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メイちゃんの散歩をしながら、夜風が心地よかった一昨日。
突然、銭湯に入りたくなった
そういえば、子供の頃によく行った銭湯が
ｳﾁから5分もしないところにあるじゃないか
と思い立ち、行ってみた。
そう、最後に行ったのは小学校4年生。
23年ぶりにのれんをくぐった
私が子供の頃は、「昔ながらの銭湯」。
23年も経っているんだから様変わりしているに違いない
と思っていた私は度肝を抜かれた。
のれんをくぐったそこは、小学校の頃の自分が見た光景そのまま。
何一つ変わっていなかった。
まるでタイムスリップしたみたいだった。
これぞ銭湯！の下足箱
73（ナミ）をピック。
高く広々とした天井と木材の梁。
いまどきなかなかお目にかかれるものではありません。
木の窓枠
清潔で気持ちのいい板張りの床
木製の小物入れ
ロッカー
常連さんのロッカーキー
ロッカーもいいけど、やっぱり銭湯は籠
とってもしっかりした作り。
番台。
今どきは番台のある銭湯すら少ないでしょう。
番台横の男湯と女湯を行き来できる扉
子供の頃は行ったり来たりしました 笑
もちろんこれも木造り。
昔は、おじさんのいるところまで手が届かなくて
背伸びしてお金を渡したものです。
そんな小さな記憶が断片的に思い出される。
お風呂上りのジュースが並ぶショーケース
これは昔と違うなぁー。
飲み物も昔は全部ビンでした。
牛乳、コーヒー牛乳、フルーツ牛乳。
石鹸やシャンプー販売のショーケース。
これも、私が子供の頃みたショーケースとまったく同じ
木造の赤ちゃんベッド
すごいねー。こんなベッドが残ってるんだよ。
母曰く、昔の銭湯にはお風呂上りの赤ちゃんを預かって
拭いたり着替えをしてくれる専門のおばさんがいたそうです。
その間にお母さんがお風呂に入るというシステム。
上のお布団をﾍﾟﾛっとめくってみたら、見て見て！
赤ちゃん用の小さい手作り枕が出てきたよ
PCの肘置き程の大きさ。かわいい～♪
体重計
子供の頃のとまったく一緒！
本当にしっかりした作りで、もちろん今でも現役。
隣の小さいのは、赤ちゃん用の計り
上がバスケットになってるよ！
この銭湯にあるものはすべて、
「わざと揃えたインテリア」ではありません。
ずっと昔からあり、使われ続けてきた物。
この日銭湯で、近所に住む伯母に会ったのですが、
「私が小学校の頃と全く変わっていない物ばかりだよー！」
と興奮気味に話す私に
「何言ってるの！私が子供の頃から変わってないんだよ」
と77歳の伯母が言うの。
ということは、これらすべて70年選手
メンテをしながら、大事に大事にされてきたんですね。
洗い場、脱衣所、至るところにあったレトロな看板。
全部ご近所のお店です 笑
料金版
骨董品級のエアコン
ブザー？
昔のものは、壊れないんですね。
今の物とは違い、いかにしっかり作られているかがわかります。
どれもこれもﾊﾞﾘﾊﾞﾘの現役選手だよ！
そして何より私を感動させたのが、この固定式ドライヤー。
うっそーーーー
まさかまさかｺﾚがまだ残っているなんて！
泣けてきました
子供の頃、近所の幼なじみとよく行った銭湯。
お風呂から上がると、二人で並んでここに入り、髪を乾かした。
ビンのチェリオを飲みながら
どっちが早く飲めるかって競争をしていたの。
その時の記憶が強く強く残っていたから、
本当に懐かしかった
今は椅子として使われているんだろうな・・・と思っていたら、
びっくらこいた、こちらも現役選手！
いまだに動くってよーーーーーー
しかも20円。ﾏｼﾞ嬉しすぎて泣きそうでした。
近くにいたおばさんに「右側の方が乾きがいいよ」とか言われつつ
23年ぶりに頭を突っ込んでみました。
ﾔｯﾎｰｰｰｰ！！！
ビンのチェリオがあれば完璧だったけど、
代わりにオロシーでご満悦
結構絡まるので、髪にはよろしくないかと・・・笑
そしてお風呂。
ペンキ絵は、王道の富士山
この絵は美保の松原の風景
昔の銭湯のお湯は、熱湯ばりの超激熱。
子供が入るには熱くて熱くて、よく水で薄めていました。
「薄めるんじゃない
」って見知ぬ大人に叱られたものです。
共同浴場に入る作法は、ここで学んだ。
銭湯は単に「浴場」ではなく「社会のマナーを学ぶ場所」だった。
人の集まる場所に行って、人に迷惑をかけないよう入浴する。
親が子供に、兄弟が下の兄弟に、
時には地域の大人がみんなで子供にマナーを教える。
そんな体験をしてきたのは、私の世代あたりが最後かも知れません。
とっ散らかってることもなく、ｷﾞｬｰｷﾞｬｰうるさい子供もいない。
今のスーパー銭湯と大きく違うところ。
作法よくお風呂に入るということは、日本人として超基本だよね
入浴心得
洗い場にも脱衣所にも、髪の毛一つ、水滴一つ落ちていない。
桶や椅子が散乱しているなんてことは問題外。
しっかり水気を切ってから脱衣所へ。
桶は後の人のために使ったらきれいに洗い、元に戻す。
いかに皆さんの作法がいいか、
この整然と並んだ桶と椅子が物語っています
。
これだけ古い銭湯にもかかわらず、清潔できれいなのは、
お風呂屋さんの日々のお掃除のたまもの。
日々の積み重ねがないと、この清潔感は保てない
どこを撮ってもフォトジェニックな風情ある銭湯。
脱衣所から見たお風呂
唯一変わっていたことは、「私の目線」
子供の頃は、脱衣所も洗い場も、湯船も、
今の3倍くらい広く感じた。
以前に小学校を訪れた時 にも思ったけど、子供の目線と大人の目線は
全然違うものなんですね。
伯母を始め、たくさんのご近所さんに会い、
「こんばんは」「おやすみなさい」の挨拶を交わしながら、
気持ちのよい時間を過ごしました
その昔そうであったように、今でも銭湯は
地域のコミュニケーションの場なのだと改めて実感。
地元の自慢が一つできました
今どき、こんな風情のある銭湯がどれほど残っているでしょうか。
そしてこの銭湯は、東京にあるのだから驚き。
こんなに近くにありながら、
それに気づいたのがつい昨日だったなんて
見るもの全てが懐かしく、一方新鮮でもあり、
不思議な気持ちになりました。
大人になると、新たな感動や発見に出会うことはそうそうないので、
こんな出来事はとっても嬉しい。
銭湯通い、すっかりハマりそうです。
なんてったって、家から3分ですからね