宝塚 カラオケボックス火災 3名死亡 | RE:SUKI

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考えましょう

この記事を読むと、現場の凄惨さが伝わってきた。

現在のところ、3名の方が亡くなっているようです。


「フライパンから火が上がった」、全てはここから始まりました。事件の話をし、泣き叫ぶ女性従業員。その時点で、火は天井にまで達し、現場にいる方に消す術は無かったようです。


救助をされた男性客が1階の客と従業員を誘導した後2階へ向かうと、大きな爆発音がしたとのこと。考えられるのは、バックドラフトと呼ばれる現象、もしくはガズボンベなどへの引火でしょうか。


バックドラフトは映画でもあったように、不完全燃焼により一酸化炭素が増えた空間への扉を非難の際などに開けることで、一気に酸素が流入し爆発を引き起こす現象です。プロパンガスや鍋用の小型カートリッジが爆発したことも考えられます。どちらにしても、避難誘導までの時間がかかりすぎていたのではないでしょうか。


「外から見れば2階に窓があるが、以前客として2階の部屋に行った際、室内は板張りになっていて、窓は開けられない状態だった。2階の客は窓から逃げ出せなかったのではないか」


この話が事実なら、避難誘導路の確保はされていませんでした。市火災予防条例の届け出をしていなかったようです。当然、火災や地震などへの対応はしていなかったということでしょう。カラオケボックス運営者の責任は大きいと思われます。


マニュアルにどのような対応をするように書かれていたのか気になりますが、女性従業員はパニックになり的確な誘導はできなかったようです。この女性従業員は、業務上失火と同過失致死容疑で逮捕されました。


油から目を離した隙に、火は燃え広がったようです。フライパンに燃え広がった火を消火器で消したことがあります。避難訓練ですが。


その時に教わったことを、少し書いておきます。


火を見て消そうと水を鍋などに入れると、油が爆発したように部屋に飛び散りますのでやめて下さい。水が水蒸気がに変わることで、より火災などが広がる可能性が高いのです。酸素に触れさせないことで、火の勢いを弱めれますので、防火タオルなどをかぶせるのがベストです。


消火器などがそばにある場合も、注意が必要です。いきなり鍋に向かい消火器を噴射すると、最初の消化剤が飛び出す勢いが激しい為、油を鍋から外に飛ばしてしまう可能性があります。もちろん部屋に火が燃え広がるという可能性も。危険ですので、一度近くの火の無い場所や壁などに向かいレバーをにぎり、噴出させた状態からゆっくり火元にもっていくのが良いでしょう。


今回のケースでは、非難誘導が遅れた結果大きな火災に発展したようです。日頃から、知らない場所では非難経路を確認し、非常時に対応できる心構えを持っていたいものです。


亡くなった3名の方のご冥福を祈ります。



顔がすすけて真っ黒になった女性が「2階に子どもがいるんです」と叫んだ直後、爆発音が響いた――。20日夕、兵庫県宝塚市であったカラオケボックス火災。歌声のひびく土曜の夕方の楽しみが、一瞬にして吹き飛んだ。店内には個室が並び、2階の窓はふさがれた状態で非常ベルも鳴らなかったという。店のずさんな火災予防対策が大きな被害をもたらした。

 午後6時半ごろ、1階にいた客の会社経営の男性(64)のところに、女性従業員が「フライパンから火が上がった」と泣き叫びながら駆けてきた。男性が建物1階の中央付近にある調理場に行ったところ、火が天井にまで達していたため、1階にいた客4人と女性従業員を避難させた。2階の客に知らせようと階段を駆け上ろうとした時、大きな爆発が数回起き、避難した。

 タクシー運転手の女性(63)は同僚6人と一緒に1階でカラオケをしていたら、突然、部屋の照明が消えた。ドアを開けると、煙が入ってきたので、慌ててみんなで逃げ出した。「子どもがいるんです。子どもがいるんです」と繰り返す女性の声が聞こえた。外に出たら、2階から髪がちりちりに焦げ、顔がすすけて真っ黒になった女性が飛び出してきて、「2階にまだ人がいる。子どもも取り残されている」と叫んだ。慌てて119番した。その後、爆発音がして、カウンターの後ろの調理場付近の炎がさらに大きくなった。非常ベルは鳴らなかったという。タクシー運転手の女性は「もっと早く店員が避難誘導してくれれば良かったのに」と話した。

 同店を利用したことのある近所の会社員男性(34)は「店には非常口がない。『何かあったらどないして逃げるんやろ』とささやかれていた。それも理由で足が遠のいた」と話した。

 近くで働く会社員(52)は「外から見れば2階に窓があるが、以前客として2階の部屋に行った際、室内は板張りになっていて、窓は開けられない状態だった。2階の客は窓から逃げ出せなかったのではないか」と話した。(asahi.com)



兵庫県宝塚市のカラオケボックス「ビート」で20日夜に起きた火事で、県警宝塚署は21日、同店アルバイト店員、佐々木美津子容疑者(35)=宝塚市野上6=を業務上失火と業務上過失致死の疑いで逮捕した。また、心肺停止状態となっていた同市安倉西2、会社員、大本泰史さん(16)と同市安倉南1、同、平嶋優樹さん(17)が21日午前、死亡した。この火事による死者は3人となった。

 調べでは、佐々木容疑者は20日午後6時半ごろ、同店1階の調理場で中華鍋にサラダ油を入れ、ガスこんろにかけてチキンナゲットを作っていたところ、目を離した間に油が過熱し発火。鉄骨2階建ての同店延べ194平方メートルのうち、約100平方メートルを焼失させ、客の同市安倉中3、無職、田中真さん(18)を死亡させた疑い。

 この火事では、死亡した3人と一緒に来ていた17歳の少年が重傷。別のグループの女子中学生4人も軽傷を負った。(毎日新聞)


↓別の現場でカメラマンが火災を撮影ねこへび

緊張感が