10/16 自然にふれてセルフケア!「森と畑の学校」体験ツアー 神奈川
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減断薬読本購入希望の方
精神疾患が薬で治ることも無いが、減薬したとて、問題が解決するわけでもない。
多くの場合、長年の服薬でかえって状況は悪化しているはずなのだ。
減断薬と(人生や他者との関係性の改善)リカバリーはどちらも外せない。
自信をもって減薬をお勧め出来るのは、そもそもの深刻な問題を抱えていなかった人だ。
だが、そういう人も、服薬し、悪化していく中で、新たな問題を抱えることになる。
抗うつ剤で他害行為を行い家族や友人を失ったり、警察のお世話になった人も居る。
薬による奇行により、信頼関係を失い、減薬後に事態を飲み込めて、絶望の中で自ら命を絶つ人も居る。長年の孤立から、新たな精神症状を発症する人も居る。
ベンゾジアゼピンであろうが、抗うつ剤であろうが、そしてメジャーであろうが、脳に直接作用し、何かしらの変化をもたらすことは間違いない。
それを薬剤性精神病と呼ぼうが、離脱症状と呼ぼうが、あまり関係はない。
そもそもの深刻な問題を抱えていた方であっても、私は減薬をお奨めする。
第一の理由は、長期の薬物治療は悪化要因以外の何物でもないからである。
日本の精神科での投薬のデタラメさは尋常ではない。
これでは、悪くなることはあっても良くなることはない。
そもそも、15年から20年の短い寿命や不快な副作用を我慢してまで薬を服用する理由はほとんどの人には無い。
統合失調症は一生薬を飲まなければならないというのは、自分たちが治せないという事実を誤魔化すための最低最悪の嘘である。
因みに、ほとんどの精神科医の言う減薬は、全く不十分。
減薬とは、(すべての向精神薬を含めて)単剤にすることである。
第2の理由は、服薬が本人の快復(リカバリー)の邪魔をするからである。
WHOの基準を見ても、そもそも服薬するか否かは本人が決めるものである。
実質的な服薬の強要は、そもそものリカバリーにおいて最初に排除すべきものである。
薬を飲みながらのリカバリーなどお笑いものだ。
精神医療の現場でもよく使われているWRAPプログラムのメアリー・アレン・コープランドのストリーを読んでみれば良い。世界のリカバリーモデルのほとんどは精神科サバイバーの快復の物語がベースである。WHOも国連もこちらに舵を切っている。
第3の理由は、一昨日のセミナーでも話題となったが、
この服薬による苦難の期間もまたその人の人生のクライシスの一つなのだ。
もっとも不幸なのは、苦しみも悲しみも感じないように薬でボーっとさせ、他者から押し付けられた人生を送ることだと思う。
苦しみや悲しみがあるからこそ、喜びも安らぎもあるのである。
くっきりとした色のある風景を見たければ、音楽に安らんだり、映画に涙したりしたければ、悲しみも苦しみも受け入れなければならないのだ。
このクライシスもまたチャンスである。
それも、本人だけではない周囲の人間をも巻き込みながら快復していくことは不可能ではないのである。
私と協力者達は、いわば精神科サバイバーのただの自助グループである。
減断薬を終えても、我々もまた、リカバリーの途上にあるのである。
減断薬は、最終目的では決してない。
そして、ここからは治療の問題ではない。人生そのものの問題なのである。
だからこそ、リカバリーは、クライシスにある誰にでも有用なのである。