明日、長野(茅野)開催、13日相模原勉強会!!

サードオピニオン会・講演会のお知らせ
減断薬読本購入希望の方


 長年の活動を通じて、何が悪いのか一つ一つ検証してきた。薬、診断、医師の資質、製薬会社のマーケティング、マスコミ、政治、行政、司法の体たらく、システムの問題、金権体質、既得権益、国民の無関心、それを生んだ教育の問題・・・etc,考えれば考えるほど、課題は満載で、その不毛さにはめまいを覚える。何かを改善できたとて、焼け石に水、精神医療は社会の鏡、国民が変わらねば、何も変わらないのだろう。

 

 裁判で争っていた時、医療過誤事案として裁判で争うことに違和感を感じていた。医療過誤とはあくまで医療事故、ミスである。いまだに、11種類40錠もの多剤大量処方が医療ミスなどとは思えない。もっと重大な過失、人権侵害、犯罪であると思う。また、制度上、裁判では医師だけの責任を問うことになったが、悪者は当該医師だけではなく、私自身を含めた様々悪者が居るのだ。

 

  そんな中で共に活動に取り組む社会精神科医の野田正彰氏から頂いたアイデアがこのキャンペーンだった。

 

 オルタナティブ活動の基本になっているのは、諸外国、特にイタリアの精神保健改革、そして精神科サバイバーの創り上げたリカバリーモデルである。薬物治療中心のこの国の精神保健システムに代わるものはリカバリーモデル(オルタナティブ)しかないと確信しているが、その実現を妨げる最大の壁は、国民の人権意識にあると思う。

 

 流行のオープンダイアローグが成功するための最大の要素は、そこに参加する人々の姿勢にあると思う。イタリアの精神保健改革においても、リカバリーモデルにおいても、同じ姿勢が見て取れる。何をいまさら大騒ぎしているのか私には理解不能である。リフレクティングなんて技法をクローズアップして大騒ぎしたり、資格化や、診療報酬にどうやって組み込むかとかの議論をしているようでは、とてもこの国でオープンダイアローグが実現できるとは思えない。

オープンダイアローグの基本は、すぐに駆け付けること、関わり続けること、脱診断(半年は診断しない)、脱薬(投薬は控える)、そして対話である。オープンダイアローグは医学モデルでは決してない。

 薬による被害の多くは、左の医学モデルだから起きる。その他の精神科で起きる様々な人権侵害も同様である。患者(精神障害者)は、判断力のない人間とみなされ、医師の処方は絶対とされるのである。日本人は、このモデルに慣れすぎて、自分で考え、自分で行動することが出来ない。

 リカバリーモデル(オルタナティブ)では、右のモデルのように、本人が主体となって自己決定し、セルフケアを行うように働きかける。医療や福祉は選択肢の一つであって押し付けられるものではない。

 

本来、薬を飲む飲まない、治療を受ける受けないは、本人が決めることである。

これは基本的人権の一つである。

精神科以外の科では、この大原則は比較的守られていると思う。

(例えば、がん治療において、どのような治療を受けるか(受けない)の決定権は患者側に委ねられている)

精神疾患患者、子供、高齢者を相手にする場所ほど、この原則が軽んじられる傾向がある。

そして、そこでの投薬は、本人の為というより、周りの為である(行動抑制)。

治療目的でない投薬は重大な人権侵害である。

 

『自分で決める!薬を飲む飲まないキャンペーン』は、この当たり前の権利を再確認するという意義がある。また、精神疾患患者、子供、高齢者であっても、自分で決める能力があることを信じるということでもある。

さらには、自分で決めるということが、リカバリーの第一歩でもある。

 

可哀そうな何も出来ない決められない障害者としてお仕着せの支援の中で薬を飲みながら生きていくか、一人の主権者として成功や失敗を繰り返しながらも、自分の意思に沿って生きていくのか。それも自分で選択するべきことだろう。

 

当たり前の大原則をこうして確認しなければならないというこの事態こそが、この国の深刻な状況を示している。

 

 

 

 

我々の理念に賛同し、資源を提供(無料もしくは格安で)いただける方を募集します。

空き家、空事務所、畑、里山、etc

(特に神奈川、東京、関西、福岡)

お問い合わせは全国オルタナティブ協議会のHPからお願いします。

 

快復を強力に後押しするための環境(コミュニティ)づくりとして、クラブハウスプロジェクトを推進しています。現在、関西、中部(名古屋、中津川)を始め全国で、具体的な活動を行っています。その為の応援グループオルタナティブを実現するための300人委員会をFB上に作成しました。プロジェクトの進捗を知りたい方、ご興味のある方は、参加理由の説明メッセージを送付の上参加リクエストをお送りください。

 

 全国オルタナティブ協議会、精神医療被害連絡会では、『自分で決める!薬を飲む飲まないキャンペーン』を開始します。ご興味のある方は、応援グループ自分で決める薬を飲む飲まないキャンペーンに参加ください。