癌患者にとって何を食べ、また食べないかは非常に重要である。しかし病院では特に指導は無い。
通常癌は診断にかかった時点で10mm程度の大きさになっている。ここからの腫瘍成長速度は速い。
今更体質改善をしても「遅い」という理屈である。

また「癌にかからない為」に推奨される食事や生活習慣はあっても「癌になってしまった」患者
が取るべき対策は禁煙以外に無いとされている。エビデンスの無い事を指導する訳にはいかない。

「タバコの発ガンリスク」という最も簡単なエビデンスを得るのに人類は100年を要した。
某国のタバコ会社に至っては今日になっても尚、この科学的事実すら認めようとしていない。
野菜が良いのか?肉が良いのか?香辛料は?、、結果が出るのは数十年後のことである。

しかし、癌患者は明日の朝食から全て自己責任で決定してゆかねばならない。
マクドナルドや吉牛にするか?、あるいは玄米と納豆か?誰にも責任は取れない。自由である。

詳細は後日紹介するが私の場合は生野菜と果物である。納豆と豆腐も毎日100g以上は採る。
さらに1日に3L以上の尿を排泄する。宿便や便秘も無い為、相当な量の便も出す。
がんセンターも放医研も「病院食」は私には全く不足である。とても治療を継続出来ない。

またどうしてもベッドで横になる時間が長く運動不足にもなる為、便秘になりがちになる。
私の抗癌剤治療の記事でも述べたが、これらは「治療そのもの」と同じ重要性がある。
私は割と早い時期に「ぶっちゃけた」。主治医と看護師に説明し一切の病院食を止めた。

全て弁当か外食である。最初は看護師等が何度も何度も「ご親切に」病院食を奨めにくる。
栄養のバランスとか消化とか、何度断っても病院食を食べさせようとする(本能がある?)。
こちらも出来れば期待に沿いたいと思うので最初は我慢して病院食を試みた。しかし、

栄養、消化、排便、味、等、どの側面から考えても抗癌剤治療中の患者には適切では無い、
通常の病院食と同じ論理で構成されており、明らかに研究不足だと思う。

幸い、国立がんセンター中央病院には19階にスカイレストランがある。朝食は680円で
ビュッフェ形式となる。生野菜とみそ汁、納豆類が自分の治療や体調に合わせて摂取できる。
また、昼、夜も、豆腐料理のメニューなどもあり、数日であればなんとか凌げる。

特にお勧めなのは「フレッシュオレンジジュース」¥850円である!!
病院のレストランなのでどのメニューも市中よりは高めである。が、この850円は突出している。
恐らく末期癌患者にでもならなければ決して注文する事はないであろう。しかし、である。

私はこれ以上に美味いオレンジジュースを国内では飲んだ事が無い。スイスかフランスあたりの
「ちょっと高め」のレストランで運が良ければ飲めるオレンジジュースに匹敵する。
しかも繊維質もたっぷり含まれていて、入院中の排便はこのオレンジジュースに頼る部分が大きい。

築地近辺に立ち寄る機会のある方には「お勧め」である。