いていた桃と杏の似顔絵も、杏の顔のところだけシールで貼りつぶしたりして。


船乗り日記


「あんちゃん、みにーちゃんに、ちてあげたの」 だって。



2歳児って、ほんと、クリエイティブ。




船乗り日記   船乗り日記



今日は、そのクリエイティビティを発揮する場所を別でつくったらどうだろう、と

杏の寝ている間にパンづくりに挑戦してみた。


なんといっても、桃は絵本の「ぼくのぱんわたしのぱん」が大好きで、

絵本をみながら、パンのつくりかたを暗唱できるほどなんだから。



船乗り日記



「パンはなにからできるのかな。

 こむぎこ。しお。さとう。でも、これだけじゃかたまらない。おみずがなくちゃ」


「たまごやばたーをいれると、もっとおいちくなるよ」


と、自分でページをめくりながらスラスラと暗唱する。

おばあちゃんのヨシコちゃんに下準備をしてもらい、みんなでパンを作った。



船乗り日記   船乗り日記


2次発酵が少し短くて、ちょっと失敗気味のパン。

それでも桃は焼き上がりに大満足で、銀色のトレイにパンを並べてみる。


「いらっちゃいませ、いらっちゃいませー。

 これは、パパのでーす。これは、のんちゃんのぶん。これは、ひろくんの。

 ももちゃんのパンやちゃんでーす」


とかなり得意気。 大好きなジャムも、ピーナツクリームもつけずに、バクバク食べる。



船乗り日記   



「ふふふ。これ、パパのだから、ママはたべちゃ、だめね」


とか言って、嬉しそうに何度もパンを並べ直していたのに、ふと気がつくと、



船乗り日記



・・・どのパンも、味見してるー!!!


(そのうえ、大好きなレーズンだけ、ほじくって食べてる)




船乗り日記



杏を過度に守ろうとしない。

母親が四六時中一緒にいなくたって、赤ちゃんはちゃんと育つんだ。

2人を、2人のありのままで受け止めよう。


そう決めてから、桃が今までどおり、もしかしたら今まで以上に、生き生きしはじめた。

杏に対しても(ちょっとヘンなものが多いけど)「大好き!」を表現することが一層増えた。



杏にとっては迷惑な愛情表現(?)は、相変わらず、かなりクリエイティブな形で続出している。

だけど、姉妹の距離感はもう、私が介入せずに、時間をかけて2人自身に学んでもらえばいい。


大きな声を出して制さなくちゃいけないことなんて、本当はそんなになかった。
結局、桃の揺れも杏へのヤキモチも、私に端を発していたんだなと気がついた。


久しぶりの新生児を抱えて「守らなくちゃ!」と肩に力が入っていた私の雰囲気が、逆に桃を不安にさせていた。

私は、もっとふんわり大きく構えて、2人のことをそのまま見守っていたらいい。




母親って本当、責任重大なんだなあ。




船乗り日記    船乗り日記


杏、今日で生後7日目。


ほんの少し気づきの増えたママ2年目の私は、

これから二人が一つ屋根の下でどんな風に成長していくのか、今ようやく、心の底から楽しみになっている。




November 03, 2009

揺れる2歳児と2児の母

テーマ:家族のはなし


船乗り日記




杏は、とてもかわいい。


新生児特有のモゾモゾした動き、ヨーダのようなしかめっ面。

人の顔って、こんなにも自由だったのか! と思い出させてくれる。

たまに目を開けて、ふにゃっと笑ったりすると、それだけでもう、嬉しくて飛び上がりそう。


本当なら、一日中だって眺めていられるその顔。

でも、2児の母である私の場合は、それを一日中眺めているわけにはいかない。



「ママ、ママ、ピーターパンよもうよ!」


「ママ、ママ、これでチョキチョキ、はさみでつくろうよ!」


「ママ、ママ、ももちゃんも、あんちゃん、だっこちたい!」



という、エネルギー満点のお姉ちゃん、桃がいるのだから。




船乗り日記



ガブガブおっぱいを飲んで、たっぷり寝てくれたお姉ちゃんモモの赤ちゃんの頃と違って、

杏はチビチビ飲んではウトウトし、またチビチビ飲んではちょっとだけ寝て、

抱っこから降ろすとわりとすぐ「み、み、みぃ~」と情けない声を出す。


杏が私と一緒にいるということは、つまりモモと一緒にいるということになる。


それは、そのぶんだけ、腕をひっぱりあげられたり、突然「ペチ!」とたたかれたり、踏んづけられたり、

「おべんとう、できまちた~」と前後左右からタオルでぐるぐる巻きにされて息がつまりそうになったり・・・

というもろもろの危険を伴うことになるのだけど(これ全部、本当に日常茶飯事)、

どうも杏は、静かな部屋の安全な場所にいるよりも、騒がしい場所で一緒にいるほうが好きみたい。


だから、せっかくの杏の百面相にウットリする暇なんて、まったくない。

2人が起きている間は大笑いとヒヤヒヤの連続。

スリリングな毎日になっている。



休みの日に実家に顔を出す大悟とも2人でゆっくり話をするのはまだ難しいし、

パソコンにむかったり日記を書いたり、自分だけでしっとりできる時間だって、

朝、2人ともがまだ寝ているほんの1~2時間だけ。


だけど、でも今は桃と杏のことが一番大事。

徹夜気味の夜が続いたって、今だけのこの時間を大切にしたい。


それに、いろいろすぐに忘れちゃう癖のある私としては、

朝のこの貴重な時間も、今の特別な気持ちを書きのこすことに使いたいなと思う。




船乗り日記




桃は、生まれる前に私が勝手に心配していたよりずっと杏のことが大好きだ。


朝起きると、まずいちばんに「あんちゃんは~?」と聞いて、布団から走り出てくる。

日に何度も、「ちっちゃいおててだね~。ももちゃんのはおおっちいけど!」と嬉しそうに手を握る。

愛おしそうにヨシヨシしながら、「あなたはだあれ?まっくろくろすけ?」と話しかける。

大好きな枝豆や巨峰を、「あんちゃんもたべる?」といちいち杏の口に持っていく。




船乗り日記


妹が大好き。

でもだからこそ、彼女は激しく揺れている。


今回は、助産院に到着してからたった1時間というまさかのスピード安産 だったから、

実家にいたモモは一歩間に合わず、出産に立ち会うことができなかった。


杏が出てきて「ふみぃぃぃ、ふみぃぃぃ」と泣いて、へその緒がついたまま

私のおなかの上に乗っかったちょうどそのタイミングで、桃が部屋に入ってきた。


「桃、おいでおいで。ママ、桃のこと、ずっと待ってたんだよ。

 ソラマメくんが出てきたから、いいこいいこしてごらん」 


と声をかけると、桃はものすごい硬直した真顔で、私の隣にいた大悟の膝に座った。




船乗り日記



桃が部屋に入ってきたときの顔といったら。

「ピンク色の小さな生きものが、ママのおなかに乗っかっている。なにこれ、誰ですか?」という感じ。



近くで桃の真顔を見た瞬間、出産直後のふわふわっとした気持ちが、キュッと引き締まった。

その前の週に参加した母親学級で、「下の子に対して上の子が抱くヤキモチって

どのくらいのものですか?」という質問に対して、先生がこう答えていたのを思い出したのだ。



「そうねえ、夫が家に愛人を連れ込んで、自分の服を着せているのを見たような、そんな気持ち?」



って、え~っ!!そんな大変な気持ちになっちゃうわけ!? 

とそのときも軽くビックリしたけど、部屋に入ってきた時の桃は、まさにそんな顔をしていた。




船乗り日記




大悟と一緒に杏の小さな手を触ってみてからは、

「いやはっ!」とすごくうれしそうな顔に急変。


「あかちゃん、ちいっちゃいね~」

「ソラマメくんは、ママのおなかから出てきたの?」

と確認しながら、部屋を出たり入ったり、大はしゃぎだった。


入院中、「おはよございまーつ!」と大きな声が助産院の玄関に響くと思ったらいつもモモで、

部屋に入ってくるなり「ソラマメくんは?!」と聞き、杏を踏みそうな勢いで走ってくると、

「ももちゃん、んーまっ!ちてくれるの」と濃厚なキス。


何度も何度も「んーまっ!」を繰り返して、しまいには妹かわいさがあまってペロペロなめていた。




船乗り日記




そのくらい好き、なのに、

その杏がゆえに自分の好きなときにママを呼べないとわかると、それはそれでものすごく嫌。


「マーマ、こっちにおいで」に私が応じられず、

「ちょっと待ってね、今杏ちゃんおっぱいだから」なんて言うと、むすっとして近づいてきて、

思いっきり 「ペチ!」 と上から杏のおでこを平手打ちする。


「モモ!杏ちゃん小さいんだから、ペチしないで、ヨシヨシするんでしょ」

と真顔で言うのだけど、何度でも繰り返そうとする。

2度目3度目になれば私も声を少し大きくして「モモ!ママ、怒るよ」と言うけれど、

「いいんですよ~だ」なんて言って、うつ伏せしてすねる。


まったく悪びれず、杏に「あっかんべー」をしたりもする。




船乗り日記



退院2日目、初めて3人で寝た夜は、杏がなかなか寝つけなくて、

一緒に本を読んでほしかったり、一緒に歯を磨きたかったりしているモモをしばらく待たせていた。


最初は1人遊びをしたり、ゴロゴロしたりして待っていたモモが、しばらくすると

「やあ!ぼくと、ねばーらんどにいこうよ!」と言って近づいてきた。

肩から、お気に入りのかばんを下げている。


「ちょっと待ってね、杏ちゃんが寝たら、ママも一緒に連れてってね」というと

突然、「いやあだっ!」と言うなり、杏のおでこをペチ!っとやり、

さらに杏の耳元で「わー!わー!わー!わー!」と大声コールの嫌がらせ。

暗く静かにしていた部屋のテレビをつけ、わざと音をたてて上下にジャンプする。


「モモ。」

と私が怖い顔をすると、今度はリビングに走っていって、

昼間に指輪づくりで遊んでいたビーズの箱を床にたたきつけてひっくりかえす。

たくさんのビーズがバラバラバラバラ・・・ と床中に広がる。


「モモ!そんなことしないの」

と言うと、今度は仕事中だった妹ののんちゃんに向かって「きょうはもうおちまい!やめなさい!」

と私の声音を真似して強い声で怒鳴り、作業中のパソコンの画面をガチャガチャガチャ!とめちゃくちゃに触る。


「モモ!どうしてみんなの嫌なことばっかりするの!」

と大きな声でしかりつけながら、また結局床にうつぶせになっている桃の背中を見て、

私はものすごく複雑な気持ちになる。




船乗り日記




杏が産まれてからは、杏が愛おしいぶんだけ、桃が余計に愛おしく、桃の気持ちが気になってしかたがない。

2歳半の桃は、まだ感情を隠したりコントロールできるような年じゃない。
「杏ちゃんだいすき!」と「ママをとらないで」の狭間で揺れてるのが手に取るようにわかる。



やっと杏が寝た後で、暗くした部屋で桃を抱きよせて

「じゃあ今度は桃の好きな歌、歌いながら一緒に寝ようね」と声をかけて一緒に歌いはじめた。


すっかりゴキゲンになった桃と一緒に歌いながら、

「少し前までは、仕事以外の全部の時間を桃だけに使ってあげられていたのに。

 桃も私も、いつも笑ってばっかりだったのに」という思いが極まって、ボロボロ泣けてきた。


鼻が詰まって、声が震えて、「ルージュの伝言」がうまく歌えなくなると

「ママ、どうちたの?」と桃に聞かれた。「なみだがでちゃってるんじゃない?」


「ママね、杏ちゃんが大好きなの。桃のこととおんなじくらい。
 だけど、桃といっぱい一緒にいられなくなっちゃったから、ちょっと悲しくなっちゃったの」

と言ったら、わかったような顔で「ふうん」と一言。


「ねえ。ママはね、桃がだーいすきなんだよ」ともう一度言うと、桃は嬉しそうに、私の顔を覗き込んだ。

「んふふ。ももちゃんは、ママ、だいつきじゃなーいけど!」とあまのじゃくを発揮しながら、

これ以上できないくらいに頬を寄せて、さらにぎゅうっと近くに来て、「んーまっ!」。


「じゃ、もいっかい、まじょのたっきゅうびん、うたおっか」と、すごくいい笑顔で言った。


その夜は、最後の1曲を歌い終えたら、桃が自分で私から離れ、自分で布団をかぶり、3分で寝ていた。


昨日の夜までは、杏に添い寝してオッパイをあげる私の背中に

全身でからみついていないと眠れなかったのに。



その翌日、お休みだった火曜日の夜は、大悟が桃を鎌倉の実家に連れ出してくれた。


私の里帰り期間中、桃が一番移動が多い。

横浜の助産院に通院したり、戸塚に来たり、鎌倉に行ったり、パパと一緒におでかけしたり。

きっと落ち着かないんだろうなと思いながらも、そのときそのときにみんなで考える最善をやってみている。


昨日の場合、

私の母が仕事で不在になる水曜日、公園にも連れて行ってもらえない桃が

私と杏と3人で1日中家にいたら、きっとイライラを募らせるだろうという配慮で、

思い切り遊ばせてくれる鎌倉のおばあちゃん宅に1泊2日のお泊りに出かけたのだ。


夜、実家から、大悟と手をつないででかけていく桃。

「桃、そのこちゃんと海で楽しく遊んでおいで。それで、明日また、ママと遊ぼうね」

と声をかけてギューっとすると、あっさり「はい。じゃね、バイバーイ」と言って、歩き出した。


でも、5歩進み、パパと手をつないで歩く後ろ姿から、こちらを振り向かないまま一言。




「ももちゃん、ママがいて、とてもうれちかったの」



・・・嬉しくて、さみしい。

子どもとのやりとりは、ことばにならない。


まだ安定しない産後のホルモンバランスのせいもあるのだろうけど、そのあと30分くらい、また泣いた。




桃はどんどん、大人になる。

だから、私も、きっとまだまだ、大人になれる。


行き場がなくなるくらいにたくさんの愛があるというのは、

それはそれで大変なことなんだなあと思う、今日この頃でした。






November 01, 2009

杏、誕生

テーマ:家族のはなし

船乗り日記



はじめまして。


伊藤杏(あん)です。




10月29日木曜日、晴れ。


パパもママも、予定日より遅く産まれるんじゃないかと思っていたみたいだけど、

とってもいい天気だったから、私、早く出てきたくなっちゃったの。


ママのおなかに来て、38週6日目で産まれてきました。





船乗り日記



ソラマメくんは、きみだったのか!

と家族みんなを感動させて、産まれてからもしばらくみんなに「ソラマメくん」と呼ばれ続けた杏ちゃん。


桃は迷わず「そらまめくーん!」と嬉しそうだし、

顔もまんまるで、あまりに「ソラマメくん」がピッタリな赤ちゃんなので

「大悟、このままじゃ本当にソラマメくんになっちゃうよ」と、産まれて2日後に命名しました。




杏(あん)。




船乗り日記




2920グラム、大きく産まれたお姉ちゃんの桃と比べたら、ほぼ400グラムも小さな赤ちゃん。

赤ちゃんのときの桃と似ている顔だけど、表情も声も桃より小さく柔らかく、ちょっと下がり眉で、

すごく桃の「妹分」っぽい。


候補の名前がいくつかあった中でも、桃とずっと仲良しでいられますようにと

春に赤紫色の花を咲かせる落葉樹、別名で「唐桃」とも呼ばれる「杏(あん)」に決めた。


桃の名前はもともとミヒャエル・エンデの「MOMO」に由来しているのだから、

きっと将来、杏にも「私のお話は?」と聞かれるはず。そしたらどうしよう。

赤毛のアンを紹介するか、アンネ・フランクの話をするか・・・ 

「後づけだけどね」、と笑いながら。


なんにせよ、あったかい色を思い浮かべることができる、自然の中にあるものの名前がよかった。

「杏(あん)」は響きもやさしいし、桃ともずっと仲良くできそう。



逗子の畑の桃の木のそばに、杏子の木も植えてもらえるよう、おとうさんにお願いしよう。





船乗り日記



Welcome to the wonderful new world、杏ちゃん。


「み、み、みぃ」っていう、まだ子猫みたいにやわらかい泣き声。

まぶしそうにこちらを見上げる、くもりのない透き通った黒い目。

ちゃーんときれいに小さな爪がついてる細くて小さな手足。


それに、その杏ちゃんに触れて、嬉しくて嬉しくてじっとしていられないお姉ちゃんの桃の様子。




どれもとってもいとおしくて、ああ、生きてるっていいなあと思った。

新しい命が、家族にたくさんの愛を運んできてくれた。



ママの私は、みんなの幸せを守るために、またこれから頑張らなくちゃ!




October 28, 2009

「親子で船旅」日記のディレクトリ

テーマ:家族で船旅


船乗り日記 船乗り日記 船乗り日記

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2009年4月、おなかにいた胎生4か月の杏と、2歳になったばかりの桃と、

親子3人で地球一周の船旅に参加してきました。


そのときの記録がバラバラしていたので、ディレクトリを作ってみました。


以下、「忘れないうちに」と寄港地を中心にレポートをのこしましたが、

実はまだ船内生活の様子や水先案内人の講演録、ニューヨークの日記など、

書いていないことだらけです。ブログには書ききれないほどたくさんの思い出と学びのある旅でした。

今後も、時間をみつけて記録を残したいと思っています。




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▼ピースボート第66回「地球一周の船旅」、親子3人参加の記録


「親子3人地球一周より、ただいま帰国」
http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10295166484.html

「子どもの家マジック」
http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10259617304.html

「平和は子どもからはじまる(深津高子さん講演録1)」
http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10300453671.html

「パレスチナに友達がいるということ」
http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10306904808.html

「アテネで訪ねる4000年の歴史とモンテッソーリの夢」
http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10307053318.html

「スペインの港町・マラガの休日」
http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10309838677.html

「フィンランドで北欧デザイン満喫」
http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10336479059.html

「世界一幸せな国、デンマーク」
http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10336479546.html

「スウェーデンで街作りの未来予想図、発見」
http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10336540691.html


「アイスランドから世界が変わる」

http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10352121918.html


「アンドリ・スナイル・マグナソンという大人①」

http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10357584585.html


「アンドリ・スナイル・マグナソンという大人②」

http://ameblo.jp/sunday0106/entry-10369006181.html



船乗り日記

親子で旅ができる「ピースボート子どもの家」プログラムは、今後も年に1回開催する予定です。

次回は2009年4月に出港する第69回「地球一周の船旅」 洋上にて開催します

前回と同じ、北欧と南米が魅力の航路です。


子連れも大歓迎の説明会も毎月1回開催していて、来月末には船内見学会も開催します。

関心のある方は、頼りになる同僚たちまで、いつでもお問い合わせください。

(私はしばらく育児休暇ですが、69回クルーズにはどこかで一部乗船したいと思っています!)

詳しい情報、お問い合わせ、資料請求は、コチラ まで。





October 22, 2009

出産の痛みと恍惚

テーマ:東京徒然日記



予定日を2週間後に控えた私に、オーストラリアの友達がこんな映像を送ってくれた。


まず、


「出産の痛みに、男は耐えられるか?!」


をテストした、バラエティ番組。



http://www.youtube.com/watch?v=6AdFdmE9A84

その名のとおり本当にしょうもない企画なんだけど、

なんとなく見はじめたら最後が気になって10分間見続けてしまった。


男性が、筋肉を収縮させる機械をおなかにつけて、

陣痛とまったく同じ感覚で筋肉を収縮させることで痛みを発生させて、それに耐えられるかテストしたんだって。

初産の場合、陣痛が10分間隔になってから赤ちゃんが出てくるまで12時間かかるのが平均的ということで、

そのペースのお産に痛みの間隔と強度をあわせていた。


10分間隔の弱めの陣痛からはじめて、だんだん間隔を狭めていくんだけど・・・。 


この人、最初の3時間でもうギブアップしてた。


「ほとんどの女性がこのあと残り9時間も、もっと強い痛みに耐えているなんて信じがたい!」と言って、

初産で双子を産んだ自分の奥さんに感謝すると同時に、自分が男であることにも感謝してた。


なんなんだ。






それと、もうひとつ。


「出産時に、オーガズムを感じることは可能?!」


かどうかを取材したニュース番組。



http://www.youtube.com/watch?v=H_0FLuu3VmY&NR=1



こっちはアメリカの番組で、バラエティではなく、なんとれっきとしたABCニュース。8分間の映像です。


『オーガズミック・バース』というドキュメンタリーを作ったデボラさんによると、

「出産は痛みではなく、エクスタシー体験となり得る」んだって。


今のところ科学的根拠はまったくないけれど、

アメリカで自然分娩を手掛けるある助産士さんの経験では、

自分の関わったお産の20%の妊婦さんは出産時にオーガズム体験をしているとか。


「痛み止めや促進剤を使って、恐怖の中、病院の固いベッドで産もうとするから痛みを感じるのであって、

 自分で選んだロマンティックな環境で、自分のペースで出産できれば、

 痛みもセンセーションに変えることができる」



・・・って、嘘だー!!! ぜったい、嘘だー!!!



私の周りの妊婦さんたちは、かなりの割合で助産院や自宅での「自然分娩」をしている。

みんな促進剤も、痛み止めも使わずに、自分のペースでお産しているけれど、そんな話、聞いたことない!!


私も一応、「自然分娩」を選んで、自分でいいと思う助産院で桃を出産 した。今回も同じ。

でも、だからって、痛みを心地よさに変えるなんて、どうやったらいいのか見当もつかない。


産んだあとのことなら、赤ちゃんに会えて嬉しいという気持ちの他に、

世界一高い山の登頂にでも成功したような、なにかすごく爽快な感覚もあるのは間違いないけれど。


そのこと?




こちらのほうは、誰か経験者がいたら、ぜひどうしたらいいのか、教えてください。


出産2回目でも、やっぱりあの痛みは怖いと思ってしまう、痛みにはとても弱い私でした。






October 19, 2009

ヤキモチ桃と、切ない私

テーマ:家族のはなし

アロハでーす。

先週から産休に入り、ようやくきちんとおなかの赤ちゃんと向き合える体勢をとりつつある愛です。


ちょっとボーっとしているとはいえ、ヘンな気持ちのアップダウンもとくにないままに、

最後まで淡々と仕事をして(まだいくつか終わってないけど)、楽しく日々を過ごしています。



あっという間に9か月が過ぎて、気がついたら先週金曜日で妊娠37週目(=いつ生まれてもおかしくない時期!)

を迎えてしまいました。一人目のモモのときとは、すごい違い。ものすごい余裕。


土曜日には、乳がん啓発のピンクリボンキャンペーンのイベント、「Run for the Cure 2009」に行ってきたりして。

皇居まわりを10km走るチャリティ・ランに、大悟とBENが出ることになっていたのだけど、

「5kmウォーク」の部門があるから出よう!と妊婦仲間のJOHに誘ってもらったもの。



船乗り日記   船乗り日記
桃、BENとJOHの友人のお子さん、5歳年上の優しいジャックに完全に惚れてました。「ジャックはどこ?」と夢中。




大悟が10km走っているあいだ、

私は妊婦の友達・里香&JOHと、モモ(ベビーカーでガン寝)も一緒にガシガシ歩いてきた。


5kmくらい普段から歩いている気がするけれど、信号待ちも休憩もなく歩くと、それなりの運動だった。

臨月の妊婦が張り切りすぎて、その結果として陣痛がはじまったらそれはそれで面白いかな・・・

と思っていたのだけど、さすがにこのくらいじゃあ、まだお腹にとどまっていたい様子。



私は、大悟がハマったトレイルランニングの話を聞いては、

「自然の中を走る」というスポーツ強い憧れを感じる一方で、ロードを走ることにはあまり興味がなかった。

少し前から「皇居ランナー」って流行ってるけど、東京で大きな車通りの横を走ってもなあ・・・ と思っていた。


だけど、人気の理由が、今回初めてわかった気がした。

都心でありながら、皇居の緑がすごーく気持ちいい。一度も信号に止められることなく走り続けられる。

1周5kmというわかりやすさも魅力なのかもしれない。


あと、友達と誘い合わせて毎週走る女子には「走ったあとの赤坂ランチ」も楽しみなんだろうなあと。


いつも自然の中を走れたらそれがいちばんだけど、アスファルトを走るのもそれはそれで爽快なんだなと

自由に走れる人たちをうらやましく思った。私も、次の授乳期がちょっと落ち着いたら走りはじめよう。




船乗り日記




37週目のここにきてようやく、仕事で何度もキャンセルしてしまった母親学級にも通いなおしている。

忘れかけていた出産のイメージも着々と取り戻しつつ、予定日あたりの満月もチェックして、

毎日それなりに散歩もして、里帰りの荷づくりもはじめた。



といっても、やっぱり1人目のときとはずいぶんいろいろと違う。



モモが生まれる前は、この時期、頑張って「よき妻・よき母宣言」をしようとしていたように思う。


でも今回はどちらかというと、それよりも

「赤ちゃんが生まれても、私は遊びに行くのをあきらめないのだ!」という決意表明も新たに、

車輪が大きくて、砂浜や砂利道がOKなアウトドア仕様のベビーバギーも買ったりして

(というか、両親に買っていただいたりして)、ウキウキと4人家族体制に備えている。




船乗り日記
これからベビーカー購入を考えている海沿いにお住まいのママたち!

砂浜のお散歩が絶対OKなアウトドア系ベビーカーの中で一番コンパクトなのはたぶんコレ、NZ産の「Mountain Buggy」だよ。





新しいベビーカーを見て、


「いやっはー!あたらちいベビーカーだ!かっこいいね!」


と喜んでいるモモ。 まずい!と思った私。


だってモモ、これを完全に自分のだと思ってしまったようで、

このままじゃ、赤ちゃんが生まれてこれに乗せたら「これはモモちゃんのだから~!」とかいって、

赤ちゃんを押しのけて怒るに違いないと予感した。


「これは~のものです」みたいな所有格を教えるなんて好きじゃないけど、

赤ちゃんへの危害防止のためには先手を打たなければと思い、


「桃、これはソラマメくんのなんだよ」


「・・・?」


「ソラマメくん、もう少しで出てくるでしょう?」


「うん」


「桃が生まれたときは、たいぎーちゃんに茶色のベビーカーを買ってもらったでしょ?」


「うん」


「今度はソラマメくんに、ひろくんがこれを買ってくれるんだって。

 桃、これに乗りたかったら、ソラマメくんに "かーしーてー" って言って、貸してもらおうね。」と話してみると、


「ふーん」 と、わりとあっさりしている。


「これ、赤ちゃんのだから?」 と聞いたかと思うと、おもむろに自分のワンちゃんを出してきて、


「ワンちゃん、ももちゃんが、ベビーカーに乗せてあげるからね」 とお姉ちゃんごっこをはじめた。


「あのね、こうやって、リュックのときみたいにベルトするんだよ。

 ももちゃんが、パチッて、ちてあげるからね。 ・・・あ、ちょっとまっててね」


何をするかと思ったら、

「ワンちゃん、もうねむいんでちょ。ももちゃん、おちゃのんでから、いっちょにねんね、ちてあげるから」


って、それ、いつもの私のセリフ~。


桃、わざわざお茶を飲む「フリ」をしてから、ワンちゃんの寝かしつけにとりかかりました。


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そのあとは、エルモにも同じことを!!


「エルモ、このベルト、リュックみたいにするんだよ。あたらちいベビーカーだからね」



船乗り日記



おっ、いいじゃん。

大丈夫かな?桃も、いいお姉ちゃんになるかな?


そう思ったも束の間、「こんどはうさぎさんね!」と言って、うさぎさんをベビーカーに乗せるために

乗っていたエルモを腕からひっぱり出し、床にたたきつける。


・・・うーむ。 どうだろう。




船乗り日記



その夜、お風呂に入っていた時のこと。


私のまんまるのおなかを触りながら


「ソラマメくーん、いつ出てくるのー?もうすぐー?」 と話しかけたあと、


「ママ、ソラマメくんのあたらちいベビーカー、ももちゃんも借りていいの?」 と聞いてきた。


「もちろんいいよ。桃も、ソラマメくんに、絵本とか、おもちゃとか、かしてあげようね」 と言うと、ちょっと嬉しそう。

もう少し考えてから、また問答がはじまる。


「ママのおっぱいは、ソラマメくんがのむの?」 


「そうだよ」


「そうしたら、ぎゅうにゅうがでてくるの?」


「そうだよ、ソラマメくんがのむと、ミルクが出てくるんだよ」


「おいちいの?」


「おいしいよ~。桃も、赤ちゃんのときに飲んでたでしょう。覚えてる?」


「・・・モモちゃんは、もう、ママのおっぱい、のまないの?おねえちゃんだから?」 


「そうだねえ、桃はもう、コップで牛乳、飲めるもんねえ」 というと、

それには答えず、ちょっとクネクネしながら「抱っこ」を要求。


しばらく、ぎゅーっと抱っこで湯船につかっていた。



普段は抱っこをせがむほうじゃないし、それほど甘えん坊でもないはずなんだけど、

ここ数日、抱っこの回数も、イヤイヤの回数も、右肩上がりに増えている気がする。




船乗り日記
先々週、友達のケンと雅恵に赤ちゃんが生まれた。コアちゃん。生後2週間。(写真左は友達の倫子)

「かわいいねえ、ちっちゃいねえ」「ももちゃんが抱っこちてくれるの!」と、桃はもう、触りたくて触りたくてしょうがない。





我が家にベビーカーがやってきた日の夜中、ヤキモチ桃のピークを見た気がした。


夜、桃がうなされてるなんて記憶にないくらい珍しいことなのだけど、


「いやあああだあああーっ!」 と大きな声を出して、うなされていた。


ビックリした大悟が


「桃、大丈夫だよ、こっちにおいで」と私たちの間に抱き寄せると、眠ったまま、

「だめだよ、ももちゃんのだからあーっ!」


と足をバタバタさせて騒いでいた。



あの日は、そういえば寝る前にも、

ちょっと前に好きだったけど、しばらく見ていなかった絵本も引っ張りだしてきたんだった。



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     なっちゃんの家に、赤ちゃんがやってきました。

     なっちゃんはとってもうれしい反面、赤ちゃんを抱っこしているママと手をつなげなかったり、

     牛乳いれて、パジャマを着せて、とお願いするのを我慢しなくちゃいけなかったり、

     必死で頑張ってお姉ちゃんになろうとしています。でも、ねむくなっちゃうときくらいは、

     なっちゃんも「ちょっとだけ」ママに抱っこしてほしくて・・・



「ちょっとだけ」。

シンプルなことばと絵で、語りかけてくる小さい子向けの絵本なんだけど、

2人目を迎えようとしているママには涙なしには読めない秀作。


それを、「これ、よむの」と久しぶりに引っぱり出してきて、私の膝に座るモモ。


「なっちゃんち、あかちゃんがきたね。ももちゃんといっちょだね」

「なっちゃん、じぶんでぎゅうにゅういれたら、こぼちちゃったね」


とコメントしながら話を聞いていた。

そして、何度も読んだはずなのに、やっぱり最後で泣いてしまう私の顔を、面白そうに振り返り、

「もいっかい、よんで」。 


言われるがままに、3回読みましたとも。




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「わんちゃん、こうちてるね」 とウィンクを真似。いつの間にか、ちゃんと片目をつぶれるようになってました。




小さなモモは確実に、なにかを感じ取りはじめている。


甘えん坊の頻度も「いやいや」の数も確かに増えているのだけど、

それと同じ回数だけ、モモは本気で私のおなかに話しかけている。


もうすぐ出てくる赤ちゃんのことを、我が家で一番ちゃんと認識しようと努力しているのは、

実は大悟でも私でもなく、モモなのかもしれない。


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近所のスーパー、オリンピックの屋上駐車場。 警備員さんが出てきて退散するまで、ノリノリでスケートボードの練習をしていたモモ。

腹ばいになって「パドリング」していたのには、超ウケた。



そういえば。


先週の検診でようやく、「ソラマメくん」が女の子だということが判明しました。

モモとは、姉妹になります。


男の子である可能性を捨てられずに、女の子の名前を考えていなかった大悟は、

今になってお花と植物の図鑑、それに広辞苑を見たりしながら、いい名前を必死に考え中です。



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ソラマメくん、安心して出てきてね。


お姉ちゃんのモモちゃんは、きっとソラマメくんが大好きなんだよ。

ふたりはきっと、人生ずーっと仲良しのお姉ちゃんと妹になるって、ママは思ってるよ。



2児の母って、みんなこんな風にひとりめが気になってしまうもの?

桃の複雑な心境を垣間見るにつけ、いまから少し、きゅんと切ない私でした。




船乗り日記




October 16, 2009

畑と海と山、モモ感動の秋

テーマ:家族のはなし



やっほう! みんな、おひさ! 


モモでーす。わたし、10月で2歳5か月になりました。




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おうたもますます上手にうたえるしー、ご飯もモリモリ食べてるよ!


最近得意なのは、「チェっチェっこり、チェッコリ~♪」って歌いながらお尻フリフリすること。

運動会でおにいちゃんとおねえちゃんのクラスの子たちが踊ってたんだよ。

なんでも真似できるし、替え歌もつくっちゃうんだよ~。



今はね、白雪姫の小人さんたちが歌う、「ハイホー」もだいすき。


え?どのくらい好きかって?

ママが「お風呂入ろう」って言って、最初いやだなあって思って無視してレゴで遊んでても、ママに


「そろそろお風呂入ろう、ハイ・ホーーーーーゥ」


って声をかけられちゃうと、なんだかお尻がむずむずして、

思わずモモも振り向いて、「ハイ、ホーーーーゥ」ってノっちゃうの。


それで二人でそのまま、

「ハイホー、ハイホー、おっふーろが、すっきー♪」

って口笛ふきながら行進して、おようふく脱いで、気づいたらお風呂の中にいるわけ。


そのくらい好きなの。ハイホー。




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え?ほかに最近すきなこと?

いちばんだいすきなのはね、パパとデートすること。


井の頭公園のどうぶつえんが、だいすきなの。

駅前のパン屋さんでサンドイッチ買って、リス園に行く前にパパと一緒に食べるんだよ。


ここのリス園は、放し飼いのリスさんたちが走り回っているところに入って一緒に遊べるから、

すっごく楽しいんだよ。ちょっと前まで上野動物園にいた象の花子おばあちゃんもいるし、

楽しそうなお猿のパークもあるし、都内ではおすすめのお手軽おでかけスポットだよ。




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どうぶつえんのほかにはね、

たいぎーちゃん(大義おじいちゃんのことをモモはそう呼ぶ)の畑に行くのが好きなの。




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逗子のたいぎーちゃんの畑、おおっきいんだよ。

秘密の納屋もあるし、虫さんもいるし、なんでも採れるし、楽しいから、だいすきなの。



   
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サツマイモもごろごろ掘れたし、

たまねぎとじゃがいも、それにニンジンも、秘密の納屋にたくさんあるよ。




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この間遊びにいったときは、

おいも、いんげん、シソ、とうがらし、トマト、おなす、みょうが・・・ 桃もたくさん野菜をとってきたの。




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モモはね、採るのより食べるのが好きだけど。

とくにトマトはね、採ったらすぐ、おくちにいれちゃうし。ほらね。





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あとはね、虫さんを探すのもすきだよ。こわいから触らないけど。




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ナメクジとかダンゴムシとか、バッタとか、いつもモモがみつけて、ママに「さわってごらん」って言うの。




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モモが好きなもの・・・。


いつのまにか、その幅が広がりすぎて、記録しきれなくなっているけれど、

親の思惑どおり、「海」もちゃんと好きなもののひとつになっている。




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最近は、金曜日になって、保育園からその週に使ったお昼寝用の布団カバーを受け取ると、

どうやら次の日がお休みらしいとわかるようになった。


「パパとママ、あした、おしごと、ないのー?」 と嬉しそうに言うので、


「そうだよ、明日もあさってもお休みだよ。なにして遊ぼうか」 と聞くと、


「ももちゃん、海がいい!」


この夏、暑すぎて、蚊も多すぎて、どうにもこうにも公園の砂場遊びにつきあいきれなかくなった私たちは、

毎週末のように桃と一緒に鎌倉の実家に戻り、海水浴にでかけていた。


10月に入って、さすがに水着で海に入るわけにはいかないことがわかっても

パパのサーフィンにつきあって、浜辺で貝を集めたり、砂のプリンやさんをひらいてみたりするのが大好き。




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とにかく外遊びが好きで好きで好きで好きで、お休みの日には家に2時間とじっとしていられない。

私たちがモタモタしたくしていると、首から水筒をさげたモモが 「それでは、いこーう!」

玄関で靴を履いて待機している。



といっても、本当は桃は近所の公園で砂遊びをするだけで十分楽しそうなんだけど、

親の私たちだって遊びたいから、どうも連れまわしてしまう。


先週は、少し雪の帽子をかぶりつつある富士山に行ってきた。



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車から見えてきた富士山を指さして、

「ほら、モモ、あれが富士山だよ。おおっきいね。ニッポンイチなんだよ」と言うと、

何度か「どこにいるの?」「どのおやま?」と確認したあとで、


「ももちゃん、ふじさん、ぎゅーってしたい」


と、わかっているんだか、なんなんだか。


ここでモモ、人生初の野フェスも体験。

キャンプする人がたくさんいながら、比較的ノンビリした雰囲気の野フェスという噂の「朝霧JAM」へ。




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桃も、「Special Others」の音楽にはノリノリでダンスしていたし、それよりなにより、

外でキャンプとお料理、それが子どもにはもう、格別に楽しいんだよね。


卵はカラごと割りいれてくれるわ、アボカドは切りすぎてみじん切り風になるわ、

アツアツのバーナーを触ってみたくてしょうがないわでもう私と大悟はテンヤワンヤですが、

桃は太陽の下で作ったサンドイッチに大満足。


「みんなでたべると、おいちい~ね」とニコニコで、苦手なほうれん草入りもバクバク食べてました。




船乗り日記



2歳5カ月の女の子ともなると、完全に会話が成り立つようになるし、

目の前の状況を見て、先を想像したり、相手のことを(少しは)考えられるようにもなってくるみたい。



昨日、びっくりするようなことがあった。


冒頭にも書いたとおり、桃は今ディズニーのCDにハマっている。

9月の5連休で、渋滞を覚悟で遠出したときの車用に買った、ディズニーBESTのCD。


「これはね、私もお城に行きたいな~と思ってるシンデレラを、魔法使いのおばあちゃんが手伝ってくれたの。

 ビビデバビデブー!で、カボチャがきれいな馬車になるんだよ」


「小人さん、お山の宝石掘りのお仕事が終わって、これからおうちに帰るんだよ」


「ジャスミンとアラジンは、空飛ぶ絨毯に乗って、空をお散歩してるんだよ」


という感じで、どの曲も、背景のストーリーを語り聞かせながら聞いていた。




シンデレラと白雪姫は大悟の実家に絵本があるのだけど、

「アラジン」については絵本もなく、桃はそのストーリーを私の話の中でしか知らなかった。

絵が思い浮かばないのもつまんないかな~と思い、昨日、ふと思いついて、Youtubeで予告編を見せてみた。


ほんの3分くらいのトレーラー を見せてみて、びっくり。


見終わった瞬間、モモが下くちびるを突き出して、今にも泣きそうな感極まった様子で


「じゃすみん、あらじんがいて、よかったねえ!」


と言ったのだ。


え、なに、今の。 桃、感動してるの? と思い、念のために3分の映像をもう一度見せてみると、

2度目もまったく同じように眉をハの字に寄せ、下くちびるを突き出してフルフルさせながら大きな声で、


「じゃすみん、あらじんがいて、よかったねえ!!」


と言ったかと思うと、ウワアアアアアアン、と大きな声をあげて泣きだした。

口の形が完全に逆三角形になるくらい、激しく感極まっている。


あまりのことにびっくりして、

「モモ、どうしちゃったの、こわかったの?」とも聞いてみたのだけど、首をぶんぶん横に振る。


「・・・モモ、ジャスミンとアラジンが最後ニコニコになって、うれしかったの?」と聞くと、

泣き顔でヒックヒック言いながら、小さな声で、「うん」。「ももちゃん、そのあと、うれしくなっちゃったの」。




信じられない!

2歳半の子どもが、「感動泣き」できるなんて!




芸術の秋です。


作品はたかが「アラジン」ではあるのだけど、されど「アラジン」。

娘の「感動する心」に感動して、私も大悟も涙しました。 


ほんと、親バカだねえ。





October 10, 2009

SPUR、Mammothに掲載されました

テーマ:お仕事のはなし


産休に入り、パソコンとむきあうのが億劫になり、報告がすいぶん遅くなりました。



今月号の「マンモス」で、

ピースボートと「子どもの家」プログラムのことを紹介してもらいました。


ママとキッズのための雑誌「マンモス」は、

旅行誌「Paper Sky」も発行しているニーハイメディアが出している季刊誌で、

いつもすごく丁寧に子どもにとって心地いいものを提案しています。


今回は「子どもと平和特集」で、星川淳さんやYaeさん、バンダナ・シヴァさんなど、

たーくさんの素敵な人たちと一緒に私もインタビューしてもらいました。



船乗り日記



船乗り日記



そして今月は、(先月号にひきつづき)

「LEE」でも大橋マキちゃんがピースボートと「子どもの家」のことを話してくれています。



それに、なんとなんと、今月はさらに。

ハイファッション誌の「SPUR」にも登場してます、「ピースボート子どもの家」。



船乗り日記



今やブルガリもチャリティ・リングで売り上げを伸ばす時代。


なんだか、「社会貢献」というのは最近は毎月どの雑誌でも目にすることばになっている。

シュプールでは、今月、「私の社会貢献」特集を組んで、その中で

世界で活躍するモデルの富永愛ちゃんを取り上げたのでした。


富永愛ちゃんは、自分で関心をもって取り組んでいる森林保護の活動や

着物リバイバルプロジェクトと並んで、この夏に4歳になる息子のあきつぐくんと一緒に

ピースボートに乗って訪れた場所や学んだ経験を、写真つきでドーンと語ってくれています。


ピースボートの船内企画で、キャットウォークを披露してくれたくらいノリのいい彼女のトークは

貧困や紛争、環境問題を語る他の大御所のゲストたちの講座よりも大入りの満席でした。

つまりきっと、ふつうの目線で語る「社会貢献」が、今とっても旬なんですね。


雑誌でいえば、フェアトレードの People Tree がハイファッションの雑誌で紹介されるのはしょっちゅうだし、

今月号の The GINZA には greenz で借り上げた森の家が、広美 のライフスタイルとともに紹介されているとか。

私もまだ見ていないけど。



環境も、平和も、確実に 「かっこいい」 こととして紹介されはじめている感じです。

社会貢献も、NGO活動も、一握りのマイノリティが携わる特殊なことではなくなりつつあるんですね。

ふつうの人も、学生も、モデルさんも、企業も、みんながちょっとだけ、できる範囲で社会貢献。


いや、本当、

20世紀の高度経済成長期に、一部の先進国でちょっとだけ方向性がズレていた時代があったというだけで、

本来、大人であるからにはなんらかの形で社会に貢献をしたいというのがヒトの本能のなせる業なんだね。



そういう時代がきているのを、とても心地よく感じる今日この頃です。








October 06, 2009

アンドリ・スナイル・マグナソンという大人②

テーマ:家族で船旅


前回の日記「アンドリ・スナイル・マグナソンという大人①」 の続きです。





船乗り日記

レイキャビックの目抜き通り。カラフルな外装のオーガニックカフェ。

Photo: Mitsutoshi Nakamura





アンドリから受けたインスピレーションはまだまだたくさんある。

彼がアイスランド最大のフランチャイズ・スーパーマーケット、BONUSについて書いた詩は秀逸だった。



「なぜBONUSについて詩を書いたかって?

 アイスランドで詩の文化が危機に瀕していたからだ。

 メディアは、アイスランドではもう、詩も本も売れないと嘆いていた。

 僕の知っている詩人たちは、出版業界や消費社会の批判をしていた。


 僕はそれに、詩の世界のルールを打ち破るかたちのジョークで応えた。

 繊細な心に訴える美しい宝物としてではなく、消費されるべき商品としての詩を作ったんだ。

 日々買い物する人のための、チープな詩だよ。それが、狙い通り、市場を席巻した。

 そのうち、BONUSが壮丁をほどこして、スーパーのレジ横でも売り出したいと言いはじめた。

 大安売りの3ドル99セントでね。


 BONUSの詩は、ダンテにインスピレーションを受けて、BONUSを神話的に歩いてみたものだ。

 Paradiso、天国であるフルーツ売り場からはじめて、Inferno、地獄の肉売り場を歩き、

 最後は Purgatorio、煉獄のクリーニング売り場。


 このジョークが、アイスランドでベストセラーになった。

 1996年、一番良く売れた小説よりも、この詩のほうが売れたんだ。

 完売して、最近、中身の詩を33%増やして増刷した。

 そう、『BONUSポエトリー、33%増量!』って感じでね。 ははは」




船乗り日記



そう面白そうに話すアンドリが読み上げた詩を聞いた。

アンドリは「消費財のジョークだった」なんていうけれど、クスっと笑いながらも、ドキッとする内容だ。


一部、私の勝手な訳をつけてここに紹介したい。 (英文のみだけど、全文はコチラ からどうぞ)



Gathering


Man's primal instinct

was not the hunting instinct

in ancient times

before man had spears and weapons

he roamed the prairies

and he was gathering!

he was gathering roots

and he was gathering fruits

and eggs and nuts

and selfdead animals


I

the modern man

I can feel how the primal man breaks forth

when I race with the cart

and I gather and gather and gather...



採集


古代、

人類の野生の本能は

狩猟ではなかった

槍や武器を持ち

平原を吠え歩く前のヒトは

採集をしていたのだ!

根を集め

果実を集め

卵と木の実を集め

自然に命を終えた動物を集めていた


近代人の自分は

原初のヒトをこんなときに感じとる

競うようにスーパーでカートを押して

採集して、採集して、また採集するときに・・・




You are what you eat


My grandfather was 70% water

he was 70% the stream that trickled past his farm

he was the 30% the sheep that grazed on his mountain

he was the fish swimming in his lake

he was the cow eating in his field

he was the stream, he was the grass, the mountain and the lake


I am not 70% water

perhaps 15% mineral water the rest is beer and coca cola

I am italian pasta, swiss cheese, danish pork, and chinese rice

american ketchup runs through my veins


you are what you eat

I am a miniature of the world

no I am a miniature of BONUS



何を食べるかがあなたを作る


祖父は70%水だった

彼の70%は、自分の畑を流れゆく川だった

彼の30%は、山を歩く羊で、

湖を泳ぐ魚で、

草をはむ牛だった

彼は小川で、草で、山で、湖だった


私は70%水、ではない
たぶん15%がミネラルウォーターで、残りはビールとコカコーラ

私はイタリアンパスタで、スイスチーズで、デンマーク産の豚で、中国産の米だ

静脈にはアメリカのケチャップが流れている


何を食べるかがあなたを作る

私は世界の縮図だ

いや、BONUSの縮図か




船乗り日記

BONUSは、こんな素敵な町並みの中でひときわ目立つ黄色い看板を掲げている。
Photo: Mitsutoshi Nakamura





アンドリは、明確に

「経済成長はそこそこでいいじゃないか。それよりも大切なものがあるんじゃないか」

というメッセージを持った人だ。


でも、講演で話すときには決して、直接的なことばで消費社会を批判しない。

そのかわり、BONUSの詩を読み上げた後に淡々とアイスランドの経済の話をしていた。



「アイスランドは、世界有数の経済大国です。

 2008年の10月に発表されたIMFの調査によると、2007年の1人当たりGDPは

 世界4位で約6万4,500ドル。ちなみに、日本の1人当たりGDPが約3万4300ドルです。



 天然資源もない。主な産業としては漁業くらい。

 そんなアイスランドが、なぜここまで経済的に繁栄できたのか。



 アイスランドの銀行は、欧州の銀行に比べて金利を約1%~1.5%高く設定していました。

 欧州の国民は、少しでも金利が高いところがあれば積極的に資金を移動させます。

 その結果、アイスランドという小さい国に欧州全土からお金が流れました。

 そんな風にして国内に流れ込んできた莫大な資金を企業や個人に貸付けることで、

 アイスランドはその経済的な繁栄の基盤を創り上げることができたのです。

 政治家たちは、この国を島ごと、金融立国しようとしていたんですね。



 ところが、昨年末の世界的な金融危機の波を受けて

 「アイスランドは大丈夫なのか?」という噂が流れ始め、

 一気にアイスランドに対する警戒感が強まりました。

 そして、こぞってアイスランドから資金を引いてしまったのです。

 結果、一番大きな銀行3行の国有化や市場の閉鎖という事態が起こりました。

 アイスランドの銀行が、1920年以降最大の倒産をした世界10大銀行のうち

 2つをしめています。 エンロンよりも巨大な倒産でした。



 経済危機後、新政府を求めるデモが起こりました。

 「投資重視ではない政府を!」というデモです。

 みんな銀行を信頼していたので、資産のすべてを銀行に預けていました。

 アイスランドでは、銀行の倒産ですべての財産を失った人が多いです。



 外貨ローンを組んでいた人も多く、その被害ははかりしれません。

 たとえば、円建てで2000万円のローンを組んでいた人の場合、金融危機以降、

 クローネが暴落したことでローン額が3000万円にふくらんだのです。



 BONUSの経営者は、銀行も経営していました。

 1996年、たった50人の従業員しかいなかったその経営者は

 2006年には5万人の従業員を抱え、ヨットやホテル、海外支店も経営を開始しました。

 それが今回の経済危機で100億ドルの負債を抱えることになりました」

 



船乗り日記

アイスランド近海で見たすごい空。厚い雲の層の下に、鮮やかなオレンジの夕日がまぶしい。

Photo: Mitsutoshi Nakamura




国の政策がゆえに、自分の全資産を失った人がたくさん出たアイスランド。

人が自然と国会の前に集まって静かにはじまった新しい政府と新しい政策を求めるデモは、

10数週つづき、ついに野党だった社会民主党と緑の党の連立新政権を誕生させた。


首相に指名されたのは、

同性愛者であることを公にしていたヨハンナ・シグルザルドッティル前社会問題相。労働組合出身。

90年代後半以降、主要銀行と政府が進めた金融立国路線からは距離を置いてきた政治家だった。



アンドリは言う。



「ヨーロッパのメディアは「世界初の同性愛者の女性首相」と書き立てていたけれど、

 アイスランドの人たちはとくに気にしていないよ。


 今、ようやく、本当のアイスランドに立ち返るときがきたと、喜んでいる人が多いように思う。

 みんな、すべての資産を失ったかもしれないけれど、

 国内で食料もエネルギーも自給しているから、日々の暮らしは貧しくない。


 これから大切な山や川、私たちをはぐくむ自然とどう共存していくのか。

 アイスランドで本当の意味でのエコロジーがはじまって、僕自身は期待に満ちているよ」



 
船乗り日記




人口31万人。

男性の平均寿命は世界1位。

GDPは世界トップクラス。

そして、電力の100%が自然エネルギーという環境先進国、アイスランド。


ユートピアにも見えたアイスランドが、実はたくさんの課題も抱えていることを知った。


でもやっぱり、

本当に大切なものと向き合いはじめたこの国が近い将来、

世界にいい変化の波を発信してくれるような気がしてならない。


それは、アンドリという人に会ったからなのか、

それとも、土地の持つパワーなのか。



ユーラシアプレートの湧き出す地・アイスランドでまたひとつ大切なものを学んだ。

私も、同じプレートの沈み込む地・日本で、できることからはじめようと思った。





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