算数を復習しても、数学ができるようにならない! | 中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

中学生の勉強法と親の心得 ~塾長直伝! 高校受験対策と反抗期の対応法~

勉強の「困った」を解決する、小中学生とその親のための教育相談サイト。
公立小中学校からの高校進学を目指す人へ、高校受験の正しい勉強法、家庭学習や独学の方法、
親の心得や役割、反抗期の中学生の接し方や指導法、岐阜県の入試情報や塾の選び方などを紹介。

この記事は前の続きとなります。
前の記事をまだご覧になってない方は、必ずこちらからご覧ください。

「小学生の算数が苦手な中学生のための、家庭での効果的勉強法」
 


 


◆ 算数を復習しても、数学ができるようにならない!

 ところで、どこの塾も春休みや夏休みに
 

 「小学校算数の復習をしよう!」
 

 ・・・と言って生徒を募集していますよね。

 しかし、実際にそれだけで数学がバッチリになる生徒はほとんどいません。

(そんな塾は地域で大評判になります)

 結局、方程式や関数の文章題にはつまずきますし、中2や中3の講習で「文章題や関数の復習をしよう!」などと調子の良いことを言って、再び募集しています。

 ・・・と書くと、一部の塾に営業妨害と言われそうですね(笑)


 実は、小学校で習う「算数」と、中学校で必要な「算数」(数学ではない)は、要求される力が微妙に違います。

 よく小学校と中学校の連携のまずさが問題になりますよね。

 小中を続けて教える塾では考えられないことですが、小学校で教えている内容や教え方を知らずに、中学校の数学を教えているのが多くの学校の現状です。

 その点、塾は「算数から数学」へのつながりを意識しています。
両方を教えているからこその利点ですね。

 しかし、「算数と数学の違い」を意識はしていても、「小学校の算数と、中学数学で必要になる算数の違い」を意識して教えている人はほとんど見かけません。

 言葉遊びのような感じですが、この微妙な違いがとても大きいのですね。

 それで、小学生用の教材を使ってべったりと復習するような授業をする塾や先生が多いわけです。そして算数の苦手も数学の苦手も克服することなく、やり方だけ暗記してしまうマニュアル人間予備軍がたくさん作られてしまうのですね(苦笑)


◆ そもそも算数は非常に難しい

 算数と言うと簡単な気がしますが、実は算数はとても難しい教科です。

 単なる計算問題や、式を覚えて当てはめるだけで解けるような問題なら簡単ですよ。しかし、速さ(単位量)・割合・比などの概念に関する応用問題や、複雑な図形問題など、「本質的な理解」が必要なレベルになるととても難しいです。

 はっきり言って、小学算数の本質は大部分の大人も理解できていません。

 速さや割合の問題が苦手なままで成人を迎えた大人はたくさんいますよね?
 よくクイズ番組で見かけるような、私立中学入試の難問など、ちょっと複雑な問題になると少々賢い大人でも全くたちうちできません。(よくご存知だと思います)

 そこまで難しい話でなくとも、身近なところでも分かります。

 最近ブームの投資や資産運用の話はもちろん、住宅や車のローン、カードのリボルビング払いなど、生活のあらゆる場面で「利子」「利回り」といった割合の概念が必須です。

 しかし、その話がすんなり通じる大人は少ないですよね。それどころか、金融機関などに言われるがままに、必要ない利子を払ったりなどで損をしている人もたくさんいます。

(なぜか分配型投信を再投資で利用する不可解な商品を、多数の人が利用する現状を見れば分かりますよね。これなどは複雑な計算式を理解していなくても、「算数の本質」が分かっていれば感覚的に「損だ」と判断できることです)

 実は、速さや割合の応用問題をちゃんと理解している成績上位の子と、とりあえず問題が解けるだけの成績上位の子とでは、点数は一緒でも算数の力は天と地ほどの差があります。

 本質的に理解している子は当然中学でもすらすら理解できますが、うわべだけを理解して、とりあえず問題が解けるだけの子だと中学ではあまり通用しません。それこそ、テストは苦手でも本質をある程度理解している子のほうが有利なのですね。


 しかし、今のテーマは「中学数学」です。私立入試に備えるわけでもなく、算数オリンピックを目指す必要もなく、本質的な部分を教えきる必要もありません。

 ただ「中学数学に必要な算数」さえできるようになれば、とりあえずは何とかなるのですね。

(もちろん、教えられるなら教えたほうが良いに決まっていますが、算数が苦手な生徒にそれをやるのはまた多大が労力がかかってしまうため、ここではいったん話を横に置いておいてください)


◆ 中学校で必要な算数の力とは?

 それでは、「中学数学で必要な算数」とは何でしょう?

 もうここまで読めば、鋭い先生は「ああ、あれのことか」「あれもそうかもしれないな」と言った感じで、いくつか候補を考えついているはずです。

 そう、それとそれとそれと…とそれですね。
 書きだすとそれだけでゆうに2-3個分の記事になるため、今は書きません(笑)

 しかし、おおよそは検討がついたはずです。
 そして、おそらくそれで正解です。

 そこさえはずさなければ、普通に指導する何倍もの効果が得られるはずです。(詳しいことは後述)


 ここで大事なのは、具体的な項目が何かということよりも、「小学算数と中学数学で必要になる算数は少し違う」という事実です。

 科学でもビジネスでも、本当に大事なのは最初の「ひらめき」や「気づき」です。

 気づいてしまえば、プロなら後は何とかしてしまいますからね。

 力のある教師は「そうだったのか!」と思ってくれたでしょうし、さらに力のある教師は「そうだよね」と共感してくれているはずです。

(そういう教師と交流したいですね)

 ・・・と言っても、そもそも教師や教師予備軍の人たちがこのブログを読むことは少ないでしょうから、これ以上の深入りは時間の無駄なのでやめておきます。


 けれども、これを読んでいる生徒や保護者の皆様は、ぜひこうしたことを踏まえて教えてくれる先生や塾を選びましょう。

 でないと、わざわざ中1から塾に入れる意味が無いですからね。

 中学生を相手に、小学算数のテキストの演習をひたすらやらせる指導など、時間とお金の無駄にもほどがあります。

 もちろんそういったテキストでも上手に使って教えれば大丈夫なのですが、普通に前から順にやらせておしまい・・・ではお話になりません。

 せっかく中1から塾に入れるのなら、それだけの価値のある指導をしてもらってください。


 それでは家庭で勉強する際には、どういったところを注意するのか?

 次はそのあたりを話していきましょう。


~続きの記事~
 「中学生に算数を復習させる際の親の心得」に進む



 

 

◆ ご利用方法 ◆
【 メールで学ぶ 】
 「楠木塾 メール会員のご案内」
  メールセミナーや教育相談など各種無料特典が満載です。
  匿名でお気軽にご利用くださいませ。

 ~無料メールセミナーの例~
  ◇ 反抗期の対応法 ~中学生の親の心得~
  ◇ 成績アップの扉を開くミニセミナー
   ※配信セミナーは時期により異なります。


【 ブログで学ぶ 】
 「ブログの歩き方」
  重要記事を手軽に学べるブログ内ツアーや、
  過去の人気記事ランキングをご用意しています。
  疑問の点は、よくあるご質問をご覧くださいませ。


【 楠木塾 正会員 】

  上記は全て無料でご利用いただけます。
  公開に適さない内容については、
  「楠木塾 正会員」にてお届けしています。
 

 


フォローしてね